おめでとうございます! | あづまの書斎

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基本的には私が読んで面白かった本のご紹介です。
時々、時事や身の回りの出来事なんかもお話させていただきます。

本日、文化勲章の授与対象者と文化功労者が発表されました。

宮崎駿監督や松本幸四郎さんといった、皆様にもおなじみの名前に交じって、金子 宏 先生のお名前が!!

どういう方なのか、日経新聞の夕刊の記事を拝借しながらご紹介させていただきますと、租税法をご専門とされている東大名誉教授でいらっしゃいまして、日本で初めて課税要件中心の研究を進められて、租税法を独立した法分野として体系化された方です。

現在、日本の税法の分野は、民法や刑法などと同じように、一つの独立した分野として体系化された議論・研究がなされておりまして、その源流を訪ねていけば金子先生に辿り着くわけですが、例えば、税務訴訟において 『税とは何か』 という事が問題になった時に、金子先生が示された 『国家が、特別の給付に対する反対給付としてではなく (税の非対価性)、公共サービスを提供するための資金を調達する目的で (税の公共性)、法律の定めに基づいて私人に課する金銭給付である (税の強行性)』 という解は必ずと言って良いほど判断の基準として用いられていますし、私も新入社員や他部門から異動してこられた方に 『税』 について説明する時に必ずこの一節を紹介します。(特に、『税の非対価性』 についてはビジネスマンは常に心得ておくべきです!)。

税務と言うのは、同じ経理屋の中でも避けて通ろうとする人が少なからずいるような、複雑で、とっても身近にあるはずのモノなのになじみが薄い分野ですが、こうして、その発展に尽力された方がその功績を認められたというのは非常に喜ばしいことです。

改めてお祝い申し上げます!!