遠野放浪記 2014.08.23.-07 あの雲のように | 真・遠野物語2

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この街で過ごす時間は、間違いなく幸せだった。

食べものを売る屋台の周囲には、既に地元の中学生たちによる人垣が出来ており、祭の前の腹ごしらえをしている。


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ビールに焼きそば、唐揚げを売っているテーブルもある。こちらは完全に大人向けだ。


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段々と人が集まって来て、年に一度の晴れ舞台を盛り上げる機運が高まって来た。

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あんなに小さな子も半被を着て、頭に鉢巻を巻いている。

噂によると、地元の幼稚園児による子供御輿や踊りの披露もあるという。まさに地域住民総出で祭を作り上げるというわけだ。

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本殿からはひと際偉い人っぽいオーラを放つ人が出て来た。きっとあの人が祭の総代に違いない。

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恐らく、地元の有力者も挨拶に来るだろう。遠野まつりでは、地元出身の国会議員まで駆け付けていた。

余談だが、遠野に事務所を構える工藤勝子氏という議員は、他の議員が多忙につき秘書を代理で送り込んで済ませることもあるのに対し、少なくとも俺が祭などを見学する際は殆どの場合本人が現場に駆け付けているので、好感度が高い。

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祭会場をぶらぶらしていたら、綿菓子の屋台も出ていた。こちらにも中学生が群がり、我先にと綿菓子を求めていた。

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屋台の主人が自ら作るだけでなく、中学生にも作らせてあげているようだ。

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彼ら、彼女らが腹ごしらえを終えるとき、それ即ち祭が開幕するときであろう。

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周囲の人の動きに特段の変化はないが、少しずつ空気が暖まり、その時が近いことを感じる。

もうすぐ天神の森に、祭囃子が聞こえて来る。