沈み行く夕陽は最後の輝きを放ち、空に幾筋もの光と影が映し出される。次第にその境目がはっきりと見て取れるようになり、そして光は闇に塗り潰されて消えて行く。
燃え上がる炎が地上を包み、やがて生まれ来る命の謳歌を予感させた。
太陽の輝きは遂に燃え尽き、やがて遠い山の向こうに消えて行った。
地上は急速に闇に支配され、人々は冷たく暗い宇宙に光を見付けようと星を灯す。
最早地上に道は見えず、ただ人々が灯す微かな明かりだけが旅の道標になる。
黒磯から宇都宮へ至り、車窓からはもう何も見えなくなった。旅も終わりだ。

