遠野放浪記 2014.05.06.-02 優しい夜明け | 真・遠野物語2

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この街で過ごす時間は、間違いなく幸せだった。

山道は思っていた以上にしんどく、起き抜けで登るには少々骨だ。

参道には「遠野町遺族会」の碑が……。何だか物悲しくなる石碑だ。


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空には霞のような雲が湧き立ち、遠野に朝の訪れを告げている。

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森に差し込む日差しも、夜明け間も無くのそれだ。混沌の夜に透き通った光が差し、朝が来る。

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行く先の道が彼方に見えている。これからあの急坂を上らなければならないのだ。

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このあたりには林業などの人出が入るためか、参道は比較的良好な状態だ。しかしガードレールなどは無いため、足を踏み外せば麓の街まで真っ逆さまだ。

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未だ周囲の森は深く、視界は良くない。

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今し方歩いて来た道が、崖下に見えている。沢から水が溢れ出し、名前も無い小さな滝になって流れ落ちている。

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やがて再びガードレールが道の隅に姿を現した。

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勾配も緩やかになって来たので、取り敢えずひと息入れられそうだ。