遠野放浪記 2014.05.06.-01 姉を追い求めて | 真・遠野物語2

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この街で過ごす時間は、間違いなく幸せだった。

5月6日の朝が来た。昨晩の記憶は定かではないが、俺は来内川沿いの東屋で目を覚ました。

手早く荷物を整えると、軽めの朝食にフレンドベーカリーをふた袋、味わっていただいた。普段から好きで仕事中にも食べている程なのだが、昨晩あれだけ食生活の心配をしたのに翌朝の朝食がフレンドベーカリー。


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さて、今日は汽車に乗る前に、物見山に登ってみようと思う。同名の山は幾つかあるが、今回登るのは市内と小友の境に聳える山だ。

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市街地側からアプローチする場合は、まず鍋倉山の中腹を回り込むようにして歩く。序盤は車も通るような歩き易い道で、多賀神社や程洞などへの分岐もこの道沿いにある。

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今年の桜はもう散り始めだ。行く道に薄桃色の絨毯が敷かれ、俺を導いてくれる。

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これから深緑の季節へと移り変わる。緑のトンネルの下を歩くのが気持ち良い。

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まだ早朝なので、風が吹くととても涼しい。気温が上がり切る前に決着を付けたい。


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そろそろ鍋倉城本丸跡の入り口に差し掛かる。

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城に入らず九重沢方面へ向かう道に入ると、やがて未舗装の砂利道に変わる。

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森も深くなり、雰囲気は慣れ親しんだ史跡から一気に深い山のそれへ変わった。

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一旦、再び舗装された道に差し掛かる。此処から五百羅漢や程洞神社へ向かうことが出来るが、愛宕山方面からアプローチするのが一般的で、こちら側の道を通る人は殆どいない。

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気付けばかなり高いところまで上って来ていた。九重沢のあたりが遠くに見えている。

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再び未舗装の砂利道に入ると、今度こそ山登りの本番が始まる。かなり急な傾斜に足元は穴だらけ。徒歩なら兎も角、パティと一緒だとかなり険しい道程だ。

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気軽に登る人も結構いるので、もう少し登り易い山かと思っていたが、これはそれなりの覚悟が必要だ。途中でパティを置いて行くことも考えたが、連れて行けば帰りが楽なので、どうにか頑張って行こう。