新幹線の振り替え乗車券というものは滅多に見る機会が無いが、こんな↓感じ。自由席なら何処にでも座れる。
宇都宮~上野間は特急券だけでも¥2,000くらいかかるので、それナシで乗れるというのは嬉しい。
在来線ならば2時間近くかかる道程を、新幹線は40分程度で走り、無事に上野駅に到着。
かつてはこの上野駅が東北新幹線の始発駅だったが、今では東京駅まで延線されたため、所謂「北の玄関口」としての立ち位置は揺らいできているとも言われている。しかしそんなハード面の変化など、旅情というものを知らない人たちの間にだけある些細な問題で、多くの人の心の中には未だに「北日本へ出発する駅=上野駅」という変わらないノスタルジイが生き続けている。
普通は高架を走っているイメージが強い新幹線だが、上野駅の新幹線ホームは地下深くにある。
長いエスカレータを上って改札へ向かうのだが、コレが何だかやたらと豪華だ。
改札は在来線と同じ地上階にあり、土産物屋に駅弁屋、そして何と本屋まで改札内にある。
改札口は振り替えの乗客への対応で少々混雑していたが、待たされることもなく外に出られた。
エントランスは在来線の大変な状況にもかかわらず、普段とあまり変わらない様子だった。
この光景を見ると、今回の旅ももう終わってしまうんだという寂しい気持ちに襲われる。
矢板ストップ事件の影響でいつもよりも2時間近く余計に時間がかかり、流石に少々疲れてはいるものの、やはり終わってしまうのは寂しい。
都心に雪が積もることは、1~2年に1回あるかないか。積雪自体は2012年1月にもあったのだが、この日はおよそ8cmの積雪を記録したようで、記録上は7年振りの大雪だったらしい。
しかしこうして見ると、東京の雪は綺麗じゃない。ただびちゃびちゃになっただけの地面を、本物の雪を見たことが無いような連中が「うわぁ雪だ~」と絶叫して燥ぎ回り、挙句の果てに転倒する様子は見ていて哀しくなる。
一度本物の雪を自分の目で見に行き、自分の脚でその上を歩いてみると良い。
果てしなく歩き難い広小路をどーにか抜け、切通坂を上って本郷へ。
交通量の多い春日通りと本郷通りがぶつかる本郷三丁目に、もう雪は殆ど残っていなかった。
ひと晩経てば消えてしまう東京の雪は、ある意味儚い存在。そんなものでも、純粋な心を持った子供たちには何かを残してくれるのだろうか。
いつか東京の雪しか見たことが無い彼らが、自分で「日本にはこんなに雪が降る街があるんだ」ということを体験しに行く日が来ることを願って止まない。