学校にコーチングの授業を 鈴木太一 -4ページ目

学校にコーチングの授業を 鈴木太一

「迷いのない人」
「決断力のある人」
「行動力のある人」
「自分の意思で行動できる人」

であるために

コーチ 鈴木太一

僕にはいくつか、これだけは譲れない。というこだわりがあります。



その一つが、長年続けてきた音楽に関すること。



音楽に関することは、自分も大切にしてきたことなので、ああだこうだ言われると、プライドという名の防衛本能がすぐに反応します。


もちろん、大切にしていることなので、決して悪いことではないのですが、

最近少しやっかいだなと思ったのは、このプライドが引き起こす、副作用です。


大切にしているが故に、こだわっているが故に、


新しいアイディアを閃いたり、違う視点を持って、仕事の幅を広げていきたい、そう思った時に、ブレーキをかけてしまうのです。


・音楽に関係していなくてはならない、
・こういう作法で進めなくては気が済まない、


そういう独り言が聞こえてきます。

僕の場合その結果、考え方が狭くなって、面白い仕事を思いつくためのきっかけを逃していることに気づきました。



こだわりをいったん離してみると、
やや世界が広がった感じがします。



こだわりによって制限されていたエリアも検索する範囲に入れられるので、可能性が広がる、そんな感じです。


成功している人たちは、きっかけを作るのがとても上手です。
そして、その絶好のタイミングを逃しません。


いろいろやってみるけど、
・いまいちアイディアが広がらない
・うまくいかないな

そう感じるたときは、いったんこだわりを離してみるタイミングかもしれません。

僕は、今がその時。





でも、こだわりを離してみても、

音楽を通して学んだことや、
大切に感じるようになったことは、

自分の考え方のベースとして流れ続けています。



そう考えてみると、こだわりというのは、

僕にとってみたら、「やり方」・「方法論」で、


こだわりを離してみた後、自分に残るのは、
「ポリシー」や「価値観」なんだということに気づきました。




時々、立ち止まって、こだわりを離してみる。

そうすることで、いつもと違った景色が見えたり、感じられる。

そして、そこに残った自分のポリシーや価値観に、改めて気づくことができるんですね。


だから、むしろもっと音楽を大切に思う自分のことを愛おしく思ったりもしています。
僕は小さい頃から、ささいな音に敏感です。

人が気にならないような小さな物音も気になったりすることもあります。

良し悪しありますが、今は良いことと思って楽しんでいます。

そんな僕が、たまにやっている身の回りにあるささいな音を味わう遊びを紹介します。


1,目を閉じます
2,最初に耳に入ってきた音に注目します
3,その音について、じっくり観察しながら想像します

これだけ笑

でも、しばらく続けていると、普段は気にもしなかった音まで聞こえてくるようになります。

通気口に空気が入り込む音
遠くで車が走る音
自転車が走る音
誰かの服がこすれる音…

段々、聴覚が研ぎ澄まされていく感覚があります。

(後から知りましたが、「サウンドエデュケーション」の著者マリー・シェーファーはこれを、Ear cleaningと名付けていました)

音って面白い。
世の中には、本当にいろんな音があるなあと思います。

目には見えませんが、確かにそこに存在していて、感じることができて、しかも、その音が気持ちを高ぶらせたり、落ち着かせることもある。


不思議だなぁ。

さらに不思議なことには、外から入ってくる音の他にも、

自分の中にある音があるってこと。

これは他の誰にも聞かせることができません。

音楽家にとってみればそれはまさに理想の音でしょう。

その音が自分の中に鳴り続けている限り、その音を求め続けることが原動力になります。

その音を追求するために、音楽家は常に学び、自分を磨き続けます。

自分の中にある音ってすごいと思います。

だからこそ、自分の中にある音をもっと素直にクリアに聞けるようになるために、感覚を研ぎ澄ませて聴くことを大切にしたいと思います。


バイオリン協奏曲第1番/ブルッフ

□作曲年
1864-1866(1868改訂)

□作曲されたきっかけ
ヴァイオリン奏者ヨーゼフ・ヨアヒムへの献呈(?)

1)見た目の美しさ 5
ザ・クラシックという感じのオーソドックス編成。

2)ひと口目のインパクト 4
ティンパニの静かなロールからのスタートが不気味さ、不安さを醸し出している。
木管楽器、ホルンの歌い出しが、夜明け前の静けさのような雰囲気。
バイオリンは、徹夜をして疲れていながらも、テンションが上がって歌に酔いしれる、そんな感じ。

3)ふた口目以降の味わい 7
バイオリンのテンションの高さに、まるでオケも同調しながら、そして時折静かになだめながら、目を覚ましていくような感じ。

4)あと引く美味さ 8
1、2楽章と技巧的なフレーズが続くので、メロディを口ずさんで、という楽しみ方は、難しい。3楽章でようやくキャッチーな明るいテーマが登場。これは耳に残る。
ト短調のもの哀しさ、渋さ、古めかしさ、そういう響きがクラシックの曲を聴いて教養深めている。というある意味自己満足感に浸らせてくれる。
そういう意味では、老舗の味であり、味わい深い。

5)もう一度食べたい 5
機会があればまた。という感じ。
名品であることは間違いないので、決して価値を感じないわけではない。
一回聞いたら、しばらく間を空けて余韻に浸りたい。

□こんな時に聴きたい 
晴れた夜に。22時、23時くらいの時間帯で、外も家の中も静かになった頃。

□その他
NHK交響楽団 2000年
指揮:スヴェトラーノフ
バイオリン:樫本大進

厳か。
重量感のあるサウンド。

樫本さんのバイオリンは、みずみずしくてエネルギッシュ。それにつきそう円熟のスヴェトラーノフ率いるN響は安定感たっぷり。
濃密なブルッフの音楽と、樫本さんの透き通った音色が心地よい。