学校にコーチングの授業を 鈴木太一 -3ページ目

学校にコーチングの授業を 鈴木太一

「迷いのない人」
「決断力のある人」
「行動力のある人」
「自分の意思で行動できる人」

であるために

コーチ 鈴木太一

よく聞く相談ごとの中に、

「お母さんvs息子」

があります。

発端は、勉強しない息子に対して、我慢できなくなったお母さんが、勉強しなさい!と、ガミガミ言ってしまうこと。

それは、子を持つ親であれば、皆さん抱くであろう当然の気持ちです。

皆さん、息子さんの今後が心配で、そう声をかけています。

でも、思春期の息子さんに対しては、残念ながら、逆効果になることが多いのも事実です。

実際今まで、この戦法で、母親側が勝利した例はどれくらいあるでしょうか?

火に油を注ぐ結果になっていたり、あるいは、その場限りに終わっている…そんな話をいつも聞きます。




さて、思春期真っ只中の息子さんは、
お母さんと喧嘩をしている間、あるいは休戦中、何を思っているでしょうか。


彼らと話をしてみて感じるのですが、今、彼らは自分という森の中で一生懸命もがいている。そんな風に思います。



葛藤、挫折感、コンプレックス、焦燥感、羞恥心、野望…



今置かれている環境の中で生まれる、ありとあらゆる感情に追い回されながら、自分と戦っています。

それって、彼らの心の内で起こっていることですから、目に見えません。

彼らも、そんなことあえて口に出したりはしませんから、普通気づくことは少ないです。


目に見えた行動に現れないから、お母さんは不安になりますよね。


不安になって、「変わりなさい!」「行動しなさい!」「目を覚ましなさい!」と言い続けてしまいます。

でもね、目に見えないようでも、自分との戦いを繰り広げながら、彼らの根っこは、着実に地中深く成長していっています。


やがて、そこから、様々な栄養を吸収するようになります。

目に見えるような成果や変化を出し始めるのはそこからです。



言葉数が少なくなった息子さんも、
たまに、自分から話をすることがあります。

でも、そんなときはうれしくなって根掘り葉掘り聞かないことをお勧めします。

ふーん、そうなんだぁ。
頑張ってるね!

で十分だと思います。


それ以上は、自分が語りたくなったときに勝手に話します。



それ以外は、じっと見守ってあげてください。


最も息子さんのためになることは、お母さんが息子を「見守る」プロになること。
(もちろん、人の道に反することや、命に関わるようなときは別です。)

だと思います。

そこにいてくれるだけで、お母さんの存在は絶大なんですから!




安心してください。
彼らの根っこは、目に見えないところで、すくすく育っています。


それをぜひ信じてあげてください。


お母さんが、息子さんを信じて、見守るプロになると、不思議なほど、息子さんとの関係がよくなることが多くあります。





それでも、お母さんが話したいことは、大人に聞いてもらいましょう。

「コーチ」に話すのもおすすめです。
いつでも聴きます。

あるいは、お母さん自身がコーチングを勉強するのもいいかもしれませんね。

コーチは、人の話を聴き、人の成長を見守るプロですから。
お母さん。

僕は今、怒っている。

理由は、お母さんが分かってくれないから。

なんだって、お母さんは、僕のフクザツな気持ちに気づかないんだ。


テレビの前でゴロゴロしていたのは、いつものゴロゴロとは違うんだ。
凹みながらやるせない気持ちを紛らわすためにゴロゴロしていたんだ。


それに、勉強しようと思っているその瞬間に、勉強しろっていうし、
ちょっと休憩しているその瞬間に部屋に入ってきて、またスマホなんてやって!って言うし。

なんてタイミングが悪いんだ。


だから、嫌になっちゃうんだ。


あぁ、めんどくさい。
学校が突然消えて、明日から休みになればいいのに…

寝ていたら、勝手に勉強ができるようになる機械があればいいのに…



大人は、今のうちにしっかり勉強しないと将来困るんだぞ、とか、人として成長するためには、努力しなきゃいけないんだとか、目標をしっかり持ちなさい、とかいうけど、そんなんどうでもいいし。


目標?


普通でいいし。

誰にも邪魔されない時間を生きたい。



そんなことよりも、このやらなきゃいけない宿題だよ…
どうすんだよこれ…


だいたいなんでこんなに宿題ばっかやらなきゃいけないんだよ。


こんなに部活で疲れてるのに。

どうしたらいいんだよ。



こんな気持ち、どうせ、誰もわかってくれないんだよ。
お母さんもわからないでしょ。

いや、こんなの誰にも分かってくれなくてもいい。バレたら恥ずかしいし。





でも、誰かが助けてくれたら、誰かが何も言わずに、何もめんどくさいこと言わずにそっと手をさしのべてくれたら…



正直うれしい。




どうにかしなきゃな。

わかってるんだけどな。
めんどくさいな。







お母さん、
気づいてくれないかな。



お年頃な彼らの胸の内を、おこがましいですが、思春期OBとして、代弁します。

お母さん、なんかね、こんなことも思ってるみたいですよ。
保護者の方とお話ししていて、
多くの方に共通する悩みというのがあります。

それは、
子どもが勉強しない。
いつもだらだらしている。
ゲームをやめられない。
注意しても言うことを聞かない。

親御さんのもどかしい気持ちが話し口調や表情から、よく伝わってきます。

そういう話があると、学校でも生徒と話をして、生活習慣を改めたり、勉強時間について考えさせたり、最後には約束をさせたりします。

学校で担任や部活の顧問の先生などから注意され、家でも親に約束させられて、子ども達はさすがに、しぶしぶ行動を改めて、勉強しだしたり、家での過ごし方を変えます。

でも、ご想像の通り、

そういう子はたいてい元の生活に戻ります。

教員や、親の気持ちもことごとくぶち破って(笑)

そういうときの突破力ってすごいですよね。
だったらその力を勉強に生かせよっていう(笑)


でも、こんなことが続いてしまうと、親の気持ちとしては、本当につらいはずです。
もうどうしたらいいのか、分からなかったり、やり場のない怒りがこみ上げてきたり。
で、子どもに当たってしまったり。


そして、子どもはそれに反発してさらに言うことを聞かなくなって…

こうなると、なかなか難しいです。

ここまでのところ、思い当たる方いらっしゃるんじゃないでしょうか。

最近は、お仕事をされながら、思春期真っ只中の子ども相手に、本当にご苦労なさっている方がいます。


純粋な親の気持ちとしては、本当は子どもには、自分で考えてできる人になってほしい、とか、しっかり自立してほしいとか、思っているはずです。


では、


お子さんが、その場しのぎを繰り返してしまうのには、どんな原因があるんでしょうか。


少し話は変わりますが、

僕が住んでいる地域には、地域の人たちに昔から親しまれ、大事にされている大きな杉の木があります。


樹齢もかなりのものだと思うのですが、未だに力強くその場所に生えているので、
その木を見上げていると、それだけでなんだかとてもエネルギーをもらえて勇気がわいてきたり、元気になる、そんな気がしてきます。


ちょっと、足元に注目してみると、地中に根強く、根っこを伸ばしています。
そして、目には見えませんが、その先もきっとしっかり大地に踏ん張って、幹やその末端に咲く葉や花、実を支えます。


根は、地中から水分や、養分を吸収して、末端の枝葉にまで届けます。


だから、根が弱ってしまうと、養分がうまく行き渡らなくなってしまいます。

そうなると、木全体の元気がなくなってしまいます。


それと、同じことが、人にも当てはまるんじゃないでしょうか。


根っこに元気がなくて、養分を吸収できる状態にないとき、幹も枝葉も十分に育ちません。

人は、感情や気持ちで行動します。
特に子どもはそうです。

ですから、彼らにとっての根は、感情や気持ち、そして、自分でも気づいていないかもしれない、本心でしょう。


本心が、周りの人からのアドバイスや注意を必要としていなかったら?

聞こえて入るけど、聞き入れられない。
今は必要ないから。
本心からとらえていないから、葉も実も育たず、すぐに落ちてしまう。

そんな状態になってしまいます。


でも、子ども達は本当は、自分の話を聞いてほしいんでしょうね。
大人もそうですから。


でも、大人はついつい子どもかわいさで、あるいは、もどかしくなって、先回りして教えてあげたくなっちゃう。


でもいいんです。


それも彼らにとっていずれ役に立つ日が来ますから。


でも、今は、


それとも同じくらい、あるいは、それ以上にたくさん聞いあげるといいんじゃないかな。そう思います。



子どもの話を最後まで遮らずに聞いたことは先週一週間でどれくらいありましたか?
子どもの話のすぐ後「でもね」って言い返さなかったことはどれくらいありましたか?



話を聞いてもらえることは、その子の存在を認めること。



その子が産まれてきてくれたとき、今までの人生で一番幸せ、産まれてきてくれてありがとうっ!!涙が出るほどうれしい!って、思ったはずです。


生きてるだけでまるもうけです。


まずは、ぜーんぶ聞いて、その子をありのままぜーんぶ受け止めてあげるのがいいのかな。

と思います。


話を聞いてもらえる経験をたくさんしてきた子は、反対に、人の話を聞くのが上手になります。




でも、人って今までのやってきたことを覆すのってなかなか大変です。

だから、最初はすごくもどかしいと思います。

そういうときは、誰かに本音で話を聞いてもらうのが一番です。

そして、もどかしくなったら、コーチにぜひ聞かせてくださいね。


話したいことをぜーんぶ聞きますから。
もちろん守秘義務は厳守します。