国・東電・原子力ムラは、3基がメルトスルーした福島第一原発を最長40年??で「廃炉」にすると言うが、
内心では、当の原子力ムラ人さえ、無謀すぎる計画と思っているのでは?

NHKの水野解説員も「そもそも30年から40年というのは事故を起こしていない原発の廃炉にかかる時間」と・・

そもそも、在処も状態も判っていない、880トンもの核燃料デブリを、安全に取り出すなど土台無理では?
「土台無理」な “核”燃料デブリ取り出し

現に、チェルノブイリの象の足の取り出しは「今後100年手付かず」、比較的軽微で済んだスリーマイルでさえ未だ取り出しは未了、廃炉完了は最長145年後という。
福島原発「廃炉まで40年」?スリーマイル「最長145年」チェルノブイリ「今後100年手付かず」

しかも、福島原発の格納容器はメルトスルーし穴だらけ。
デブリが放出する超高濃度の放射線を遮るための水を張れず、危険極まりない気中法で取り出すという、狂気の選択。

880トンもの核燃料デブリを、ロボットアームで数グラムずつチマチマと??
仮に取り出したとして、大量の超危険物を、何処にどうやって保管するのか?

国・東電・原子力ムラは、取り出した核燃料デブリを、保管する施設のための用地を確保するため?
邪魔な汚染水タンクを撤去するため、トリチウム処理水の海洋投棄を画策しているが、
核燃料デブリの取り出しは、土台無理な話。

したがって、タンクの増設用地がないため?もうすぐ処理タンクが満杯?という
屁理屈も成り立たない。

尤も、国・東電・原子力ムラが、海に捨てても安全?嘯く(うそぶく) トリチウム処理水には、トリチウム以外にも超高濃度の放射性物質がタップリと含まれている。

本当は、原子力ムラの低レベル技術陣でも既知の方法で、原発処理水問題はきれいさっぱり解決できるのだが・・
太平洋は東電のゴミ箱じゃない–しかし、保管スペースにも限りが–でも、汚染水から 水を取ったら・・
トリチウムは除去できない、だから海洋投棄というが・・超簡単、一瞬で分離できる方法が

 Yahoo!ニュース・東洋経済オンライン 3/8(月) 8:31配信
福島原発事故から10年、遠い「廃炉」への道のり
【国や東電は「中長期ロードマップ」と呼ばれる計画の中で、燃料デブリの取り出し作業の道筋を定めている。しかし、このロードマップ通りに取り出しが進むと考える専門家は多くない。むしろ、「やみくもに燃料デブリの取り出しを進めようとしても、途中で行き詰まる」(日本原子力学会・福島第一原子力発電所廃炉検討委員会の宮野廣委員長)という懸念すら持たれている。

 市民グループ「原子力市民委員会」で「燃料デブリの長期遮蔽管理方式」を提唱する元プラント技術者の筒井哲郎氏と元原子力技術者の滝谷紘一氏は、「危険性の高い燃料デブリ取り出しには手を付けるべきではない」と指摘する。

■燃料デブリの取り出しは2号機から

 取り出しそのものは容認する宮野氏と、長期にわたって見合わせるべきだという筒井氏や滝谷氏では考え方に根本的な違いがある。だが、すべての燃料デブリを急いで取り出そうとする国や東電の姿勢に疑問を投げかけているという点では共通している。

 国や東電の計画では、これまでの調査で燃料デブリの状態について比較的多くの情報を得られた2号機から取り出しに着手する。

 現在計画されている試験的な取り出しでは、既存の作業用の貫通孔からアーム型のロボットを挿入して数グラムの燃料デブリを取り出す。そして、硬さや成分などを分析し、本格的な取り出しのための知見とする。

 その後の本格的な取り出しは、貫通孔を広げ、そこから原子炉格納容器の内部に頑丈なロボットを入れたうえで、先端に装着した装置で切削して多量の燃料デブリを取り出す。

 しかし、その作業は困難を極めそうだ。燃料デブリは圧力容器の内部にあった金属製の構造物や格納容器底部のコンクリートなどと混ざりあい、固まっているとみられる。その量は2号機だけで推定約237トン。1~3号機の合計では約880トンあるとされ、核燃料の元の重量の数倍にのぼる。

「放射能や崩壊熱は100年単位で大きく減衰することから、今慌てて作業を進めるべきでない」(筒井氏)という。

 さらに、事故で建屋や格納容器が破損し、経年劣化が進んでいることから、建屋外部に厚さ1~2メートルのコンクリート製の外構シールドを設け、建屋を囲う方策を提唱する。

 東電は「廃炉中長期実行プラン2020」と題した計画を2020年3月に公表した。そこでは2号機からの燃料デブリ取り出しと、3号機での準備作業や設備の設置などに約1兆3700億円が必要だとしている。それに対して、筒井氏らが提唱する長期遮蔽管理方式では、外構シールドの建設に要する費用は1500億円程度にとどまるとしている。

 ただ、筒井氏らの提案は、2016年に国が「石棺方式」として言及し、福島県知事らからの強い抗議を受けて中長期ロードマップの改訂に際して削除した方式と、燃料デブリを元々の位置で長期保管する点では共通している。地元を含めた議論や検証を必要とすることは言うまでもない。】一部抜粋


 NHK解説委員室 2020年03月09日 (月)
原発事故9年 廃炉への遠い道のり」(時論公論)

【世界最悪レベルの福島第一原発事故から9年、建屋内の放射線量は依然厳しく、使用済み核燃料の取り出しが5年先送りされるなど廃炉作業は遅れ。加えて今後はデブリ取り出しというより難しい段階に。
にもかかわらず政府と東京電力は、最長40年で廃炉を完了させる方針だけは堅持。残る30年で廃炉を終えられるのか。
9年目の廃炉の課題について水野倫之解説委員の解説。

特に最難関となる燃料デブリについては2号機でも確認できたのはごく一部で、1号機は全く確認できておらず、どこにどれだけのデブリがあるのか全体像はほとんどわかっていない。
また作業の安全の観点からも、40年前の事故でデブリが取り出されたアメリカのスリーマイル島原発では、放射性物質の飛散や強い放射線を遮る効果が高い水を張って作業が行われた。
これに対して福島は、3基とも容器が損傷していて水をためることができず空気中で取り出さざるを得ない。
これは世界でも例がなく、放射性物質の飛散をどう防いで安全に作業を進めるのか具体策もまだこれからで、今は存在しない技術の開発が必要。
どんな装置でどう取り出せば安全なのか現時点では見えていない

そもそも30年から40年というのは事故を起こしていない原発の廃炉にかかる時間で、核燃料を取り出し建屋も解体して更地に。
しかし過去に重大事故を起こした原発はいまだ廃炉が完了していない。

34年前に爆発したチェルノブイリ原発は、全体を覆うコンクリート構造物が老朽化。4年前、放射性物質の飛散を防ぐ鋼鉄製のドームで覆われた。デブリ取り出しなど廃炉の見通しは全くたっていない。
アメリカ・スリーマイル島原発も、デブリの一部は原子炉に残されたまま30年近く監視が続けられてきた。そして去年、さらに30年かけて廃炉を目指すことが発表。

このように事故炉の廃炉は極めて困難。



現在構内のタンクにはトリチウムを含む120万tの処理水がたまっており、政府の有識者会合は海洋放出に優位性があるとする提言をまとめ、風評被害を懸念する福島の漁業者の反発が強まる。
ただこの提言は40年以内にデブリを全て取り出し廃炉を完了させることを前提としたもの。
そのためには建屋周りのタンクを撤去してデブリの保管庫を急いで作る必要があり、処理水をタンクに貯め続けるのは限界だというわけ。
ただ廃炉期間を長くしたり、デブリをいつまでにどれだけ取り出すかなど方針が変われば、タンクの場所がさらに確保でき、処理水の保管を続けることも可能になってくるかもしれない。】一部抜粋