おはようございます。
習慣化コンサルタントの古川です。
私たちは日々、次から次へと
押し寄せるタスクや予定に追われ、
気づけば立ち止まるという感覚を
忘れてしまうことがあります。
朝、スマホの通知で目を覚まし、
頭の中で今日のタスクを確認する。
子どもを送り出し、仕事に追われ、
帰宅してからも家のことに追われる。
ようやく一息ついた頃には、
1日が終わっている…。
そんなこなすだけの毎日を過ごすうちに、
「私は今、何のために動いているのだろう?」と、
ふと立ち止まるきっかけさえも失われていくのです。
忙しさが奪っていくのは、時間だけではない
忙しい日々が続くと、
私たちは知らず知らずのうちに、
心の余白も削られていきます。
・優先順位が曖昧になり、すべてが
「やらなきゃいけないこと」に見えてしまう
・本当はやりたかったことを後回しにして、
気づけば忘れている
・今日が「こなすべき一日」に変わってしまう
こうして、自分の感情や欲求に気づく余裕もなく、
ただ流される日々が積み重なっていくのです。
この状態は単に効率を下げるだけでなく、
生きている実感そのものを
奪ってしまうことがあります。
整えるとは、「自分に還る」こと
多くの人は「整理する」と聞くと、
部屋を片付けたり、タスクを一覧にする
ことを思い浮かべるかもしれません。
けれど本当に大切なのは、
自分の心と思考を整えることです。
「今、私が注ぎたい時間とエネルギーは
どこにあるのか?」
「これは本当に、
自分が望んでいることなのか?」
そうした問いを持ちながら、
忙しさの中で流されてしまった
軸を取り戻していくプロセスこそが、
整えるという行為の本質なのだと思います。
そしてそれは、一度の片づけでは終わりません。
日々の中で少しずつ、
自分に戻る習慣を重ねていくことで、
やがて自然と整った生き方が育っていくのです。
習慣とは、「自分に戻る時間」の積み重ね
整えるとは、何かを新しく始めることではなく、
もともとあった自分に立ち返る時間を持つことです。
たとえば、週末の朝、
15分だけコーヒーを飲みながら、
手帳に思ったことを書いてみる。
夜の数分、スマホを置いて、
「今週一番嬉しかったこと」
を思い出してみる。
それは誰に見せるものでも、
成果を出すものでもありません。
ただ、自分の感情や思考と向き合う静かな時間
を持つという習慣です。
この小さな習慣が積み重なることで、
「今、何が大切で、何を手放せばいいか」
に自然と気づけるようになっていきます。
整った日々がもたらすもの
心と思考が整った日々には、
自然と余白が生まれます。
その余白は、新しいアイデアが生まれたり、
誰かの言葉を丁寧に受け取れたり、
自分の感情に気づくためのスペースとなります。
そして何より、
「自分で選んで生きている」
という実感が生まれてくる。
それは、ただ効率的に過ごすこと以上に、
人生に深い安心感と満足感を
もたらしてくれるものです。
立ち向かうのではなく、整えて受け止める
忙しさと戦わなくていいのだと思います。
むしろ、週に一度でも立ち止まり、
「私は何に疲れているのか?」
「何を大切にしたいと思っていたのか?」
と問い直す時間が、
忙しさを整えて受け止める
しなやかさを育ててくれます。
この週末、ほんの少しの静けさと向き合う時間を、
自分にプレゼントしてみてはいかがでしょうか?
何かを足すよりも、
何を大切にして、何を手放すか。
その小さな問いが、
来週のあなたの歩みを、軽やかに、
そして確かなものにしてくれるはずです。