習慣化コンサルタントの古川です。
断捨離とは、片づけで大ブームになった、
やましたひでこさんが開発した手法です。
モノはどんどん買って増やすのは簡単ですが、
捨てるのは難しい。
捨てることにフォーカスした断捨離の手法は
今でも結果が出ると評判です。
さて、これは仕事にも全く同じことが
当てはまるのではないでしょうか?
やるべきこと、予定は増えて、
どんどんと複雑かつ雑然としたスケジュールになっていく。
2020年という新しい時期を迎えるにあたり、
スケジュールの断捨離をすることで
成果をあげるヒントをご紹介できればと思います。
1.減らすのはなぜ難しいのか?
しかし、そうは言っても
「減らせるものはない」
「何を減らしていいかわからない」
「どうやって今のスケジュールを減らせばいいのか見当がつかない」
という方も多いでしょう。
減らすのが難しい理由を3つに分けてみました。
理由1.何がそれによって予測不能な問題が起きるか怖い
私たちの心が一番怖いのは、
「何が起きるか分からない」という予測不能性、不確実性です。
スケジュールを見て、この会議には参加しない、
この会社への訪問は2週間に1回にすると減らそうとすると、
弊害が出てきます。
会議に参加しないと、
メンバーとの信頼関係が低下するのではないか?
上司が参加していないと部下がサボるのではないか、
訪問を減らすことで売り上げが激減するのではないか?
このような減らすことで起きるかもしれない
「予想がつかない怖さ」がブレーキとなり
減らすことを躊躇してしまいます。
理由2.腰を据えて考える時間と余裕がない
減らすには新しいやり方を考える必要がある。
それには考えるエネルギーがかかります。
たとえば、議事録の取り方を変える、
会議の進め方を変えて2時間かかっていたところを
1時間に短縮するという減らす改革するとしましょう。
いつも通りのやり方でこなすならば、
10のエネルギーでできることが、
新しいやり方を考えて挑戦するには
100のエネルギーが必要になります。
新しいやり方に挑戦することは、
エネルギーがかかるのですが、
そのエネルギーを毎日業務に追われて
ヘトヘトの中で生み出すことが困難だったりします。
具体的には腰を据えて、
新しいやり方を考え1つ1つ業務の
断捨離に取り組むことが重要ですが、
その時間と余裕がないというのが
2つ目のネックとなります。
理由3.減らすことへのポジティブな意味づけがない
減らすことへの意味づけを見出せない人は、
「減らす=サボる、楽する」と考えていることが多いものです。
ただ早帰りするために、会議を減らす、
訪問を減らすとなれば、健全なビジネスパーソンの発想だと、
「そんなことではダメだ」「部下も頑張っている」と考えます。
しかし、減らすのは成果を増やすためという
ポジティブな意味づけができていれば、
発想は変わります。
もっと、達成して成果を拡大するための
断捨離と捉えてみてください。
では、具体的にどのように実現していけばいいのでしょうか?
3.まず増やすことを定義する
先に減らすことばかりを考えても、
人間は減らす発想が出てこないものです。
私たちにとって増やすことは考えなくてもできますが、
減らすことは相当考え尽くす必要があり、
かつリスクと戦うことを意味します。
そのためにオススメすることは、
先に「増やすこと」を考えるのです。
たとえば、経営者やマネージャーであれば、
メンバーの育成と成果拡大が求められます。
戦略立案とPDCAの質は、
1年の成果を大きく左右します。
しかし、目の前の業務に追われて
肝心要の戦略立案とPDCAに時間を割く
ことができていないという現状ではないでしょうか?
成果を最大化するために増やすことは、
「つくる仕事」です。
つくる仕事(成果を最大化する重要業務)の例
・最重要顧客に訪問する
・戦略・計画を立てる
・部下の悩みや相談を聞く
・業務を振り返りして改善する
・雛形やルールをつくる
・チームメンバーと信頼関係をつくる
・会議前にしっかり準備する
・標準化への仕組みづくりをする
増やすものと時間が決まると、
減らすものが定義できます。
先につくる仕事を増やす、
そして次にこなす仕事を減らす。
この順番で考えなければ、
結果的に何も変えられないという思考停止状態に入ります。
4.スケジュールの断捨離を考える
本家片付けの断捨離を軸に
3つのキーワードで考えてみましょう。
「断」:周りから入ってくる余計な仕事を断つこと。
突発依頼に対する、対応ルールを決めるだけで
余計な仕事を断つことができます。
ある人は夜遅くまで残業していると、
他部署から問い合わせが入り、
メール返信に追われていました。
この人にとって早く退社して
早朝出社することが解決策になりました。
また、別の方は電話依頼が来ると
ついついいい人になって無理して引き受けてしまう
というパターンを繰り返していました。
この方が講じた策は、
一度「スケジュールを見て回答する」と
冷静になって考える余裕をつくることでした。
これにより無理に引き受ける癖がなくなりました。
受ける必要がなかった仕事は何だったのか?
それを断つために、どのように対処するといいのか?
1週間に一度スケジュールを見直してみてください。
「捨」:日常業務で不要な仕事・付加価値が低い仕事を捨てる。
付加価値が低い仕事を定義するためには、
付加価値の高い仕事を決めなければなりません。
それは先ほど紹介したつくる仕事です。
では、このつくる仕事の時間を生み出すために
何が捨てる対象になるのでしょうか?
捨てるには、<なくす・減らす・任せる>を軸に考えてみてください。
〈なくす〉ボーッとしている時間、
探し物をする時間、
出席する必要のない会議
などムダな時間や業務をなくすことです。
〈減らす〉メール返信、資料作成、報連相、
休憩時間など、なくせないけど、
余計に時間がかかっている仕事を減らすことです。
〈任せる〉部下やメンバーに任せることで、
自ら抱える仕事の総量を減らすことができます。
こなす仕事の時間泥棒の3悪業務は、
メール業務、資料作成、会議です。
まずはこれらを捨てることを考えていただくといいでしょう。
「離」:余計な仕事への独自のこだわり・執着から離れることです。
最後に「離」ですが、これが最も難しいテーマです。
心理的な要因であり、
自ら深く気づいていく必要があるものだからです。
たとえば、プロジェクトリーダーがマネージャーに
昇格したとします。
本当は部下の育成や管理をやるべきなのですが、
リーダーの頃に得意としていた現場仕事を
ついついやってしまいます。
達成感や周りからの評価を支えている得意な仕事には、
私たちは執着するものです。
それを手放すことは、
理屈上正しいと分かっていても心は納得してくれません。
その仕事を手放すということは、
「大切な何か」を失う怖さが付きまといます。
また、いつも通りで進めたほうが安心というのも
慣れ親しんだやり方に執着する典型ですが、
安定・安心に執着することを意味しています。
手放す、減らすためにはこの独自のこだわりや
執着から離れる必要があります。
ここでこれ以上細かく書くことはできませんが、
まずはその仕事にどのような独自のこだわりや
執着があるのかに気づいていくことが第一歩です。
そしてそれは必要なことなのかを
改めて冷静に考えてみてください。
以上、仕事の断捨離というテーマで書いてきましたが、
2020年へ向て仕事のやり方を見直すヒントになれば幸いです。
また、2020年こそ、今の状況から抜け出して、
自らにイノベーションを起こしたい方、
ぜひ、こちらに参加してみてください。↓
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