村上春樹の当たり外れが大きい理由 | 人生を変える「習慣化」ブログ

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習慣化コンサルタントの古川です。

 

 

私にとって、

最大の興味は、村上春樹作品ではなく、

なぜ、村上春樹の作品は、

 

 

ある人にとって、「ハルキスト」を生み出すほど熱狂を生み出し、

ある人にとって、「全く分からない、つまらない」という反応が生まれるのか?

 

日本人小説家として、

日本的なものを超えて、世界的に小説が売れる、

その魅力が何か?

 

という謎というか、神秘です。

 

それが禅であったり、村上春樹の小説であれ、

フロイト・アドラーであれ、映画「ボヘミアンラプソディー」

であれ、

 

「こころ」に作用したり、

しなかったりするものに興味があります。

 

もちろん、習慣化もこころと

密接に絡んでいます。

 

 

さて、この知的興味に対して、

すごくいいyoutubeの動画がありました。

 

1時間の番組で

「なぜ、ハルキムラカミは世界で

 

「世界が読む村上春樹 〜境界を越える文学〜」(2013/12/28)

https://www.youtube.com/watch?v=1KyWHtXjTFU

 

です。

 

この動画は長いので、

要点だけ。

 

2つの観点から、「なるほど!」とアハ体験がありました。

(正しさはないので、あくまで私が腑に落ちたことです)

 

 

1つは、催眠的であるということ。

映像 16:54  

でフランスの出版に詳しい評論家の方が、

フランスでの1Q84が発売された時に書評で多かったのは、

 

「催眠的な作品」

 

ということだったそうです。

 

 

動画でも綿矢りささん(最年少ノーベル賞作家)もこの意見に対して、

 

「無駄な描写を省いてシンプルなものを残す。

そして、それは誰にでもわかりやすい世界、たとえば動物園という現実を切り出す。

動物園を見えると、世界共通だが、動物は何を考えているのだろうか、嵐の時は何をしているんだろうか

というような共通の象徴を持ち出して物語を立ち上げて、徐々に安心し、自然と不思議な世界に連れて行ってくれる」

 

と言っています。

 

なるほど、

 

催眠的術的な魅力というのは1つ、賛否両論な理由がわかった気がします。

 

五円玉を持って、目の前に持ってきてブラブラ左右に振る、催眠術師がいたとします。

 

催眠術にかからなかった人にとっては、

「なんだ、このオッサン」「意味不明、金返せ」

となりますが、

 

催眠術にかかった人にとっては、

五円玉は自分の無意識のワールドに入るための

儀式に過ぎなくてそれぞれのワールドに入って、それを堪能したい人にとっては

催眠にかかるのは不思議な体験といえます。

 

 

村上春樹の小説でも、騎士団長殺し、海辺のカフカも読みましたが、

妖精とか、ファンタジーが出てきます。

 

これらを意味不明と言って、読まなくなったら、あれは不思議な話で読めない。

「時間とお金を返せ!」とアンチ村上春樹が生まれるわけです。

 

しかし、この妖精があくまで催眠的ワールドに導いてくれる案内人であって、

その妖精と手を繋いで喜んで催眠に入って言った人にとっては、

それはそれは、見たことも感じたこともない、不思議なワールドを体験できて

ハルキストになっていくのではないかと解釈しました。

 

催眠的であるというのは、

多様な魅力・特徴の1つでしょうが、

確かに、その側面により、熱狂ファンとアンチが見事に分ける1つの理由になるな

と思いました。

 

映像 16:54 ー19:00

https://www.youtube.com/watch?v=1KyWHtXjTFU

 

 

2つ目の気づきは、世界中40カ国以上で爆発的な人気がある理由は、

何か?ということです。

 

日本をモチーフに、日本らしさで勝負しているかというと、

村上春樹作品はそうは見えません。

 

ビートルズの音楽が流れるし、それ以外にもクラシックだって西洋的です。

登場人物は日本人で、日本社会の文脈で描かれているから、

あくまで日本的と言えなくもないが、それは現代日本をベースにしているだけで、

いわゆる、武士道、和、日本人の精神みたいなものを直接語っているわけではない。

 

日本人から見ると、

西洋的(悪く言えば、西洋かぶれ)にも見える彼の文学は東洋的とは思えなかったのですが、

この映像でなるほど!と思える対話がありました。

 

映像 51:00-54:12

https://www.youtube.com/watch?v=1KyWHtXjTFU

 

日本人から見ると、決して普通にしか書かれていないことも、

ブランス人から見ると、彼の小説に仏教や禅の思想を見るそうです。

 

 

ドーナツの穴は、単なる穴か、存在か、

それを気にしてもドーナツの味が変わるわけではない

 

というクダリ。

 

 

ドーナツは、アメリカ的なもの、

ドーナツの穴は、禅の「空」の概念。

 

白か黒かを超えた陰陽の世界、

曖昧な世界は、フランス人にとって東洋的な文学に見えるということです。

 

なるほど、そう言われると、私たちには

慣れ親しみ過ぎて何とも思わないことが実は思想としてありますね。

 

そういう意味において、日本的と評される。

 

でも決して、侍が出るわけでも、日本の自然や文化の表面的なことを

書くわけでもない日本的というのは、思想的なことと評されていましたが、

なるほど、それも海外で受ける理由なんだなと納得しました。

 

 

別に私は小説をたくさん読むわけではありません。

 

興味は、なぜ熱狂する人とそうでない人がいるのか、

それは何が違うのか?

 

本質を理解したいという興味であり、

実は、一見、小説と習慣化なんて別物すぎるように思えますが、

森羅万象、習慣と無関係のものはなく、まして心と関係のないものはない

という意味では、非常に参考になります。

 

今日は私のマニアックな興味にお付き合いさせていまいました。

 

たまにはこういう日もあって良いということで!(笑)

 

 

 

 

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