習慣化コンサルタントの古川です。
著名な哲学者、
ジョン・デューイは次のような言葉を
残しています。
「私たちは経験から(直接)学ぶのではない。
経験を内省するときに学ぶのだ」
私たちは成長するために、
大きな飛躍をするためには、
修羅場体験が必要です。
しかし、
修羅場体験、つまり大きな失敗や困難な試行錯誤を
したからといって、それを糧に
1つの経験から10学ぶ人と
1つの経験から1/10しか学べない人がいます。
経験すれば成長するというものではなく、
私たちは経験そのものではなく、それに対する内省から学ぶからです。
経験そのものは重要ですが、
内省力も同じぐらい重要です。
では、その内省を作り出すために
何が必要なのでしょうか?
私は3つの習慣を取り上げたいと思います。
1つは、考える時間です。
一人で経験と向き合う時間をとれるかどうか。
ある会社の役員と話しをしているとき、
朝ウォーキングを始めてから、深く考える時間が取れて
仕事の効果が上がった!と言葉を聞きました。
向き合う時間そのものをつくること。
これが1つ目の習慣です。
2つ目は、言語化することです。
書く習慣ほど、
経験を深く内省するのに適したものはありません。
言語化して、多様な観点から内省すると、
新しい洞察や学びが生まれる。
私にとって本を書くことは最高の内省です。
普段のコンサルティングや自身の経験を内省して
結晶化していくプロセスこそ、知を生み出す大切な習慣です。
私の場合は、執筆するという時間と言語化が合わさって内省
ができます。
一般的には、1つの経験を多様な観点から
ディテールを見て振り返ることをお勧めします。
そのためには日記でもいいですし、書く習慣のフレームでもいいので
言語化していくことが1つの有効な方法です。
3つ目は、知恵を得る習慣です。
西郷隆盛は、沖永良部島に島流しにあっている時、
古典・読書に勤しんだといいます。
その読書が西郷隆盛の土台をつくり、あらゆる経験やその後の
判断に影響を与えたことでしょう。
古典はハードルが高くても、
自己啓発書・歴史小説など他人や先人の知恵に触れることは
内省の深さ・多様なる観点を得る最高の手段です。
読書に限らず、職場で師匠を仰げる先輩など
から生きた知恵を学ぶこともその1つです。
ジョン・デューイの言葉、
「私たちは経験から(直接)学ぶのではない。
経験を内省するときに学ぶのだ」
を改めて深く問いなおすと、
すでに学びの素材はあってあとはそれとの向き合い方を変える
そう捉え直すことができます。
知恵と自分の経験が深く結びつくとき、
また経験の集合から知恵が結晶化されるとき、
私たちは真の学びをするのではないかと思います。
悪い習慣 似た失敗を繰り返す
良い習慣 経験を深く内省する