習慣化コンサルタントの古川です。
イギリスの首相でノーベル文学賞受賞者
ウィンストン・チャーチルは、
悲観主義者はあらゆる機会の中に問題を見出す。
楽観主義者はあらゆる問題の中に機会を見出す。
と言っています。
牢屋に入っている囚人が下を見ると荒れ果てた大地と泥しかみれない。
しかし、顔を上げれば、綺麗な星と月が見える。
という例えもあります。
要するに、
モノは捉え方次第!
ということですが、
これが名言でそうか!と分かっても
簡単には変わりません。
なぜならば、
思考習慣であり、感情習慣であるからです。
なぜ、悲観的なものの見方が、楽観的に変わりにくいか
3つの原因があります。
原因を知れば、解決への糸口が見つかります。
原因1.出来事と解釈が別物だと信じられないから
一次世界は、あるがままの出来事・人・世界を差し、
二次世界は、その人の解釈した世界です。
つまり、現状の日本を見て、
ある人は、この先日本には希望が見える!という人もいれば
別の人は、この先日本の将来は暗い!
と見る人もいる。
どちらが正しい、間違っているはありません。
一次世界は同じ共通のものですが、
そこの一部を受け取り、独自の価値観を通して人は解釈するので、
見方が変わるわけです。
NLPでは、
省略(一部を見る)、歪曲(自分の価値観・固定概念で見る)、一般化(どうせ、ーはこうだ!という決めつけ)
と言いますが、私たちの脳はあるがままを捉えることができません。
楽観であれ、悲観であれ、
歪んで捉えているのです。
では、どっちで捉えた方がいいか、
選択の問題ですが、
まず、自分の解釈をあるがままの現実だと思わないこと。
多様な解釈があり得るのだという原点に立ち戻ることが重要です。
この自覚こそ、変化への第一歩です。
原因2.思考習慣であるから
習慣は、行動よりも思考の方がずっと無意識的で簡単に
変えることができません。
安定飛行後の自動操縦の飛行機のように、
脳に任せっきりなのです。
意思、意図が介入する余地がなかなかありません。
ある人に何かを言われて、イラっとするまで、
1秒弱。
先に、感情が湧いてきて、
この感情のせいでとても見方次第だという考えに思い至ることができません。
思考習慣は、脳に埋め込まれたプログラムを書き換えるぐらいの
姿勢でやらないとうまくいきません。
原因3.感情習慣であるから
さらに、悲観主義、楽観主義を進めて考えると、
思考だけではなく、感情習慣であることも念頭におく必要があります。
つまり、思考が悲観的感情を生むのですが、
逆に悲観的感情を味わう習慣がついていて、
どこか、不安、不信、苦痛、苦しさ、自己嫌悪が習慣になって、
居心地の良さを感じていると、
わざわざその感情を生み出すように思考がそれにあった解釈をするようになります。
さらにその根底には、その人が持っている根源的欲求があります。
安心・安全を感じたい!
という欲求が強い人にとって、その逆の「不安・リスク」は避けたいものであり、
敏感に反応します。
「ーになったらどうしよう」「ーが起きたらどうしよう」
と反応するのは、実は根本には安全・安心・安定を感じたいという欲求が強いからです。
これは変えるというより、
その根源的欲求はある程度自分の個性だと受け入れる必要がある範囲でもあります。
さて、3つの原因から考えてきましたが、
チャーチルのいうように、
単なるものの見方を変えなさい!
ではうまくいかず、
ある程度性格に根ざしているもの、
でも習慣によって変えられる範囲があるというのが私なりの見方です。
生産的悲観主義、
悲観主義的な成果の出し方
を追求してみてはどうでしょうか。
つまり、先立つ不安、悲観主義を徹底すると、
他の人には見えないリスクを察知し、備えることができます。
それが強みになります。
行動するときには、不安と悲観主義は確かにブレーキになりますが、
そんなときは、行動できるように不安とリスクを書き出し、
どうするかの対策を設定すると、心は安心していきます。
そうすると行動できるのです。
ということで、
悪い習慣:悲観主義で心配の渦にハマる
良い習慣:悲観主義を成果につなげる