習慣化コンサルタントの古川です。
まず、このエピソードから。
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一般相対性理論という難題を十年かけて考え続けた
アルベルト・アインシュタインは、
ある晩もうあきらめようと思った。
充分すぎるぐらい考えた。
彼の力の及ばない問題だったのだ。
早々にベットにはいり、目覚めた時に突然答えが頭に浮かんだ。
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マスタリー(ロバートグリーンより引用)
アインシュタインの例に近い話は、他にもたくさん
有名なエピソードがありますね。
ニュートンが万有引力のひらめきを得たときは、
りんごが木から落ちる瞬間をみたときという話はあまりにも有名。
アルキメデスがお風呂に入っているときに
金の純度の測定法を発見した(アルキメデスの原理)
際に「ユーレカ!(わかった)」
叫んだというエピソードも広く知られています。
2つの共通点があります。
1つは、強烈なまでに脳を駆使してそのテーマを
考えに考え尽くしていること。
2つ目は、ひらめきは、
気を抜いているときに訪れるということ。
この在り来たりな話も、
本書では臨場感を持って豊富な表現力で語られえいるので、
引用して紹介します。
まず、1つ目の長い長い忍耐の継続について
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創造性に富んだ偉人たちの人生には、
ほぼ例外なく次のようなパターンが見つかる。
最初の直感を得ると、
成功の可能性に胸を躍らせながら何らかの研究や事業を開始する。
その事業は、本人の根本的な欲求と深いところでつながっており、
彼らの目には、活気を帯びて見える。
事業が進むうちに、最初の案の予想できなかった欠陥や難局が見つかり出す。
懸命にやればやるほど、緊張といらだちはつのる。
マンネリ感は大きくなる。
いまや思考は細かい筋道に追いやられ、以前のように連想はひらめかない。
このプロセスのどこかで、凡人はあっさりあきらめるか、
そのときあるものー消化不良の凡庸な事業ーで我慢する。
けれども、偉人はもっと強靭だ。
彼らは以前にも同じ経験があり、苦しくても前進しなければならないと
無意識でわかっている。
また、欲求不満には、もしくは閉塞状態にあるという
感覚には意味があることを理解している。
(マスタリーより引用)
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創造のプロセスは、
強烈な衝動からスタートしても、
このような長い長い難局があり、何も生まれない苦しいプロセスを
経験する。
そのプロセスの先に創造があると
直感的にわかっている人だけが難局を止めずに続ける。
そして、このプロセスを経たものだけが
飛躍する強烈なひらめきを得る。
それが2つ目のプロセスです。
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放置しているとき、意識の表面下で私たち自身で作り上げた
アイデアや連想がぶくぶくと煮え立ち、
培養を続けていることに私たちは気づかない。
緊張がことに高まった時点で、彼らはそれを手放す。
たとえば、作業を中断するとか、
眠るとか。休憩を取ったり、一時的に別のことに取り組んだりするときもある。
そういうときに、ほぼ必ずといっていいほど名案が浮かぶ。
(マスタリーより引用)
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みなさんにも同じ経験がないでしょうか?
月曜日から金曜日まで悩み続けて、
プロジェクトが行き詰まっている。
でも緊張が解けた土日に答えがぽーんと浮かぶようなことが。
その手前で脳が表面意識も潜在意識レベルでも
考え続けた人にとっては、放置するというプロセスが
ひらめきという化学反応を生む触媒になるのですね。
その手間の悩み、考え続けた!とプロセスがなければ
当然ひらめきはありませんが。。
10年答えがなく悩んだ
アインシュタインほど忍耐がなくても、
悩み苦しむプロセスにはその先に大きなひらめきが
待っていると思って頑張る!
そんな勇気を与えてくれる。