習慣化コンサルタントの古川です。
実践知とは、
経験を通じて、身体感覚で得る知です。
これは笑い話ですが、実話。
営業部に配属された新人A君が、
明日から先輩と営業同行するようにと上司に命じられたところ
「ありがとうございます。ちなみに営業マニュアルはありますか?」
と聞いたそうです。
上司は呆れ顔で、
「そんなもんない!営業しながら覚えるんだ」
と返答します。
営業はそのやり方を先輩と同行し、
見よう見まねで、お客様との商談を通じて
勘所を掴んでいきます。
これはすべてを言語化できません。
自転車の乗り方を言葉で説明するのが難しいのと同じです。
できるけど、教えるのは難しい。
そう、実は相当複雑な知性が眠っているのですが、
私たちはそれを意識していません。
実践知があれば、応用力もつきます。
だからこそ、どんなレベルでも実践してみることに
勝る学びはありません。
その経験を踏む前に、先ほどの営業の新人さんのように
マニュアルがあればと探しがちです。
もちろん、あればそれを学び、実践するのもいいです。
しかし、実践するのは試行錯誤、迷い、混乱、リスク、不安の中に
入り込む難しいプロセスです。
だからこそ、多くのひとは実践しない。
もし、成長するためにコツがあるとしたら、
良い本を読み、1冊読んだから10の実践をする。
そして、もう一度その本を読んでみる。
知識は実践を通じて、
身体を通して理解します。
これを通常、知恵といいます。
知識は重要です。
ただ、それが知識のままだと私たちの日常には生かせません。
大切なことは、実践を通じて頭と身体の両方で理解することです。
自転車の乗り方を覚えたあの頃と同じように、
多くのことに挑戦したいところですね。