習慣化コンサルタントの古川です。
私はこの2つの言葉が好きです。
進化と深化
この2つは、兄弟のような関係だと思います。
ちなみに、大辞林の意味では、
進化
物事が次第に発達していくこと
深化
物事の程度が、深まること。また、深めること。
進化するとき、思考や人間が深化すると思うし、
深化するから、自分が進化するのだと。
問題は、深化とはどうすれば訪れるのか?
物事の理解や本質を深めるために、
学ぶことは重要です。
たとえば、読書。
読書をすることは、過去の偉人の名言から紐解いても
異論はないところだと思います。
しかし、読書し続ければ、気づきや思考は、深化するのか?
残念ながらそれはありません。
読書やセミナーなどで智慧や知識を得ることは
必要条件ですが、
十分条件ではありません。
私たちが真の理解に到達する「深化」の領域は、
現実との格闘し、葛藤、混乱、失敗し涙を流して悔しがったりする
その過程で実現するものです。
そこに読書をしていると、ある言葉が深く染み渡る。
でも、この現実との格闘、挑戦がないと深化は起きず、
ただの頭でっかちになっていくのです。
これはある経営者が言っていましたが、
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年間でビジネス書を一番読んだ人が速読の回で
表彰されていた。年間に500冊。
でも彼が一番ビジネスで成功していなさそうだった。
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これは、笑い話のようで「深化」の本質を物語っています。
たとえば、「論語」。
古くは渋沢栄一から始まり、今の大経営者までが絶賛する本です。
この本から教えを得て、実践し続けている人が多いのです。
しかし、私たちは小学生の頃の
「子曰く・・・」と習っているのですが、
全く理解できない。
これは悪戦苦闘する現実がまだないからです。
「論語読みの論語知らず」という格言もありますが、
まさに読むだけではダメ。
死ぬほど現実と向かい合い、限界まで困った時に
珠玉の言葉が染み渡る。
そして、深く、深く、深く、気づく。
いつも当たり前の言葉にしか聞こえなかった言葉が
「あーーー、こういうことなのか!」と腑に落ちる。
これが「深化」するということだと思います。
だから、深化の十分条件は、学びと実践
これを繰り返り返す。
最近、我が身に照らしても自省の念も込めて
本当にそう思います。