きてくださってありがとうございます!
ちょっと長いんで、お時間のある時に読んで頂けたら嬉しいです。
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4月7日新刊を発売しました。
syunkonカフェごはん 6 (e-MOOK)
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syunkonカフェごはん(6) [ 山本ゆり ]
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朝5時55分、寝ている娘2人を母に託してタクシーに乗り、6時過ぎにテレビ朝日のビルに到着。
ディレクターのNさん(※名物編集のこのNさんではないで)に入館証を手渡され、テレビ局の中に入りました。
「おはようございます」「おはようございまーす」と出会う人みんなが明るく挨拶を交わす廊下を通ると、テレビで観たことのあるテレビ局の裏側が広がっていて。(部屋にモニターがめっちゃ並んでたり、非常口みたいな看板で「ON AIR」ってついたり消えたりするのがあったり)
うわーテレビの世界や・・・と思っていたら
目の前に突然いつも画面の中で観ているアナウンサーの岩本さんが現れ、「今日は宜しくお願いします!」と言って下さり
びっくりして、砂出し中に新聞紙いきなりとったアサリみたいな反応してしまった。(ワワッワワッワワッワワッワッ)
そのあとスタジオのすぐ隣、歩いて10秒ぐらいの位置にあるキッチンに移動しました。
今日の私の任務は、スタジオで試食してもらうカルボナーラ(レシピ⇒☆☆☆)を電子レンジで作ることと、レンジ&トースターでおつまみチキン(レシピ⇒☆☆☆)を作ること。
去年の電子レンジ本の試食は肉じゃがとブラウニーで、前日からNさんが作り置きしてくださったんですが
カルボナーラってどう考えても作り置き出来ないじゃないですか。
麺ものびてパサつくし、冷めるとソースが熱でモロモロになるし。
でもどうしてもこれを食べて頂きたい!!と、試食開始直前に完成させる段取りを組んで、Nさんと2人で進めていきました。
ジップロックコンテナ2つで作り、3人分に分けて盛り付ける予定なので
同時に作れるよう、電子レンジは2台準備。
1台は最新の機種で600Wのもの(上沼恵美子さんの「おしゃべりクッキング」から借りてきてくださったそうです)、もう1台はターンテーブル型、500Wで古めの、ちょっと不安なもの。
レンジはそれぞれ癖があるし、そこを見誤ると生放送で後がないんで、まずは両方のレンジで試作して加熱時間を調整することにしました。
山本:生クリームはまだ2回分いけますよね・・・あとベーコンと・・・
Nさん:試作やけどベーコン使う?
山本:いや、もったいないから試作は具は入れずに作ります。
この時の自分を殴りたい。
ちなみにカルボナーラは
①コンテナに麺と具と水をいれ、袋の表示時間プラス1分チン。
②生クリームとコンソメを加えてもう1分チン。
③卵と粉チーズを混ぜて余熱で完成。
という流れなんですね。
今回麺は5分茹でのものを使用しているので、まずは6分チンし、取り出してもう1分。混ぜたり加えたりする時間も換算すると、全調理時間は約8~9分。
試食はCM明けの7時38分。
盛り付け時間、もたつくことなんかも考えるとギリギリに仕上げるのは怖いんで
ほんの少し普段よりソースをゆるめに仕上げる配合にして(2~3分置いていてもパサつかないよう)7時36分に完成させようと。
コンテナに最初から材料をいれておき、7時27分になったら水を注いでレンジ加熱開始しようとアラームをセットし、それまでの時間におつまみチキンを作りました。
チキンはカルボナーラ試食後、さらに8分間のVTRの後なのでまだ余裕があったんですが
なんせサーモスタッド機能(熱くなりすぎたら電気がおちる機能)つきの気まぐれトースター野郎を使うことにより、途中で電気がきれたら生焼けでお召し上がりいただくことになるんで、先にしあげておこうと。
2台のトースターで同時に15本の手羽先を焼きあげたんですが、その中に数本、少しだけ中に赤っぽい部分がみえて。
このままトースターで焼き続ければいけるか・・・
もう一回レンジに戻したほうが安心か・・・
いやでもそんな時間はあるのか果たして・・・・
ざわ・・・・ざわ・・・・
ざわわ・・・・ざわわ・・・・(風が通りぬけるだけー!)←さとうきび畑と言え
と悩んでいるうちに
Nさん:27分!
山本:はい!
調理開始!!!(カンカンカーン)※ゴング
水をコンテナに注ぎ、お互いそれぞれのレンジでチン。
Nさん:レンジって考えたらめっちゃテレビ向けやわー。時間がはっきり指定できるから、出来上がりの時間から逆算できて狂わず出せるって画期的。
山本:それは考えたことなかったです。
Nさん:しかもチンしてる間、手が空くからほんまに助かる。
チキンを焼けたものから順に取り出してホイルを巻いていると
(ピピピ!ピピピ!)
600Wのほうの麺がゆであがりました。
Nさん:(取り出して)あれ・・・?なんかちょっと水の減りが・・・さっき試作した時と違う。
山本:1本食べてみます!(パクッ)・・・・・・ちょっと硬いんであと1分追加お願いします!あれです、試作の時ベーコンを入れずにやったんで、その分の誤差です。すみません!
Nさん:OK!えっと、600Wで1分やね。・・・・・・・・・・・・・・・・・あれ?
・・・・・・・・・
Nさん:あれ?つかへん。なんでやろ。・・・・・・電気落ちた?
山本:いや?こっちのレンジは動いてます。
Nさん:(電源の線をひっこぬいて差し直す)・・・・・・あかん動かへん。
山本・・・・・あ!トースターも切れてます!!落ちてますね!
Nさん:ブレーカー落ちた・・・!うそやろ・・・・・
スタッフさん:4分前でーす!
ダッシュでトースターの線を2台ともブチーン抜き、もう一度レンジの電源を入れ直しました。
Nさん:(ピッ)・・・・・・
ウンともウウンとも言わないレンジ。
Nさん:・・・・・・あかんわ。
山本:・・・・・・・・。
Nさん:・・・・・・・。
2人:・・・・・・・(笑)
Nさん:あかん笑ろてる場合じゃないねんけど・・・・ありえへん・・・(笑)どこか電源生きてるとこ・・・・
山本:こっちのレンジ動いてるんで、こっちにしましょうか。
Nさん:そうやね。最悪、今チンしてる1台を3人で分けよう。
山本:はい!
そうこうしているうちに500Wのほうの麺がゆであがっていて。
取り出してダッシュで生クリームを投入!・・・・・・・・したかったんですけど、こちらも若干お湯が減りきっておらず、麺の芯もまだ予定よりちょっとしっかり残っている状態。
スタッフさん:3分前でーす!
(ドクン・・・・ドクン・・・・)※胸の鼓動 ←心臓の音でええわ。JPOPか
どうする・・・・・
もう1分追加するか・・・・
(ドクン・・・・ドクン・・・・・)
お湯捨てて生クリームいれたら次の加熱でギリギリいける・・・・?でももしそれで麺が固かったら?・・・・・いや、試食までの間に予熱が入るか・・・・・・
(ドッドッドッドッドッドッドッ・・・・)
いや・・・・落ち着け
まだ慌てるような時間じゃない。(by仙道さん)
追加1分加熱!!(ピッ)
その間にNさんが猛ダッシュで大型の恵美子さんレンジをガゴッと抱えて生きてるレンジの隣まで運び、コンセントにプラグを差し込む!
お願い・・・・・
電源よ・・・・
ついてくれ・・・・・・・・・・・・・!!!
・・・・・・・・・・・・・・
Nさん:これもう死んでるわ。
(ドゥーーーーーーーーーン・・・・・・オワタwwww)
運命は500Wの1台に託された。
(ピピピ!ピピピ!)
今度はいい感じにゆであがっていたんで、生クリームとコンソメを投入し、追加で1分チン。
スタッフさん:2分前でーす!
わかっているよ。わかっているよ。
(ピピピ!ピピピ!)
取り出すと、グツグツ沸いているソース。
この状態の場合、すぐに卵をいれてダッシュで混ぜると熱でモロモロになるのは経験済で。
スタッフさん:CM入りましたー!60秒前でーす!
Nさん:もう混ぜて盛り付けてね。
山本:(慌てるな・・・・麺を混ぜて熱を逃がす・・・・卵はそのあと・・・・)
Nさん:50秒前!もう持っていける?
山本:(卵を投入し、ゆっくりと混ぜる・・・・ゆっくりと・・・・)
スタッフさん:40秒前でーす!
Nさん:40秒前!
山本:(落ち着け・・・・・・まだ・・・・慌てるような時間じゃない・・・・・)←慌てる時間や。私がNさんなら奪ってダッシュで混ぜとるわ
山本:できました!
Nさん:盛り付けて!
ものすごい速さ(というか雑さ)で3つの器に麺をビャンビャンビャーーーンと分け、Nさんが黒こしょうとパセリを猛ダッシュでシュパパパッパパパッ!!ヘイ!!!とふり、私が残ったソースをブワァかけてベーコンドシャァのせてお盆にダダダーンのせて・・・
スタッフさん:10秒前!
ダッシュでスタジオに運ばれてゆくカルボナーラ。(ドナドナドーナ・・・)
スタッフさん:5秒前!!
ダッシュでスタジオに運ばれてゆくカルボナーラ。(ドナドナドーナ・・・)
4、
3、
2、
1・・・・
仲さん:はい今日は皆様に、カルボナーラをご用意しましたーー^^
セーーーーーーーーーーーーーーーーーフ!
2人:死ぬかと思ったーーーーーーーーーー!
Nさん:やばい・・・・・久しぶりに冷や汗かいたわ・・・・・
山本:震えてます・・・・
Nさん:こっちきてオンエアみときー^^
山本:震えてます・・・・
この状況で最後まで冷静でいたNさんに尊敬しかない。
カッタカタ震える足でスタジオの様子を観ると、「お店の味!!」「おいしい!!!」と言って下さっていて。
その後、CMに入るごとにスタジオの方が「カルボナーラ食べたい!」「チキン~♪」とキッチンにきてくださり、スタッフさんに「あと10秒やでー!いつまで食べてるのーーー!(笑)」と言われながらモグモグと席に戻っていって・・・
心遣いに泣きそうになりました。何この優しすぎる現場。
本当にみんながみんなめっちゃ優しくて親切で、スタッフさんも常にみんな笑ってて、こんなに朝から幸せな場所ってある?って思うぐらい和気藹々。
そして番組のエンディングのラスト30秒出演させて頂きました。(なんにもしゃべってない)
実はこんなバタバタでしたが、優しく見守ってくださった方、ありがとうございました。
レシピは番組のHPに載ってますので、もしよかったらみてください。
興奮のままめっちゃ長文すみません。
帰り際。このあとダッシュで家に帰ったら、娘2人ともまだパジャマ姿で、鬼のような形相で着替えさせました。
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ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。
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以下、著書です。
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