令和6年5月2日
さて、前日に続き本日も芋に声をかけゲーム会です。
☆雪割の花
○概要
作者:ちゃぴ
対象年齢:14歳以上
対象人数:2-4人
標準時間:50分程度
降り止まぬ雪や氷で世界の終焉を願う白の魔女に立ち向かう魔女の一人となって、白の魔女の支配に抗い世界に春を取り戻すことを目指すというボードゲームです。
①手番になるとダイスを振り出目に応じた区画に拠点を持つプレイヤーは資源を受け取れます。
②手番のプレイヤーは少年を使って最大2アクションを実行します。
③アクションは、拠点の建設、クエストへの挑戦、少年の獲得があり、それぞれ少年を行動完了にすることで実行できます。
④クエストへの挑戦は複数の少年を同時に行動完了にすることで、複数の少年の数値を使用することができます。達成すると書かれたボーナスを受け取れます。
⑤これらを繰り返し、白の魔女の勝利条件を満たすまでに10点を獲得したプレイヤーの勝利となります。また、エピッククエストを全て達成することで全員の勝利となります。
〇プレイ経過
それぞれ配布された魔女となり、少年を1人確保した状態からゲーム開始です。
管理人は魔女の魔法で拠点を建設することができ、それによる資源で序盤は有利に進めます。
しかしながら、中盤あたりからはクエストへの挑戦に有利な能力(通常挑戦のためのコストとして薬が必要になりますが、金貨でも挑戦できるキャラクター)を持つキャラを確保していた芋が一気に得点を伸ばしていきます。
管理人も急ピッチで追い上げを狙うものの、クエストの挑戦に必要な薬の確保に苦戦し僅かに届かず。結果として、先に10点に到達した芋の勝利となりました。
〇評価
白の魔女により滅びに向かう世界において、同じく強大な魔力を持つ魔女の一人となりと魔女に仕える少年たちと白の魔女を止めるために立ち向かうボードゲームです。ボードやカードといった全体的なアートワークは非常に良く、設定なども刺さる人には刺さると思います。少年カードなんていう種類のカードは初めてみましたよw
ゲームとしても、ダイスによって資源産出というカタン的な資源産出に始まり、その資源を投資して拠点を増やしたり少年を増やすことによる拡大再生産、ダイス判定によるクエスト挑戦で勝利点獲得と、ゲームのテンポも良く基本的な仕組みもしっかりしており、10点という目標に向け拡大から得点へと優先目標を変更していくタイミングが考えどころとなっています。それぞれの魔女が固有の能力を所持しているのでそれを活かしていくのも大切です。
また、資源産出の出目によって進行し全員の敗北条件ともなる白の魔女の目標に対しては、エピッククエストを達成することで進行を遅らせることができると半協力要素も入っています。ちなみに、全エピッククエストの達成により全員が勝利となりますが、協力ゲームではなく勝敗を競うゲームなのでこの設定は謎です。まあ協力ゲームとしてのプレイができるとも言えますかね。
一方で、上記のように基本システムはしっかりしているという印象なのですが、反面少年は序盤こそ能力が大切になりますがそれ以上に数も必要なのでゲームが進行するとともにややモブ化していくところはもったいないところで、クエストに投入する少年の人数に特別制限がないので数さえ投入すればクエストの難易度はかなり下がり作業的になるのは気になりましたね。投入する少年の人数を事前に宣言ではなく、順次追加できるのも難易度を下げている要因かな。どちらかというとクエストに挑戦するための資源の確保に苦労するため、達成は困難だけど挑戦のための資源の確保がもう少し容易というバランスだったらよかったように思いました。
また、勝利点の確保は上級クエストの達成により平均2点が入ります。これに対してエピッククエストは達成しても基本1点となっており、今回のように2人プレイでは白の魔女トラックが敗北まで行きにくい(今回もトラック中央くらい)こともあってエピッククエストの必要性がかなり弱くなっています。一応、エピッククエストの得点は固定、上級クエストは得点に制限(勝利点のマークが一致するものは複数枚を得点として加算できない)があるものの、このマークの数が多いため制限が緩く、この辺りの調整ももう少しあればよかったかなという印象です。
そんなわけで、基本的なゲームシステムはなかなか面白く走り出しの印象は非常にいいのですが、中盤に入るあたりから色々な仕組みが活かしきれていない印象を受け面白さが失速する感じで、もう少しバランス調整があればなあという感じのゲームでした。
☆アクア
○概要
作者:DanHalstad&TristanHalstad
対象年齢:8歳以上
対象人数:1-4人
標準時間:30-45分程度
海洋の生態系をテーマにしたボードゲームで、サンゴ礁を育てて様々な海洋生物を集めていくタイル配置系になります。
①生態系タイルと小型生物を組み合わせて得点要素を決定します。
②手番になると場のタイルを取って配置するか、場に巻貝タイルが残っているとそれを獲得し手番をラウンドの最後に回します。
③配置したタイルにより同色のサンゴがちょうどへクスの形になると、対応する色の小型生物をその上に配置します。
④異なる小型生物が連なり一定の形をとると、その上に大型生物を置くことができます。
⑤へクスの形にならない同色のサンゴが一定数以上連なるとサンゴ礁となりゲーム終了時の得点源となります。
⑥新たなラウンドは巻貝タイルを取ったプレイヤーから開始となります。
⑦これらを繰り返し、タイルがなくなるとゲームは終了です。得点計算を行い最も多くの得点を確保したプレイヤーの勝利となります。
〇プレイ経過
ゲーム開始時の様子です。中央に並ぶサンゴタイルを1枚とって配置していくというのを繰り返していきます。それぞれの色でへクスを完成させると、左側に並ぶ小型生物をその上に配置していき、小型生物が並ぶとさらに左にある大型生物を配置していきます。小型生物の横に配置されているのが生態系で、それぞれの条件と小型生物がリンクしていることになります。
最終的な様子はこんな感じです。サンゴ礁が思った程得点に繋がっていなかった管理人に比べると、サンゴ礁の得点で芋が大きく得点を伸ばしたことで芋の勝利となりました。
〇評価
サンゴを成長させて海洋の生態を形作っていくタイル配置系のゲームです。
サンゴタイルを組み合わせてへクスを作ることで小型の生物を呼び寄せそれをつなげていくことで大型生物を呼び寄せることができ大きな得点に繋がりますが、へクスを形作ることを避けサンゴ礁としていくことで隣接する小型生物から再度得点を集める要素となっておりこれを作っていくことでも大きな得点に繋がります。といってもサンゴ礁ばかりでは得点にならずこの辺りのバランスを取りながら高得点を目指していくかは考えどころとなっています。ゲーム毎に小型生物と生態系による得点がリンクする仕組みとなっているため、この辺りの組み合わせを踏まえた配置も悩ましいですね。
その一方で、「カスカディア(「自宅会438 中」を参照。)」や「キャリコ(「自宅会480 前半」を参照。)」といった最近の同系統のタイトルに比べると一つのタイルに3つの要素が含まれていることもあって、「このタイルじゃないと」というのが少なくどのタイルでもある程度は得点に繋がっていくという印象です。このこともあって、お互いの妨害がどうこうというのはなくソロプレイ感は他の2つに比べても高めという印象です(といっても個人ボード&タイル配置という時点で他の2つもそれなりにソロプレイ感はあるのですが)。その分、プレイ感は軽くサクッとプレイできますが、あっさりしすぎている印象もあります。
とりあえず、大きく外れるようなゲームではなくプレイをするとそれなりに楽しいゲームではありますが、このタイプのゲームであえてこのゲームをというところは弱いゲームだと思いました。
ここで時間となり本日は終了となりました。