自宅ゲーム会537 ブリコラージュヘッズ 他 | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和5年1月13日

 

 さて、本日はやまと2人でのゲーム会です。

 

☆ブリコラージュヘッズ

○概要

作者:YasuyukiYamagishi

対象年齢:12歳以上

対象人数:2人

標準時間:60分程度

 

 廃品を活用してキカイという作品を作る兄弟となり、より多く作品のファンを集めることを目指す2人用のボードゲームです。

 

①手番になると手札をプレイしアクションの実行エリアを指定します。

②指定したエリアを起点に、エネルギーを支払いキカイの制作、宣伝(ルートの確保)、ファンを集める(ルートを通じてファンをエリアへ呼ぶ)、お披露目(エリアのファンから影響力を、宣伝の状況からエネルギーを獲得)といったアクションを行います。

③宣伝によるルートを獲得し上でキカイのもとにファンを連れてくると対応するキカイのボーナスが発動します。また、各広場にいるファンが全ていなくなると広告を建てることができボーナスを受け取れます。

④手番の最後に手札を補充します。この時、メガホンを使うと追加でアクションを実行でき、梯子を使うと追加で手札の補充が行えます。

⑤これらを交互に繰り返し、規定数を終わえるとラウンドが終了します。ラウンド終了時にラウンド中に獲得した影響力から勝利点と追加の資源が獲得できます。

⑥4ラウンド繰り返し、より多くの得点を集めたプレイヤーの勝利となります。また、4ラウンドを経過する前に6つの広場に広告を配置したプレイヤーはその時点で勝利となります。

 

〇プレイ経過

 管理人が兄(紫)、やまが弟(黄)を担当しゲーム開始時の様子です。ちなみに、ボード上に配置されている箱型の立体物がキカイで、足、体、頭の3つのパーツから構成されます。実際には手前の方を向けるのですが、今回は対面で準備したため見やすいように横を向けています。

 

 先にキカイの体を作ることを優先した管理人は資源不足と手札のかみ合わせも悪く、序盤に出遅れることとなります。

 

 しかしながら、3種類あるタイプのうち青に特化させて青のファンを集めたことにより中盤に大量得点を獲得することに成功します。

 

 後半に入るとやまの巻き返しもありましたが…

 

 終盤広場の確保を進めたことによる加点もあり、何とか管理人が逃げ切っての勝利となりました。

 

〇評価

 廃品を集めて作ったキカイという巨大な作品でファンを取り合う兄弟の競争をテーマにした2人用のゲームです。

 箱絵をはじめとした全体的に独特なアートワーク、3つのパーツを積み上げていく立体的なキカイなどのコンポーネントが目を引きますが、エネルギーを投資してのキカイ制作に始まり、宣伝によってネットワークを構築、キカイに対応するファンをネットワークを伝って誘導、集まったファンにお披露目をして評判とエネルギーを集めるという一連の仕組みがよくできています。一見するとローテーションで行けそうなのですが、実際にはエネルギーが終始不足気味なためファンを集める前にお披露目をせざるを得なくなったり、リソースの状況を踏まえたアクションのマネジメントは非常に悩ましくなっています。ちなみに、キカイとファンに対応する3種類の属性のどれに重点を置くかというところや、ラウンドごとにリセットされる評判をどこで大きく伸ばすかの判断、後半になればなるほど得点が伸びるが先に頭を置いた方が獲得できるエリアボーナスの獲得競争、ファンの誘導で広場を開けることによるボーナスなど、相手の行動を見ながら各アクションをどのタイミングで実行するか、メガホンを投資すると追加アクションが実行できるということもあって余計に駆け引きは難しいですね。

 また、上記のようにいつアクションを行うかという判断が重要ではあるのですが、どのエリアで実行するかというのは手札によって制限されます。同じエリアのカード2枚でオールマイティという取り扱いもあるものの、手番の補充は原則1枚で追加には貴重なリソースである梯子が必要になるため、あまり頻回にやっていると選択肢を狭めていかざるを得なくなります。このままならさの中でどうコントロールしていくかというのも考えどころです。

 ゲームとしては大きく気になったところはなく、デザインが目を引くタイトルながら思った以上の考えどころと駆け引きが詰め込まれたとても面白いゲームになっていたと思います。

 ただ、ゲーム前にキカイを組み立てないといけませんが、組み立てた状態だと収納がかなりぎりぎりでよほどうまく入れないとキカイが痛みそうなところがあります。崩すと収納はしやすくなりますが毎回36個のキカイを組み立てるのは大変&その繰り返しで接合部がダメージを受けそうなつくりなためこれはこれで大変そうです。この辺りも考えてあればよりよかったとは思いますが、まあゲームの良さからすると些細なことかもしれません。

 

 

☆クックドゥードゥルシミュレーター

○概要

作者:KuyaMori

対象年齢:10歳以上

対象人数:2-4人

標準時間:90分程度

 

 国王の勅命を受け養鶏場の経営者として1年間で最も多くの成績を残すことを目的としたゲームです。

 

①ラウンドの開始時にイベントカードをめくりその効果を適用します。

②ワーカーを配置しアクションを実行します。アクションは、移動や出荷カードの獲得、孵化や産卵、建設や雇用、小屋清掃、買い物、出稼ぎなどがありアクションスペースに対応するワーカーを一度に配置します。

③出荷カードを獲得し、所定の場所まで行って対応したニワトリたちを支払うことで資金や得点が手に入ります。

④全てのワーカーの配置が終わるとニワトリが産卵したり、寿命が一段階進んだり、清掃ボーナスで寿命を戻したりと次のラウンドに向けた準備を行います。

⑤ニワトリたちは個人ボード上にある3つのステージのいずれかに配置され、ラウンドが進むごとに基本的に下段に進みボードから出ると除去になります。卵からひよこはステージの移動とともに任意で変換できますが、ひよこからニワトリは餌を確保しないと変換ができません。

⑥3ラウンドごとに食料を各ワーカーに対して支払う必要があります。

⑦これらを繰り返し、12ラウンドが経過したところでゲームは終了です。最も多くの勝利点を獲得したプレイヤーの勝利となります。

 

〇プレイ経過

 管理人が赤、やまが青、黄色のワーカーは2人用の時の中立コマで、ゲーム開始時の様子です。

 マップボード上ではコマを移動させ、中央の養鶏場で依頼を受けて、東西南北の4エリアに対応したニワトリなどを届けます。また、手前の個人ボードではニワトリ、ヒヨコ、卵をマネジメントしていきます。

 

 最初のラウンドのイベントで清潔度が低下してしまい、そのままだと寿命が早く減るためお互いに清潔度を回復させるために複数のワーカーを費やすというスローな出だしでゲームは始まります。

 

 最初の依頼で初期のニワトリを出荷したやまはニワトリがない→卵の確保が困難という状況でその後の立て直しに苦戦していたものの、郊外から拾ってくるなど地道に卵を集め中盤には立て直し、その後は順調に大口の注文を達成していきます。

 一方で、その様子を横目に見ていた管理人はニワトリを大事に確保しながら進めていましたが、思ったように拡大が図れず注文の達成に苦戦します。

 

 本来建設は早い段階で行えた方が有利にゲームを展開できますが、お互いに中盤あたりまで資金の確保に苦戦しており大きく建設を進めたのが後半だったりします。

 

 12ラウンド終えたところでこんな感じです。序盤の出遅れが響いたやまは依頼の達成数が管理人よりも少なく、計算するとほぼその差分だけ勝利点で上回った管理人の勝利となりました。

 

〇評価

 大きなニワトリの絵が可愛らしい箱絵ですが養鶏場だけに出荷されていく運命にあるのがなんとも…という感じのテーマなボードゲームです。

 基本的なシステムは排他性のあるワーカープレイスメントとなっていますが、同種のアクションであってもスペースに応じてより効果の高い複数のワーカーを配置できるスペースがあるところは特徴で、お互いの残りワーカー数をにらみながらどの程度の効果を求めてワーカーを配置していくかという駆け引きが考えどころとなっています。

 また、個人ボード上で寿命のあるニワトリや、ヒヨコ、卵を管理していくのも特徴で、卵こそラウンドの経過により自動的に孵化しますが、ヒヨコからニワトリになるには餌が必要ですし、ヒヨコにしても卵を産むニワトリにしても何もしなければ数ラウンドで寿命を迎えてしまいます。清潔な環境を保つことで多少寿命を延長することはできますが数が増えてくるにつれ長期的に維持するのは難しく、寿命を迎えるまでに出荷をし得点や資金に交換することが求められます。ただ、出荷等で安易にニワトリがいなくなってしまうと卵が確保に苦労し、結果的に養鶏場の再建に時間がかかってしまうため、再生産を見据えた計画性が必要となってきます。アクションの手数から資源の確保は厳しめで軌道に乗せる難易度は高めだと思いますが、個人ボードをマネジメントし繁殖や出荷の体制をどのように上手く構築していくかというのが考えどころとなっています。

 その一方で、出荷の条件は似たようなものが多く、出荷先も4か所すべてが等距離にあるため、いまいちどの条件、出荷先を選んでも大差がなく感じてしまうところがあります。この辺りはもう少しバリエーションがあってもよかったかもしれません。

 また、各ラウンドに発生するイベントによる予定外というのも面白い要素だと思うのですが、序盤にマイナスイベントが続くとどうしても軌道に乗せるのに苦労し、展開によって拡大感が感じにくいというところもありそうかな。

 とはいえ、大きく気になったというほどではなく、アクションを駆使してニワトリたちをどう上手くコントロールするか、面白い内容になっていたと思います。

 

 ここで時間となり、本日は終了となりました。

 

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