自宅ゲーム会453 後半 タイムオブサッカー 他 | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和4年10月23日

 

 ウォーゲームを終え午後からも2人でのゲーム会ですが、かなり長い間積んでいたこちらをセレクトしています。

 

☆タイムオブサッカー

○概要

作者:Lipschitzz

対象年齢:14歳以上

対象人数:1-4人

標準時間:120分程度

 

 サッカーチームの運営をテーマにしたボードゲームで、有能なプレイヤーを集めチームを強化しリーグでの優勝を目指していくゲームです。

 

①ラウンドの最初に収入を得ます。

②ラウンドは1週を表し、曜日ごとにアクションを行います。多くはマップ上を移動して選手や監督、スポンサー等の獲得を行いますが、曜日によっては親善試合を行ったり、マップのタイルを補充します。

③獲得した選手は、選手ごとの個性に応じてポジションに配置しチームの戦力を強化します。

④毎週日曜日には試合があります。普段はリーグの試合が行われますが、後半になるとトーナメント戦も行われます。

⑤試合はチームの戦力に応じた攻撃及び防御レベルをベースに、ダイスによる攻防の結果で勝敗を判定します。

⑥これらを繰り返し10ラウンドを経過した時点でゲームは終了します。リーグやトーナメントの勝敗、チームの状況やファンの獲得数などをもとに得点を計算し、最も多くの得点を獲得したプレイヤーの勝利となります。

 

○プレイ経過

 最初の選手を受け取りゲーム開始です。それぞれのプレイヤーの前にあるボードの盤面に選手、その周囲に監督やスポンサーなどを配置しチームの状況を管理します。

 右側のボードの奥側がマップで、この盤上でコマを移動させながら選手の獲得等を行います。手前が得点や試合の状況を管理するスペースとなります。中央にトーナメント表がありますが、後半の6、8、10ラウンドにはトーナメントカップが行われます。

 ちなみに、管理人の赤、ちいの青以外のチームは全てNPCチームで、NPCチームの強さは6段階から選べます。初プレイは2レベルがお勧めされていますが、今回はランダムに選択し最強の6がNPCの強さとなっています。

 

 徐々に選手を集めチームを強化していきます。ポジションに選手が配置されていなくても試合は行えますが、十分なレベルの選手がいないとみなされ戦力にはマイナス補正が入ります。

 

 2ラウンド目に早速ちいとの直接対決となりますが、チームメンバーの連携補正を上手くつけていたちいの方が総合力は上ということもあり、初戦は敗北です。

 

 チームの戦力がかなりそろってきた中盤の様子です。ここまでのリーグ戦では強力なNPC相手(ついでに管理人)に勝ち星を上げたちいがトップとなっています。

 ちなみに、トーナメントや得点表の周囲のトラックは攻防レベルの管理に使用し、管理人のチームは防御力を犠牲に攻撃力をかなり強化したチームとなっています。

 

 6ラウンド目にはいよいよカップトーナメントが開始されましたが、ちいと管理人はそろって勝利しており準決勝でぶつかることが決定しています。ただ、7ラウンド目にはその前哨戦となるのかリーグ戦で再び激突します。管理人は防御を強化しバランスの取れたチームになっていますが、ちいは戦術を変更し攻撃力にかなり特化したチームとなっていて、試合結果としては圧倒的な攻撃力で得点を奪ったちいが2戦目も勝利しています。

 

 しかしながら、8ラウンド目のトーナメントカップの準決勝では管理人が初勝利をあげ決勝にコマを進めます。

 

 そしていよいよ最終ラウンドはトーナメントの決勝ですが、リーグ下位の2チームが勝敗を競うという状況です。決勝はお互い得点を得ることができずPKにまでもつれ込みましたが武運つたなく敗北し管理人は準優勝となります。

 

 そんなこんなでゲームは終了し最終得点計算となります。リーグの得点としてはちいがトップでしたが、チームの完成度、ファンの獲得数などリーグ以外の部分では管理人のチームが優勢で僅かに1点上回り管理人の勝利という結果でした。ただ、NPCを含めた順位では、最強レベルのNPCチームはチームの完成度による得点がかなり高く2人ともごぼう抜きをされてしまい、管理人とちいが最下位を争うという状況だったりしました。

 

○評価

 サッカーをテーマにしたゲームですがこれまでにプレイした「フーバ(「自宅会344 前」を参照。)」や「レジスタ(「自宅会417 中」を参照。)」がサッカーの試合に焦点を当て選手たちをコントロールしてその試合に勝つことを目標にしていたのに比べると、本作はサッカーチームの運営に焦点を当てており、個々の試合に勝つことも大切ながらその成果で資金を集めてさらに有力な選手や監督、マネージャーなどを揃え強力なチームを育てることが目標となっています。デジタルゲームでいう前者が「ウイニングイレブン」で本作が「サカつく」という感じかな。

 そんなわけで、ファンの獲得や広告収入なども駆使して資金を集め有能な選手との契約勧めていくことが大切となります。ただ、強力なスター選手を揃えられるほど資金は潤沢になく、基礎能力は低くても連携などで補正することで十分に補えるケースが多いこともあり、限られた資金の範囲で様々な選手の中から得意なポジションや選手同士の連携などを踏まえつつどのようなチームにしていくかというのが考えどころとなっています。加えて、選手だけでなく戦術の幅や選手の能力の補正ともなる監督、試合以外の面で役に立つマネージャーなどのオフィス人材も重要な存在で、これらへの投資をどの程度行うかというのも難しいところです。

 反面、そうして編成したチーム同士の試合はチームとしての能力+ダイス判定とシンプルにできています。ダイスが判定に組み込まれているように運の要素も大きいため、総合力で劣るチームが勝利するというケースも十分にありえます。このあたりは好みがあるかもしれませんがこのままならなさが経営者っぽく感じられ、これはこれで盛り上がりのある楽しいものになっていると思います。

 一方で、新たな選手の加入、ポジションの変更によってなど頻繁にチームの能力は変動していきます。このマネジメントが楽しいところなのですが、数値の管理に煩雑さはありそれに手間が費やされるのはややもったいないなというのはあります。専用の公式アプリもあるみたいですが、ボードのほうでも何らかのかたちでフォローがあればよかったなというのはありますね。ついでに、これらの結果もあって標準プレイ時間を軽く越える長時間ゲーになるので気軽にプレイできないのも気になるところです。

 また、外国選手かつオリジナルで名前などに馴染めないことに加えて、選手を育成する要素もないことから選手に愛着がわきにくくなっています。せっかく多彩な能力を持った選手が登場するのに、パラメーターでしか認識されないのは味気ないところだとは思います。

 とまあ、気になる点は書きましたが前者はともかく後者はこれがあるとより面白くなるのではという要望に近いところもあって、現状でもプレイアビリティの弱さはあるもののそれを補って余りある面白いタイトルになっているとは思います。

 

 

☆カエサル!

○概要

作者:パオロモリ

対象年齢:14歳以上

対象人数:1-2人

標準時間:20分程度

 

 共和制ローマにおいてカエサルとポンペイウスが争ったローマの内乱をテーマにしたゲームです。

 

①手番になると手元のタイルから1枚を選択し場に配置します。

②特定のエリアについて周囲の全ての辺が埋まると埋めたプレイヤーがボーナストークンを受け取ります。

③属州トークンは獲得した時点でその効果を使用することができます。

④埋まったエリアでは同時に戦力を比較し、勝っているほうが支配トークンを配置します。また、支配したエリアが隣接する場合はその境界にも追加で支配マーカーを配置できます。

⑤手番の最後にタイルを補充します。 

⑥これらを交互に繰り返し、先に支配マーカーを全て配置することで勝利となります。

 

○プレイ経過

 カエサル側を担当しゲーム開始です。といってもこのゲームにおいては両軍に差はありません。

 

 

 エリアを支配すると支配トークンが2つ配置できるローマを狙ったちいが序盤はリードしますが…

 

 中盤以降はその周辺エリアを押さえ、連続するエリア支配によるボーナスを獲得した管理人が優位に進めていきます。

 最終的には先に全ての支配マーカーをおききった管理人の勝利という結果でした。

 

○評価

 共和制ローマの内乱をテーマにバッグから引いたタイルを配置しての陣取り系で、同作者による第二次世界大戦をテーマにした「ブリッツクリーグ(「自宅会411 中」を参照。)」と同じくわずか20分という手軽さが特徴です。

 各エリアにはその境界に複数のタイルが配置できますが、最後のひとつを配置するほうが有利になり易いということもあって、タイル配置のタイミングやそこまでの組み立てが考えどころとなっています。このあたりの駆け引きから来るプレイ感はライナー先生の「サムライボードゲーム(「自宅ゲーム会1 前半」を参照。)」に近いところがありますが、支配タイルをおききった時点でゲーム終了となるので如何に早く支配を確立させていくのかというところや、ボーナストークンはマジョリティの勝敗にかかわらず閉じたプレイヤーのものとなるので負ける前提でも閉じるメリットがあるところなどは独特な要素でこれはこれで面白いものとなっています。

 大きく気になったところもなく、2人用として手軽ながらとても楽しめるタイトルになっていると思います。

 

 

 ここで時間となり本日は終了となりました。

 

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