自宅ゲーム会236 前半 日本機動部隊 他 | とりあえず日々ボードゲーム

とりあえず日々ボードゲーム

日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

 令和元年10月22日

 

 前日の夜は遅くまでちいとウォーゲームに興じていましたが、本日も集まってゲーム会となります。午後からは別のメンバーも集まってきますが、とりあえず午前中は2人でプレイをしています。

 

☆インカージョン

○概要

作者:JimBailey

対象年齢:14歳以上

対象人数:2人

標準時間:120分程度

 

 第2次世界大戦が終戦せず長引いた世界において、第3帝国で行われた研究を巡る連合軍と第3帝国の秘密部隊による戦いをテーマにした2人用の対戦系タイトルです。

 

①プレイするシナリオを選択しセットアップを行います。

②ラウンドの最初にコマンドポイントと手札を補充します。

③先手番をどちらが行うか、投入するコマンドポイントを一斉に公開して競りを行います。

④手番になるとキャラクターを行動させます。「移動」や「攻撃」といったアクション毎に必要なポイントが設定されており、キャラクターがもつアクションポイントの範囲でアクションを行います。また、必要に応じて手札を使用することも出来ます。

⑤手番の競りに投入しなかったコマンドポイントは相手の手札使用のキャンセルに使用するか、任意のキャラクターの追加アクションポイントとして使用できます。

⑥行動終了時に射撃武器を所持し敵プレイヤーに射線が引けないキャラクターは対応射撃モードとなり、攻撃範囲内で移動もしくは攻撃した敵に対して射撃をすることが出来ます。

⑦手番を交互に行い先にシナリオにおける目標を達成したプレイヤーの勝利となります。

 

○プレイ経過

 今回は初プレイのため最初のミッション「偵察」を管理人が第3帝国、ちいが連合軍でプレイしています。ちなみに、練習的な意味合いの強いミッションなのでマップは右側1/3を使用せず(開かない扉によって区切られています。)連合軍は通常の歩兵のみ、ドイツ軍はシュトゥルムゾンビ(数だけの能力は低いゾンビ)のみ。連合軍の最後のキャラクターが手前の脱出ポイントから脱出するか、撃破されるかによって勝敗が決まります。

 

 ゾンビを出撃させ前線に進め進路の妨害を狙いますが、狭い通路で射撃モードをとる連合軍歩兵の反応射撃により次々と撃破されてしまいます。

 

 それならばと歩兵が前進するまで待ち、中央の部屋を通り抜けて挟み込みを狙いますが攻撃が不発に終わり・・・

 

 その後の攻撃で一掃。悠々と連合軍の脱出を許したことで、連合軍の勝利となりました。

 

○評価

 アクションポイントによりユニットを動かし戦うと、簡略化されてはいますが「コンフリクトヒーローズ(「自宅ゲーム会182 中盤」を参照。)」に似たシステムで屋内戦をするといったウォーゲームライクなゲームです。ユニット毎に設定されたアクションポイントの範囲で任意のアクションが行えるため、アクションポイントをどのように分配するかというのは考えどころです。また、共有ポイントであるコマンドポイントの使い道が、ユニットのアクションポイントの補填以外に、手番の入札やカードのキャンセルにも使えるため、このポイントのマネジメントも大切になっています。

 あとは、第二次大戦の仮想ものにありがちなテーマではありますが、通常兵器による攻撃を中心に比較的スタンダードな武装の連合軍、数を頼むゾンビに狼男といった近接主体のユニットや超人的な能力を持つ強化人間といったユニットごとの個性が強く戦況に応じての使い分けが大切となる第3帝国と、それぞれ異なる特性を持ったユニットたちをどう活用していくかというのが面白いところですね。

 一方で、射撃武器を持つユニットは対応射撃モードに入れ、このモード自体にペナルティはなく銃器の射角が放射状ではなく180°(真横もカバー)となっているためカバーする範囲が広い、しかも多少の攻撃力の減少はあるもののアクションポイントの消費なく敵ユニットの行動の都度射撃が行われため非常に強力となっています。屋内という特性上直線が多く、接近ユニットが主体の第3帝国側には特に不利に働きますし、それにより膠着を招くこともありそうで気になりましたね。

 また、ミッションが7つありますがマップがボードの裏表2種類しかなく、ミッション毎に扉の位置が変わる程度、裏表どちらも構造が多少違う程度で地形効果もないことからバリエーションに乏しい感じです。屋内という設定なので仕方ないところはありますが、もう少し何とかならなかったのかなというところではあります。

 とりあえず、テーマに即した非対称勢力による屋内戦という舞台設定には興味を持て、ゲームとしてはつまらないというわけではないですが、気になる点で書いた2点は非常に気になったところでもう少し調整が欲しかったかなという感じでした。

 

 

☆日本機動部隊

○概要

作者:- -

対象年齢:12歳以上

対象人数:2人

標準時間:30-120分程度

 

 太平洋戦争における、日本及びアメリカ軍の空母機動部隊同士の戦いをテーマにしたウォーゲームです。

 

①シナリオに応じたセットアップを行います。この時に艦隊の編成も行われます。

②手番になると自軍マーカー(ダミー含む)の移動を行います。

③移動後自艦隊と敵艦隊と隣接していれば砲撃戦を行いダイス判定を行います。

④航空機ユニットの移動が行われ、攻撃に発進した部隊は敵艦への攻撃を行います。判定はダイスで行い、敵のPAC、対空砲火を潜り抜けた航空機が敵艦隊への攻撃を行い損害を判定します。

⑤戦闘が終了すると、空母から8マス以内の敵ユニットに索敵機を飛ばし発見マーカーを引き、配置します。発見マーカーの内容に応じて、ダミーコマにマーカーを配置し、相手プレイヤーへ索敵の成果を伝えます。

⑥ターン毎に取り除かれたダミーマーカーの再配置が出ます。

⑦これらを繰り返しシナリオの目標を達成したプレイヤーの勝利となります。

 

○プレイ経過

 本ゲームのシナリオですが前半はチュートリアル的&ソロプレイのシナリオとなっており、今回は基本的なルールを押さえてから行われる「珊瑚海海戦」をプレイしています。ちなみに、珊瑚海海戦は両軍が主力空母2隻(日本軍は軽空母1隻も持つ)を投入した史上初の空母対空母が行われた海戦となっています。

 目標は2日間の間にお互いの空母に損害を与えることですが、日本軍はポートモレスビーの攻略という別の目標も持っています。

 

 とりあえず初ということで管理人は空母は3つの艦隊に分けて軽空母祥鳳率いる艦隊を左翼、中央に瑞鶴艦隊、翔鶴艦隊、ポートモレスビーに向かわせる輸送船を右翼に配置とあまり捻っていない配置になっています。

 

 徐々に艦隊の距離が近づき、お互い索敵を行い敵空母の位置を探ります。

 

 最初に空母らしきものを発見したのは管理人で誤認の可能性もありましたが、まだ自艦隊が見つかっておらず先制攻撃のチャンスではあったので攻撃を仕掛けます。

 攻撃の結果誤認ではなく空母は発見されます。しかしながら、CAPによる防空戦力は想定していましたが、問題は米空母艦隊の対空力で、空母に接近した航空ユニットも対空射撃に妨害され満足に損害をあたえることはできずといったところ。

 

 後半、日本軍は空母を含む艦隊が発見されていますが、連合軍はもう1艦隊が発見できていません。

 この段階になっても日本軍からの攻撃は致命傷につながらず、航空ユニットの損害だけが積み重なっていきます。

 

 最終的には両軍が肉薄する辺りまで前進。逆転のために残りの戦力をかき集め攻撃を仕掛けます。

 この攻撃は一応成功しレキシントンを大破させます。しかしながら、初日が終わるころには瑞鶴、翔鶴を失い、残る軽空母翔鳳の艦載機も壊滅状態で反撃の手立てはなく管理人が投了。ちいの勝利となりました。

 とりあえず、先手をとることと米軍の対空砲火が強いため波状攻撃ではなく一度の攻撃に集中させる(波状攻撃だとその都度対空砲火を受け本体まで届かない。)ことが大切だなと感じた一戦でした。

 

○評価

 太平洋戦争における空母同士の戦いを有名な海戦毎に作戦級で再現したウォーゲームです。ゲームに必要なシステム毎にソロプレイながらチュートリアルシナリオが準備されており、それらを順にプレイすることでシステムの理解を進めていくという形式になっているのはいいところだと思います。

 空母同士の戦いとなると、索敵という要素をどのように処理するかというのが重要になりますが、本作ではダミーユニットを準備しその中のどこにいるかがわからないようにするというところと、発見マーカーによって索敵の結果がどうであったかというのを判定するシステムが特徴となっています。発見マーカーは索敵を受けた側が確認しそれに応じた回答をするため、空母を発見という報告があっても誤認により実際にはなかったり、空母がいないという報告があっても実際にはいたりという不確実性が含まれているのが面白いところかな。特に空母同士の戦いにおいて一方的に見つけているというのはかなりのアドバンテージで、相手から見つかる前に先制攻撃をおこないたいところですが、その索敵情報が信用できるのか、もう一度偵察を行い裏をとるかそれとも情報を信じて攻撃を仕掛けるのか、敵の動きを見ながらどう判断するかというのは悩ましいですね。

 また、ターン毎に艦内で航空ユニットを移動させて行う発艦や攻撃、CAPといった運用も大切な要素で、甲板に配備していればすぐに発艦できるので攻撃のタイミングが図れますが、その分急降下爆撃による損害は被りやすくなりますし、甲板が空いていることでスムーズにCAPのローテーションにつけることを考えると、できるだけ対艦部隊は攻撃の直前に配備したいところです。一度発艦し攻撃に出たユニットは帰還まで時間がかかるということもあって、航空隊のローテーションをどう組み発艦をどのタイミングで行うか、この辺りも非常に考えどころとなっています。

 大きく気になるところはありませんが、チュートリアルがついているとはいえやはりウォーゲームなのでルール量の多さはあります。それに加えルールブックの書き方がシナリオ毎に増えた(必要な)ルールと特別ルールが書かれるという方式をとっており、全体を通してみる時にはやや見難い構成になっているのは少し気になったかな。あとは、最終的には2人でするゲームなので、チュートリアルも2人用でもよかったように思います。

 とりあえず、ダミーシステムを使って手軽ながら空母戦の索敵の重要性とその不確実性を上手く再現しているという印象で、それらの情報をもとにどう対応していくかが面白いゲームになっていると思います。

 

 

 ここでちいと2人のウォーゲーム会は終了し、午後からはやまとしょうが到着します。ちなみに、今回の戦果は4連敗・・・

 

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