自宅ゲーム会236 中盤 フォザナドゥ | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和元年10月22日

 

 休憩を挟み午後になるとしょう、やまが到着しここから4人でのプレイとなります。

 

☆フォザナドゥ

○概要

作者:kuro

対象年齢:14歳以上

対象人数:3-5人

標準時間:120分程度

 

 産業革命を迎えた架空の梵天と呼ばれる世界において、新興の運送会社社長としてシェアの拡大をはかることを目的したゲームです。

 

①手番になると自分のワーカーをアクションに配置します。アクションは「輸送(荷物の移動)」「改良(資源のアップグレード)」「依頼達成(目標の達成)」があります。

②3つあるアクションはそれぞれ3つの配置スペースをもち、アクション回数と受け取れる資源の数が異なっています。

③依頼にはアイコンと必要な荷物のランク、数が書かれており、該当のアイコンを持つエリアに必要な荷物を配置しそれを支払うことで達成となります。達成した場合はシェアトークンをそのエリアに配置します。

④全てのプレイヤーのワーカーがなくなるとラウンドは終了となります。この時、会社ボードから派遣ワーカーコマを取り除き会社の能力を成長させることができます。成長はそれぞれのアクションを強化するものとスキルカードをプレイするものがあります。

⑤能力の開放により獲得した派遣ワーカーコマはアクションスペースの位置を調整するのに使用できますし、一部のスキルでは発動のために必要になります。

⑥3ラウンドと6ラウンドが終了した際に決算が行われ、各エリアにおけるシェアトークンの数が多い順に勝利点を獲得します。得点はホータン港から遠くなるほど高くなります。

⑦6ラウンドの決算終了後にゲームは終了となり、未使用の派遣ワーカーによる得点を追加した上で、最も多くの得点を持つプレイヤーの勝利となります。

 

○プレイ経過

 ゲーム開始時の様子で、管理人が赤、やまが緑、ちいが紫、しょうが青となっています。今回は手札に持つスキルカードは各色に対応したものを所持して開始しましたが、選択ルールによってブースターズドラフトによるということも可能です。

 

 中央最奥のホータン港に到着する荷物を各エリアまで運び依頼の達成を目指すこととなります。その左右に並んでいるカードが依頼、最も手前にあるボードがアクションボードとなります。

 

 右手前に個人ボードがありますが、白いコマが派遣ワーカーコマでラウンド毎に選んで取り除き能力を強化していきます。

 

 2ラウンド終了時です。ちいは早々に決算時の得点の高い最奥まで荷物を輸送しシェアを確立しています。左手前のやまがシェアを確立しているエリアには営業所コマが配置されています。

 営業所は2つめの輸送能力を開放した際に配置できるもので、港と同様に荷物を獲得した際に任意の数の荷物を配置できますし、アップグレードも行えます(基本的にはホータン港と営業所にある荷物しかアップグレードが出来ません)。管理人としょうはまだまだ準備段階といったところ。

 

 3ラウンドが終了し中間決算が行われます。この時点では各地で上手くシェアを確保したちいが大きく得点を伸ばし残り3人を引き離しています。ただ、中間決算前くらいからやまがハンマーアイコンのある都市で発動するスキルを獲得しシェアを広げます。

 

 後半に入るとここまで貯めておいた荷物を活用して管理人が依頼の達成を積み重ねシェアを伸ばしだします。

 終盤にはしょうが輸送の際に列車アイコンのある都市とホータン港の間を隣接扱いにするという今回のマップならかなり強力(どちらも一番遠い位置にあるエリアの為)なスキルを獲得し得点を稼ぎます。いやまあ、みんなからは最初に出しても良かったのではという突っ込みが入っていましたがw

 

 そんなこんなで最終的にはこんな状況でゲームは終了となります。後半得点の高い依頼の達成とシェアにより得点を伸ばした管理人がぎりぎりちいを追い抜き勝利。2位はちい。3位は最終ラウンドで大きく得点を得たことでやまを追い抜いたしょう。中盤あたりで比較的上手く取りまわしながらも、依頼との兼ね合いもあって終盤にシェアを大きく落としたやまが4位という結果でした。

 

○評価

 一見すると「横濱紳商伝(「自宅ゲーム会206 前半」を参照。)」と同系統のゲームに見えますが、ルートビルディングではなくワーカープレイスメントによるアクション選択によって、効率よく荷物を目的地に輸送していくピック&デリバリー系のゲームとなっています。

 アクションは3つしかないとシンプルなのですが、それぞれのアクションでアクション回数と荷物の獲得数が異なる3つのアクションスペースから構築されています。当然アクション回数が多いに越したことはありませんが、荷物は依頼の達成の都度消費しますのでラウンド毎に固定で手に入るものだけでは足りず、それをここで補っていくことは必要です。ただ、アクションスペースは左詰で埋めていかなければならないので、必ずしもアクションの回数や荷物の補充量が狙い通りとは限らない中で、如何に荷物の補充、アップグレード、輸送、依頼の達成という一連の流れをバランスよく実行していくかが考えどころとなっています。

 また、依頼の達成はそれ自体が得点となりますが、そのエリアでのシェアの拡大につながっており、シェアのマジョリティによって決算時には大きな得点を産み出します。依頼の達成難度とシェアの拡大は無関係なので、簡単な依頼を数多くこなしシェアで優勢をとっていくというのも作戦で、短期的な依頼による得点と長期的なシェアによる得点の組み合わせも悩ましいところです。

 あと、ラウンド毎に行われる能力の開放という要素が面白いところで、アクションの強化を優先していくか、ゲーム開始時に配布され比較的強力な能力を有するスキルを優先していくか、自分の作戦に合わせた選択が重要になっています。ちなみに、スキルカードはマップ構成によって効果が大きく変わるものも多く、組み合わせによっても効果が左右されるところがあり、このあたりをどうしていくかというのも面白いところで、そういう意味でもゲームになれた2回目以降はドラフトにより選択するルールの方がより楽しめるのではないかと思っています。

 大きく気になったところはなく、全く同人らしくない充実したコンポーネントを含め、とてもよくできた面白いゲームになっていると思います。

 

 

 後半に続きます。

 

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