自宅ゲーム会220 後半 講談級大坂の陣 | とりあえず日々ボードゲーム

とりあえず日々ボードゲーム

日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和元年7月31日

 

 前半の「ぱんつぁーふぉー!」に続き、本日の最後にウォーゲームをもう1タイトル。

 

☆講談級大坂の陣(ゲームジャーナル59号)

○概要

作者:小塩秀明

対象年齢:- -

対象人数:2人

標準時間:1時間程度

 

 タイトルの通り徳川家と豊臣家による最後の決戦である大阪の陣をテーマに、講談・俗説といった視点で再現したウォーゲームで、大阪の陣らしく「冬の陣」「夏の陣」の2in1となっています。

 

①プレイするシナリオを選択しセットアップを行います。

②ターン毎に各軍任意の軍団チットを規定の数だけカップに入れます。

③カップからランダムに軍団チットを引き、引いた軍団を活性化します。

④豊臣方は引いた軍団のユニット全てを行動させることが出来ますが、徳川方は軍団の指揮官の指揮範囲にいなければ行動が出来ません。

⑤軍団のユニットを行動させる前に、軍団全員を攻撃と防御どちらの隊形にするか選択します。

⑥行動できるユニットを順次行動力の範囲で移動と戦闘を行います。

⑦戦闘はユニットの武勇値を比べ、より高い方からダイスで判定を行います。

⑧軍団の行動を終えると、条件を満たしていればその軍団のユニットの回復判定が行えます。

⑨投入したチット全てを解決するまでこれらを繰り返します。

⑩シナリオに応じた勝利条件により勝敗を決定します。

 

○プレイ経過

 今回は冬の陣シナリオで舞台は大阪城南側となっています。管理人が大阪城に立て篭もる豊臣方、ちいがそこに攻め込む徳川方となっています。中央やや左の出城が少し前の大河ドラマでタイトルにもなっていた真田丸で、真田幸村が率いる真田軍団が布陣しています。徳川方に比べるとユニットは少なめですが、真田軍団や長宗我部盛親、後藤基次などの浪人衆といった強力な戦力が点在しています。特に武勇、行動力ともに最強の能力を有す真田幸村は講談級らしくかなりのものとなっています。

 

 最初のターンは徳川家しか行動が出来ないため、徳川家の戦力が大阪城に接近してきます。ちなみに、向かって左手に前田利常、中央に松平忠直、右手に伊達政宗がそれぞれ大量のユニットを率いており数は大きく上回るのですが、質の面では少数を率いる井伊直孝や藤堂高虎がそこそこというくらいで、全体的にはそれほど強くありません。

 

 そんな序盤ですが、強力な真田軍団と距離をおき城の右手から攻め寄せた藤堂、伊達軍団は堀や陣地といった地形効果を掻い潜りながら徐々に城内へと侵入してきています。

 

 反対に前田、井伊が中心となった左手は出撃した真田軍団の波状攻撃により前田利常を早々に討ち取ります。これにより前田の大軍が行動不能となり、続くターンで周囲の中小大名や南部も討ち取り、残すところ井伊のみというところまで追い込みます。

 

 さすがに徳川方最強の井伊は4ユニットのみの少数とはいえ強く豊臣家の旗本を押し込み城内へ侵入してきます。しかしながら、そこへ城内を駆け抜けた幸村が乱入し直孝の討ち取りに成功。これにより左手側の徳川方は全軍が行動不能となります。

 

 さてその頃の中央と右手の戦線ですが、中央は幸村を除く真田軍団の攻撃により松平忠直の討ち取りに成功。序盤に押し込まれた右手側も攻撃隊形をとった長宗我部盛親が藤堂、伊達のユニットを次々と撃破していき、最後には両将軍さえも討ち取るという大活躍。

 

 結果、徳川方の全将軍が撃破。豊臣方の勝利という結果になりました。

 

○評価

 最強の行動力と最強の武勇をあわせ持つ真田幸村を中心とした真田軍団がかなり強く、豊臣方にとっては全体的な戦況のバランスが云々よりも如何に真田幸村を縦横無尽に活躍させるかが勝敗を分けるようなところはまさに講談級という設定らしさがあり特徴的なゲームとなっています。とはいえ、どちらのシナリオも数は徳川方の方が多いため、少数の主力が囲まれて敗れることのないよう、主力の位置取りをどうしていくかというのは大切になっています。

 反対に徳川方としては機動力が高く強力な部隊を相手にどう相対するか、投入する軍団チットから軍団ごとの隊形などかなり考えどころになっているという印象です。指揮官が討ち取られるとその軍団自体が行動不能になってしまいますが、システム的にZOCがないということもあって、油断をしているとあっという間に接近を許してしまうなど、基本的には真田軍団が活躍しやすいシステムになっているということを前提にどう行動を組み立てていくかというのが悩ましいところです。

 まだ夏の陣はプレイしていないのでそちらはわかりませんが、冬の陣においては城に攻め込む側がしっかり守りのことを考えなければならないあべこべさや、豊臣方は投入する軍団チットの選択肢がそれほどない(まず投入されることのない軍団があったり)と、若干気になるところがなくはないですが、ルールはシンプルでプレイアビリティの高いゲームとなっており、大坂の陣における真田幸村の活躍を比較的手軽に楽しめる内容となっていると思います。

 

 

 本日はここで時間となり終了となりました。

 

「ボードゲームタイトル一覧」

 


にほんブログ村