自宅ゲーム会219 中盤 ファイブポインツ 他 | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和元年7月28日

 

 ちいと2人用ゲームをしているうちにしょうが到着。ここからちい、しょう、管理人の3人となります。とりあえず、今回のメインはかなりしばらく積んでいたアンドレアスシュデーディング氏のタイトルです。

 

☆ハートオブアフリカ

○概要

作者:アンドレアスシュテーディング

対象年齢:12歳以上

対象人数:2-5人

標準時間:60分程度

 

 19世紀のアフリカを舞台に、植民地の交易会社社長となってまだまだ未開のアフリカへ資本を投資し影響力を広げていくゲームです。

 

①ラウンド毎に2枚のアクションマーカーをめくります。アクションマーカーは2枚一組の4列からなり、ラウンド毎に先頭のものが競売にかけられます。

②最も勝利点の多いプレイヤーから、2枚のアクションマーカーに入札を行います。入札は一巡のみで、続くプレイヤーはより多くの値を入札しなければなりません。この時の入札には影響力マーカーと勝利点を使用できます。

③入札に勝利したプレイヤーは手番となり中立の交易者を配置した上で、アクションマーカーにかかれたアクションポイントを使用し「交易者の移動」「交易者の配置」「資源価値の変動」といったことが行えます。また、アクションマーカーはそのまま保持し描かれている特殊アクションや戦闘において使用することが出来ます。

④他プレイヤーや中立の交易者のいるスペースでは戦闘が発生します。中立の交易者とは戦闘マーカーにより結果を判定しますが、他プレイヤーとは交易者の戦力、影響力マーカーやアクションマーカーの投入による戦力の追加で結果を判定します。戦闘に勝利すれば名声を獲得することが出来ます。

⑤手番の最後に支配しているエリアなどに応じて勝利点を獲得します。エリアから得ることの出来る勝利点は資源価値によって変動します。

⑥手番プレイヤーが使用した影響力マーカーはそれ以外のプレイヤーで分配します。

⑦勝利点を獲得した際に、規定の勝利点を越えたプレイヤーが勝利となります。

 

○プレイ経過

 赤が管理人、青がしょう、緑がちい、灰色が中立でゲーム開始時の様子です。ディスクは各プレイヤーの交易者となっており、各地にタイルが配置されていますが、それらは手前のタイルが配置されているトラックと連動しており、それぞれそのエリアがもたらす勝利点を規定しています。

 

 3ラウンドが終了したところ。ゼロサム方式の影響力マーカー分配方式で3人ということもありアクションの回数には大きな差が出ず。各自が1回ずつ手番を行ったところです。ちいが勝利点にボーナスをもたらすアクションマーカーを使用したということもあり、一歩リードといったところ。

 

 各自2手番が終わったところ。支配しているエリア的には少ないちいですが、アフリカの中心(ボーナス得点あり)をおさえたことで引き続きリードしています。

 

 そして、管理人の3手番目。バナナの資源価値を大きく高め、支配地を増やすことで一気に規定越えを目指しましたが、僅かに2点足りず。何とかもう1度手番をとりたいとことでしたが、次は勝利点も投資したちいが手番をとり・・・

 

 ちいが得点を伸ばし規定点を越えたことで勝利となりました。

 

○評価

 アフリカを舞台に交易者会社社長となって影響力をと穏便なテーマになっていますが、実質的には交易者という戦力を各地へ振り分け陣取りを進めていくという感じでかなりウォーゲームライクなゲームとなっています。

 厳密に手番順というものがなく、アクションマーカーの競りに勝つことによって手番が獲得できる(逆に言うと、そもそも競りに勝たなければ手番が来ない)というのはなかなか特徴的なところです。入札などに使用した影響マーカーは勝者以外で分配するというゼロサム方式を取っているためプレイヤー間で極端に手番の数が偏るということはありませんが、4ラウンド先までどのようなアクションマーカーが競りの対称になるかが見えているため、どのアクションマーカーを狙うのか、どのタイミングで手番を狙うのかというのは悩ましいところですし、そのために戦闘へも投入できる影響力マーカーをどう管理していくかというのは考えどころになっています。ちなみに、獲得するアクションマーカーによって手番に使用できるアクションポイントや特殊アクションは異なりますが、戦闘への投入では効果に差は出ませんので、用途も考えつつの選択が必要ですね。

 また、勝利点の獲得は支配したエリアからの得点が中心となりますが、どのエリアがどの程度の勝利点を生み出すかは各資源の価値に依存しており、各資源の価値が変動することによって、重要なエリアが徐々に変動してくるのも面白いところで、空白エリアもゲーム開始時は0点ですが、上手く資源価値を操作することで大きく価値を上げることが可能となっています。ただ、価値の高い資源エリアを独占できればいいのですが、そもそも配置によって難しいことも多いですし、独占することで他プレイヤーから価値を低下させられる可能性も高くなるため、ある程度他プレイヤーとも共存が求められるところは難しいところかな。

 一方で、今回は3人でプレイしましたが、人数による調整がないため人数に対してマップが十分な余裕を持っておりお互いに競合することが少なかったですし、入札についても上記の通り大きく手番の数が偏ることはないのですが3人だとより予定調和的な手数になりやすい印象で、システム的にはもう少し人数が多いほうが面白そうかなと。ただ、人数が増えることで人数分の手番が増えるだけでなく手番毎に獲得できる得点も少なくなるためプレイ時間は大きく伸びやすく、手番と手番の間隔が長くなることでダウンタイムも長くなりそうな印象で、ベストがどのくらいなのかというのは要検証かと思います。

 あと、マーカーは種類に関わらず全ての裏面が白となっていますが、表面をみないとどのマーカーかの判別がつかないのは準備や管理の際に手間となるので、種類毎に裏面の色を変更するなどして欲しかったですね。

 とまあ、気になるところがなくはなく特にプレイ人数のところは要検証ではありますが、アクションマーカーとタイミングを見て手番を獲得し、価値が変動するエリアのどこを押さえ高得点につなげるか、なかなか面白いゲームになっていると思います。

 

 

☆ファイブポインツ

○概要

作者:アンドレアスシュテーディング

対象年齢:12歳以上

対象人数:3-5人

標準時間:90分程度

 

 1900年代のニューヨークにおける政治闘争をテーマに、裏で操るギャングの一団となり各地へ手下を派遣し要人を重要なポストにつけることでニューヨークでの影響力を強めることを目的としたゲームです。

 

①ラウンド毎にマニュピレーションマーカーを4枚配置します。

②手番になると、手下コマをマップ上に1つ配置し、その上でマニュピレーションマーカーに手下コマを配置します。

③他のプレイヤーが既に配置しているマニュピレーションマーカーへはより多くの手下コマを配置する必要があります。

④手下がないもしくは配置をしたく場合はパスを行います。この時、より早くパスをしたプレイヤーがより多くの手下を補充できます。

⑤各マニュピレーションマーカーに最も多くの手下コマを配置しているプレイヤーはその効果を獲得します。また、マップ上の建物のあるエリアに最も多くの手下コマを配しているプレイヤーはその建物の効果を獲得します。

⑥各エリアを比較し、最も多くの手下コマが配置されているエリアで選挙が行われます。最も多くの手下コマを配置しているプレイヤーのボスが配置されます。この時このエリアに配置されている手下は全てストックに戻ります。

⑦選挙後、選挙が行われたエリアに隣接したエリアでマジョリティを持つプレイヤーはコントロールマーカーを受け取ります。

⑧これらを繰り返し、先に全てのボスコマを配置したプレイヤーが勝利となります。もしくは全てのエリアにボスが配置されるか、コントロールマーカーの一色がなくなったところでゲームは終了となり、配置したボス、手に入れたコントロールマーカー自体とセットコレクションによるボーナスで得点を比較し、より多くの得点を獲得したプレイヤーの勝利となります。

 

○プレイ経過

 管理人が赤、ちいが緑、しょうが青でゲーム開始時の様子です。マップは各色のエリアを組み合わせて作る可変式。各色はコントロールマーカーの獲得や、特定の色を対称にした建物やマニュピレーションマーカーの効果があったりします。

 

 最初は建物のあるエリアでの決算となりますが管理人とちいが競ったものの、管理人が手下の補充のため先にラウンドから抜けたこともありちいの勝利。

 

 その分次のラウンドでは管理人が2箇所の決算(配置されている手下コマが最多のエリアが複数あれば2箇所まで決算が起こせる)を起こし勝利。

 

 続くラウンドはちいとしょうが中央の赤での決算を狙っていたものの、最多にしたところで早々に2人が抜けたため管理人が別のエリアに手下を集中して決算の場所を変更。このラウンドの決算も管理人が勝利。

 このまま5つのボスを全て配置を目指そうかと考えましたが、よくよく見ると決算が起こった場所の関係で赤のコントロールマーカーがかなり減っていることに気づきます。

 続くラウンド、エリアを移動させるマニュピレーションマーカーが出現したこともあって、赤のコントロールマーカーを尽きさせる方向で動きます。

 

 最終となったこのラウンドは最初のラウンドに決算の起こったエリアで再び決算となり、ここでも管理人が勝利します。ここでマニュピレーションマーカーの効果を使用して赤のエリアを移動し、赤のコントロールマーカーを獲得させたことで狙い通り赤のマーカーが尽きゲーム終了となります。

 コントロールマーカーでは他の2人に後れを取っていた管理人でしたが、マップ上でボスは管理人しか配置しておらずその分の得点だけでもかなり大きく管理人の勝利となりました。ちなみに2位はコントロールマーカーをバランスよく集めてセットボーナスを獲得したちい、しょうはやけに偏っており3位という結果でした。

 

○評価

 ニューヨークの町を舞台にエリアの支配権を巡ってマジョリティを競う陣取り系のゲームです。手番毎に任意のエリアに手下コマを配置していくのですが、同時に特殊な効果を持つマニュピレーションマーカーにも投入できるというのが特徴的で、マニュピレーションは発動させると効果的なものも多いのですが、こちらに投資しすぎるとそもそものマップ上が手薄になるため、マップとマニュピレーションのどちらにどの程度の手下を分配するかというのは悩ましいところです。

 また、基本的には決算の入るエリアで最多を狙いたいところですが、コントロールマーカーが獲得できる決算エリアに隣接するエリア、特殊な効果を使える建物のあるエリアと、最多を維持しておくことでボーナスがもらえるエリアもありどこの最多を狙うかというのも考えどころです。決算に勝利することで配置できるボスは大きな勝利点や直接の勝利につながるもののマジョリティには影響がなく後から上書きも可能なので、序盤などはコントロールマーカーを獲得しておいた方が有利ということもなくはないですね。

 難しいのは決算の起こるエリアがラウンド毎に手下が最多数の場所となって決まっていないところで、次にこのエリアで決算が起こると予想していてもプレイヤー同士が競ることで一気に別のエリアで手下が増えることもあります。如何に有利なエリアで決算を起こすかもしくは決算が起きるエリアを予想し周辺のエリアでコントロールマーカーを稼ぐか、この辺りの駆け引きは面白いところかな。ちなみに、ラウンドから抜けずに最後まで残っている方がマップ上のコントロールには有利ですが、先に抜けることで次のラウンドに向けより多くの手下をストックから持ってくることが可能で、マップの戦況を見ながらになりますが、力を入れるラウンドと早めに退避し温存するラウンドの判断も大切になってきます。

 かなり地味な見た目に加え、ゲーム内容自体も公開情報が多くやや淡々としたところがなくはないですが、全体的に大きく気になる要素はなく、手下のマネジメントを行いながらどの要素でのマジョリティを狙っていくか、ルールは比較的簡単ですが手番手番にしっかりと悩ましさがあり、なかなか面白いゲームになっていると思います。

 

 

 アンドレアスシュテーディング氏のタイトルとしてはかなりマイナーな部類に入るタイトルを立て続けにプレイしましたが、思った以上にどちらも面白く楽しめましたね。この後は比較的手軽なタイトルを2本プレイしているので後半に続きます。

 

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