自宅ゲーム会219 前半 クロスヘアーズ 他 | とりあえず日々ボードゲーム

とりあえず日々ボードゲーム

日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和元年7月28日

 

 前日に続き本日もゲーム会ですが、メンバーは入れ替わりいつものちいに少し久しぶりとなるしょうと管理人の3人でのゲーム会となりました。とりあえず2人用ゲームをしながら少し遅れてくるしょうを待ちます。

 

☆クロスヘアーズ

○概要

作者:StephenTavener

対象年齢:8歳以上

対象人数:2-4人(基本セットのみの場合は2人)

標準時間:20分程度

 

 第1次世界大戦における航空戦をテーマにしたタイトルで、ダイス状の戦闘機を操作して敵プレイヤーが操作する戦闘機の撃破を目指すアブストラクト系のゲームとなります。

 

①ゲーム開始時、マップ上にランダムに雲を配置します。雲は通行できますが射線をさえぎります。

②手番になると自分の戦闘機全てでアクションを行います。アクションは「上昇(1マス移動と高度上昇)」「水平移動(2マス移動)」「下降(高度を消費して追加移動か、その場に留まるという特殊アクションを任意の回数行える)」があります。

③移動は必ず手番前に向いていた方向に1マス動いてから角度を変えます。

④手番中、2つの戦闘機の射線(前方真っ直ぐ)に入った敵戦闘は撃墜することが出来ます。また、移動ができない戦闘機も撃墜となります。

⑤これらを繰り返し、先に相手の戦闘機を1機まで減らしたプレイヤーが勝利となります。

 

○プレイ経過

 雲を配置しゲーム開始時の様子です。最初は戦闘機が登場しておらず、手番毎に徐々に参戦することになります。

 

 序盤、お互いの戦闘機が全て登場した状況です。雲で射線をさえぎりつつ、高度を上げながら接近します。

 

 先手をうったのは管理人で、下降で一気に移動し左手前の戦闘機を射線に捉え撃墜。さらに中央の雲に隠れている戦闘機も、続くちいの手番で行動ができず撃墜は確定。

 

 ちいの反撃により1機を失ったものの、ここからさらに撃墜を重ね・・・

 

 先に5機を撃墜したことで管理人の勝利となりました。

 

○評価

 戦闘機同士のドッグファイトをテーマにしたなかなか珍しいアブストラクト系のゲームで、戦闘機毎に高度を管理する必要があるためダイスで戦闘機を表現しているのは特徴的です。ちなみに、ダイスはあくまで高度の記録用なので振るようなランダム要素はありません。移動については必ずまず向いている方向に向かわなくてはなりませんし、方向の転換も1歩移動するごとに60度までと戦闘機らしい不自由さが表現されており、何も考えずに動かしているとすぐに行き詰ってしまいます。難しいのは敵戦闘機を撃墜するためには必ず2機の射線に入れなくてはならないというところで、このためには相手の動きを予想しつつ複数の戦闘機で連携して挟み込むような機動をとる必要があるため、先を読みながらどう動かすかというのは悩ましいところです。

 また、面白いのは高度をアクションポイントと使用しているところで、これを使うことで普段の不自由さとは逆に一気に行動をしたり行き先を塞がれている場合でもその場に留まったりすることができ有用なため上手く使って行く必要があります。ただ、高度を獲得するには必ずアクションで「上昇」を行わなければならず1手番に1しか増えていきません。反対に使用するときには一気に減っていくため、溜めるタイミングや使用するタイミングは考えどころになっています。

 大きく気になる点はなく、ウォーゲームちっくなところもありますが、しっかりとアブストラクトにもなっており、とりあえず戦闘機らしい若干不自由な機動と自由を確保するための高度をどのように管理していくかが面白いゲームになっていると思います。ただ、先ごろ絶版になったらしく今後入手困難となりそうなのは残念なところかなと。

 

 

☆ヘゲモニー:ペロポネソス戦争

○概要

作者:MarcoCampari

対象年齢:10歳以上

対象人数:2人

標準時間:60-120分程度

 

 アテナイとスパルタが争ったペロポネソス戦争を扱ったウォーゲームで、先般プレイした「スパクテリア島の戦い(「自宅ゲーム会217」を参照。)」と同様イタリアのウォーゲーム雑誌「ParaBellum第4号」の付録として掲載されたタイトルとなります。

 

①手番になるとマーカーをランダムに3枚引きます。

②主導権を持っているプレイヤーからマーカーを伏せて配置して行きます。マーカー毎に配置できる条件が異なっています。

③マーカーを表にし、複数のプレイヤーが同じエリアに配置している場合は戦闘の処理を行います。戦闘は配置したマーカー同士の強弱で判定されます。

④戦闘後、各エリアの支配権を確認し影響力を変動させます。

⑤ターン終了時に10以上のエリアを支配しているプレイヤーが勝利となりますが、そうでなければ10ターン終了時により多くのエリアを支配しているプレイヤーが勝利となります。

 

○プレイ経過

 管理人がスパルタ、ちいがアテナイで今回は初期配置に歴史シナリオを選択しています。

 

 序盤は五分五分に推移していましたが、中盤に入るとスパルタが陥落しアテナイが優勢に。

 

 後半に入ると管理人は「デマ(ブラフ以外何の効果もないトークン)」の引きが多く攻勢に出ることが難しい状況で、アテナイは対岸に支配を広げます。

 

 最後は何とかアテネを陥落させたもののそこでゲーム終了。より多くのエリアを支配しているアテナイの勝利という結果でした。

 

○評価

 ペロポネソス戦争全体をテーマにしていますが、毎ターン引いたマーカーを各エリアに配置し、マーカーの勝敗を競うとシンプルなルールのウォーゲームとなっています。ちなみに、標準時間は1~2時間となっていますが慣れれば30分程度で終わりそうな印象かな。

 ただ、手元のマーカーをブラフを含めつつどこに配置するかがプレイヤー間の駆け引きであり考えどころになると思われるのですが、その一方で引いてくるマーカーはお互いにランダムで、戦闘系のマーカーは3すくみの関係にありますがお互いの所有マーカーが分からない状況では3すくみであることを活かしきれていませんし、マーカーの中には「デマ」のようなブラフ以外に効果のないものも含まれており、かなり引きに依存する印象です。ちなみに、これら以外にも配置したプレイヤーに関わらず片方の勢力の戦闘として扱うマーカーなどは相手のものが来ても当然相手に全くメリットのない(影響力が最大とか)都市で使用されます。やや、システムとマーカーの構成が上手く調整されていないような印象で、駆け引き以前に運で終わってしまいそうなところは気になりましたね。

 とりあえず、テーマの割に手軽にプレイでき引きによる一喜一憂があるのが悪いことではありませんが、勢力毎に使用するマーカーを規定することや、マーカーの構成をもう少し調整してランダム性を落とすような方向でもう少し戦略的に動ければより楽しめる内容になっていたのではと思います。

 

 中盤に続きます。

 

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