自宅ゲーム会178 前半 テキサスの栄光 他 | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

平成30年12月27日

 

 前日のゲーム納め(予定)から紆余曲折あり、本日が本当のゲーム納めとなりましたが、メンバーは前日同様ちいのみで2人でのゲーム会です。

 

☆テキサスの栄光

○概要

作者:TomDalgliesh&DanMings&CarlWillner

対象年齢:12歳以上

対象人数:2人

標準時間:1-2時間程度

 

 

 「ユリウスカエサル(「ボドゲ紹介1」 を参照。)」などを製作したコロンビアゲームズのタイトル。この会社らしく積み木ブロックを使用したヘクスタイプのウォーゲームで、日本では「アラモの戦い」がぎりぎり聞いたことあるかなあというくらい馴染みのない(と思われる)テキサス独立戦争をテーマにしています。テキサスが優勢な前半とメキシコが優勢な後半シナリオがあり、それぞれ単独でも両シナリオを続けてでもプレイすることが出来ます。

 

①ラウンド毎に手札の中から1枚のカードを同時にプレイします。

②イベントカードを出したプレイヤーが先手ですが、どちらも通常のカードであればより数字が大きい方が先手となり手番を行います。

③手番になると、イベントカードはそのイベントを処理しますが、通常は数値に応じて「移動」たまは「編成(戦力の回復)」を行います。編成のアクションでは自軍が支配している勝利得点都市を焦土とすることも可能です。

④移動は司令部を基点としてグループで行動することもできますが、ユニット単体で移動することも出来ます。

⑤両プレイヤーが手番を行った上で、同じヘクス上に両軍のユニットがいる場合は戦闘となります。

⑥戦闘はユニットの戦力及びイニシアチブに応じて順にダイスを振りヒットを適用します。どちらかのユニットが壊滅するか、退却によっていなくなれば残った方が勝利となります。

⑦砦もしくは都市においては防御側が篭城することで攻城戦となります。

⑧戦闘後、補給状況(各ヘクスの補給制限)を確認し、超過しているユニットは損耗を適用します。

⑨ラウンドの最後に増援やカードの補充を行い、新たなラウンドに移行します。

⑩シナリオに応じた勝利条件を満たしたプレイヤーが勝利となります。

 

○プレイ経過

 今回は1835年の単年シナリオ、管理人がテキサス(青)、ちいがメキシコ(緑)を担当しています。このシナリオはテキサス革命が始まり、メキシコ側の主力が到着するまでの間におけるテキサス側の攻勢がメインとなっており、勝利条件はゲーム終了時にメキシコ側が7つの勝利条件都市のうち4つ以上の支配を保持すること、テキサス側がそれの阻止となっています。ちなみに、初期配置ユニットのほとんどは戦力1や2といった小規模のユニットで、増援も両軍(特にメキシコ側)ともに少なく、連結キャンペーンの場合はこの年の勝敗が1836年スタート時の戦況にも影響しますが、どちらかといえば1836年の本番に向けた前哨戦といったところです。

 

 初期配置はメキシコ側はゴンザレスに主力が集中していますが、メキシコ側はアラモ砦(ボード右側の2ユニットがいる手前のヘクス、ユニットは砦にいるためボード左奥側の砦スペースに配置されています。ちなみに手前のスペースはゴリアド砦。)周辺にユニットが固まっており、その他は各地にちらばっています。

 

 最初のラウンド、テキサス軍が手薄なゴリアド砦に中央の主力を急行させ、無血開城。メキシコ軍はテキサス軍の道を塞ぐようにユニットを移動させます。

 

 メキシコ軍に数で勝るテキサス軍は攻勢をかけ損害を与えます。また、右翼に配置した騎兵はそのままアラモ砦の麓にある勝利得点都市「サンアントニオ」を占拠。このあたりでテキサス側には徐々に増援が到着し戦力が増強されていきます。

 

 テキサス軍の攻勢の前に大きな損害を受けたメキシコ軍は「サンパトリシオ(メキシコ軍2ユニットがいる左側のヘクス)」まで下げ篭城をしますが、メキシコ軍の猛攻を支えきれずあっさり陥落。

 

 サンパトリシオからアラモ方面への合流を図った部隊もたどり着く前に捕捉し壊滅。これによりメキシコ軍はアラモ砦以外には守備戦力を残すのみとなります。ちなみに、このシナリオではボード最奥にある3つの勝利得点都市を占拠しない限りメキシコ軍の増援は登場しないため、ゆっくりと戦力を整えます。

 

 最終ラウンドに2箇所の都市を陥落させ、5つの勝利条件都市の支配を達成したテキサス側の勝利という結果でした。

 

○評価

※プレイ経過にも書いていますが、1835年シナリオ自体が前哨戦といった印象で、現在のところそれをプレイしただけと言うこともありゲームシステムやバランスについては要検証の部分が多くなっています。

 積み木ゲームの書き出しはいつもコピペですが、基本的に積み木を使ったことによる戦場の霧や部隊の段階的な戦力表現、運の要素など概ねのシステムの評価については、「ユリウスカエサル(「ボドゲ紹介1」を参照)」、「ハンマーオブザスコッツ(「自宅ゲーム会68 中盤」を参照。)」と同様でなのでそちらを参考にしてください。ただ、基本は「ユリウスカエサル」などと同様のカードドリブンになりますが、グループでの行動には司令部が必要で限られたコマンドポイントを有効に活用するためにはグループ行動は必須といえるため、司令部の位置取りには気を使う必要があります。

 バランス等については1835年シナリオはテキサス優位といった印象です。これ自体は史実どおりですし上記の通り前哨戦にあたるので悪くはないのですが、勝利条件とメキシコの増援の条件的に最終ラウンドに勝利条件都市を一気におさえたくなるところはややゲーム的ですし、展開の幅が狭まるためもう少し調整がほしいかなというところではありましたね。

 一方、1836年シナリオについては未プレイですが、テキサス側としては最終的に支配している勝利条件都市が3都市以下になると敗北するため、優勢なメキシコ軍からどこで時間を稼ぎつつどこを守りきるか、メキシコにとってはテキサス側の都市はユニットを配置しておかなければ支配権の維持ができませんし、増援の出現ポイントにもなるため各地の都市にユニットを送り逐次「焦土」にしながら如何にテキサスを追い詰めるか、メキシコ軍の反撃に対するテキサスの撤退戦といった形になっており1835年シナリオと比べ立場が真逆になっているところも含め面白そうな印象です。

 とりあえず、バランスなどについては要検証ですが、システム的に目新しい要素はあまりないものの安定しており、ルールはそれほど複雑でない上に設定としては面白く、積木のウォーゲームとして楽しめるタイトルだと思います。

 

 

☆シティオブローマ

○概要

作者:MatthewDunstan&BrettJ.Gilbert

対象年齢:10歳以上

対象人数:2-4人

標準時間:60分程度

 

 今年のエッセンにおけるスカウトアクション1位ということで注目を集めたタイトルで、古代ローマを舞台に建築士として高名な都市を作り上げることを目的とした、4×4の範囲に建物カードを配置していくタイプのゲームです。

 

①ラウンド毎にアクションバーを更新し、新たなカードを公開します。

②アクションバーの配置スペース上にコマを配置していきます。皇帝コマのより近くに配置した方が手番は早くなりますが、その分アクションポイントは少なくなります。

③手番が来ると公開されたカードを確保した上で、アクションバーの配置した位置に応じて獲得できるポイントとコインを使用して購入するポイントを使って「建設」と「生産」を行います。

④「建設」は手札のカードを1枚個人の場に配置します。「生産」は個人の場に配置されているカードのうち生産効果を持つものについて効果を発動します。

⑤これらを繰り返し、一定ラウンドが経過すると影響点の計算を行いより多いプレイヤーが影響力得点カードを受け取れます。

⑥14ラウンドを終えるとゲームは終了です。自分の都市、コイン、影響力などから得点を計算し、最も得点の高いプレイヤーが勝利となります。

 

○プレイ経過

 ゲーム開始時の様子です。初期は「住宅(特殊効果はなく配置によって得点)」と「野菜畑(生産アクションでコインを生産)」から始まります。今回は2人プレイなのでコマを2つ使用してラウンド毎に手番は2回回ってきます。

 

 序盤はちいが上手く建物を配置し得点を伸ばしていきます。しかしながら、後半になると管理人が神殿(神殿の種類によって特殊な得点条件)や住宅などで徐々に得点を伸ばしており、ゲーム終了時点では最終得点を見ないとお互い結果は分からないかなといったところ。

 

 ゲーム終了時の様子です。神殿のボーナスが主力の得点となる管理人に対し、ちいは3つ並んだ水道橋が大きな得点源です。単純にマップの勝利点だけを計算すると管理人が上回っていましたが、ゲーム中の影響力による勝利点の多くはちいが獲得しており、わずかながらではありますがちいが上回り勝利となりました。

 

○評価

 共通の場から獲得したカードを個人の場に配置していくカード配置系ゲームです。特徴的なのはアクションバー上での手番の選択で、カードの選択権を後にすればほとんど追加コストをかけずにアクションが実行できるのに対し、より早くカードを選択できるよう手番順を早めるとアクションを実行するために余分なコストが必要となります。このコストとして支払うコインがそのまま勝利点となるため、コインで補ってでもよりよいカードを獲得するか、コインを温存してある程度のカードで妥協するか、このあたりの駆け引きが考えどころになっています。

 また、配置するカードは配置による得点というパズル要素もありますが、カードの配置は関係なく場全体にどういったカードがあるかというのが重要となるものや、生産アクションによって効果を発揮する建物などもあり、これらのカードをどう組み合わせて得点を伸ばしていくかというのは悩ましいところです。

 一方で、各種要素がきちんと考えどころにはなっていますし、時間も手ごろで比較的プレイしやすいのですが、この手のタイル&カード配置系としては比較的ありきたりで、あえてこのゲームをというインパクトにつながっていないところは気になったかな。ほぼ見た目から想像される範疇といった感じで、スカウトアクション1位という期待からすると、この辺はいい意味で裏切ってほしかったなというのが正直なところです。

 とりあえず、ゲームとして大きく気になるところはなく楽しめるとは思うのですが、気になる点で書いたとおりあえてこれをというところの弱さは残念なところだと思います。

 

 

 中盤に続きます。

 

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