自宅ゲーム会150 前半 ジャイプル 他 | とりあえず日々ボードゲーム

とりあえず日々ボードゲーム

日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

平成30年7月15日

 

 前日に引き続きとなりますが、本日は午後から。メンバーは前日と同じく管理人、ちい、カイの3人となっています。とりあえず、カイより先に来ていたちいとカイが来るまで手軽そうな2人専用ゲームから始めます。

 

☆ジャイプル

○概要

作者:セバスチャンポーション

対象年齢:12歳以上

対象人数:2人

標準時間:30分程度

 

 インドの商人として市場で商品の取引を行い、より多くの報酬を集めることを目的としたゲームです。

 

①手番になるとカードをとるか、カードを売却します。

②カードは通常場から1枚をとりますが、ラクダカードは場にあるだけ取ることが出来、ラクダカードと交換で場のカードを複数枚取ることも出来ます。

③売却は商品カードを単体か複数枚捨てることで報酬を受け取ります。報酬は商品ごとに先に売却した方が高得点となります。また、3枚以上の組み合わせで売却するとボーナスを受け取ることも出来ます。

④山札がなくなるか、品物の報酬トークンが3種類なくなった場合にラウンドが終了します。

⑤ラウンドを繰り返し先に2勝したプレイヤーの勝利となります。

 

○プレイ経過

 ゲーム開始時の様子です。ある程度枚数を集めてボーナスを狙う管理人に対し、得点の高い商品をちまちまと狙うちいと作戦が分かれましたが、序盤から中盤にかけて高級品のカードの出現率が悪く、安物でも同じカードをさっさと集めていた管理人が優勢のままゲームは進みます。

 

 1ラウンド目の終了時はこんな感じで、ボーナスを受け取った回数の差は大きく、かなりの得点差をつけて管理人の勝利。続く2ラウンドも管理人が順調、管理人が2ラウンド目も勝利し、先に2勝したことから勝利となりました。

 

○評価

 カードを場から獲得して、それをセットで得点トークンと交換すると、基本システムとしては非常にシンプルなゲームです。

 しかしながら、それを面白くしている要素のひとつが得点トークンの先取り要素とボーナスのところで、手に入れたカードは基本1枚でも交換ができ(高級品なら最低2枚は必要)、得点トークンは種類ごとに先にとればとるほど得点が高くなっています。そのため、安易にカードを溜め込んでから取ろうとすると、相手プレイヤーに先に取られ満足に得点が獲得できないという事態にもなります。その反面、3枚以上をまとめて交換すると大きな得点につながるボーナストークンが獲得できますし、あまり小出しに交換を行いすぎると効率としては悪くなりますので、どちらを優先するかのバランスは非常に悩ましいところ。手札の上限もあるので、相手プレイヤーがどのカードを獲得していったか、しっかりとカウンティングをしつつ集めるカードを選別し、交換のタイミングをはかる必要があります。

 もう一つ面白くしている要素がラクダカードの存在で、場にあるラクダカードはまとめて獲得できますし、ラクダカードを獲得していれば場のカードをまとめてとることも可能です。しかしながら、場のラクダカードをまとめて確保するとその分山札から一斉に新たなカードが公開されるため、カードの引きによっては大きく相手を利するケースもあります。また、ラクダカードと交換で場のカードをまとめてとると今度はそのときに使ったラクダを相手プレイヤーに確保される可能性もあります。最終的に多くのラクダを持っていればボーナスもありますし、こちらも確保したり使用するタイミングは重要ですね。

 一方で気になる点は、ラウンド単位2セット先取なので毎ラウンドセットアップを行う必要がありますが、得点トークン類を毎回並べ直す必要があるところは若干手間に感じたかな。

 とはいえ、気になったのはこのくらいで、基本はシンプルなルールながら特にラクダの要素は非常に良く考えられたシステムで、これらを上手く活用しながらどう得点に変換していくかが悩ましくも面白いゲームだと思います。

 

 

 カイが到着しここからは3人となります。

 

☆覇王龍城

○概要

作者:HjalmarHach&LucaRicci&LorenzoSilva

対象年齢:8歳以上

対象人数:2-4人

標準時間:45分程度

 

 最古の王国の龍城を構成する牌を獲得し新たな龍城の建築を目指すというパズル系のゲームです。

 

①手番になると、中央のボードにおける最上段の牌を確保します。長方形の牌の長い辺がどちらもふさがれている場合、その牌をとることは出来ません。

②その上で、「最初に確保した牌と同じ絵柄の牌を任意の階層から確保」「社を確保」「最初に獲得した牌を捨て勝利点の獲得」のいずれかを行います。

③手番に獲得した牌はただちに個人ボードの任意の位置に配置します。この時牌は表向きで配置し、同じ種類のタイルが4枚以上集まることで勝利点を獲得し牌が裏返ります。表向きの牌の上にはタイルの配置を行うことが出来ません。

④社を持っていれば、牌が裏返ったタイミングで裏返った牌の上に社の配置を行えます。裏返った牌の種類によって配置できる社の数が変わります。

⑤牌が最下段にしかなくなれば、手番に「牌をとらない代わりに期限トークンを獲得する」というアクションが加わります。

⑥期限トークンを獲得し、トラックの端まで来たらゲーム終了です。ゲーム中に獲得した勝利点に、配置した社の高さと数、期限トークンの勝利点を加え、最も得点の高いプレイヤーが勝利となります。

※選択ルールとして、個人ボードに牌の配置条件とそれを満たした際の勝利点の要素を加える「龍カード」、牌や社を捨てることで特殊アクションを行う「精霊カード」というものがあります。

 

○プレイ経過

 今回は初プレイのため、精霊や龍カードの使用はなし。

 ゲーム開始時の様子ですが、中央のボードに牌が積み重なっています。なお、この積み方は基本の積み方でルールブックには何通りかの特徴的な積み方の例も示されています。

 

 序盤から価値の高い(裏返したときに多くの社をおける)タイルを優先的に狙うちいとカイでしたが、この時点では勝利点が低いため社を配置する意義が薄くあまり効果的ではない状況でした。管理人は集めやすいものを中心に集め、なんだかんだと3人とも後半に向けた足場を作ります。

 

 メインボードは2段目もなくなり最下段に入ります。管理人のボードですが、青の牌は欠けている中央のマスに青を配置することで一気に裏返り大きな得点をもたらす予定になっています。

 

 そんなこんなでゲーム終了です。社の数ではカイが多いもののあまり高い階層になく、反対に数の少ないちいや管理人は高いところに配置してあります。得点計算を行うと、道中4つのセットで裏返すことの多かったちいやカイに比べ、数の多いセットを作り裏返すことの多かった管理人が得点を稼いでおり、期限トークンを多めにとっていたこともあって、2位のちいに10点以上の差をつけての勝利となりました。

 

○評価

 マージャン牌を使った「上海」というゲームを元にして製作されたと思われるパズル系のゲームです。

 あまりプレイしたことはないのですが、もともとの「上海」は1人用で積み重なった山を手詰まりにならないように崩すだけでしたが、崩した牌を獲得し個人ボードでセットコレクションを作ることができるように再配置しなければならず、また多人数になり他プレイヤーとどの牌を奪い合うかの駆け引きも生まれたため、ある意味当然と言えば当然ですがどこから崩しどの牌を集めていくかというのがより悩ましくなっており上手く多人数ゲームに作り直したなという印象です。

 面白いのは個人ボードに牌を立体的に積み重ねていけるところで、積み重ねるにはその基礎となる牌を事前にセットコレクションを作り裏返さなければなりません。そして積み重ねた牌の上に社を配置することで得点となっていくのですが、この社はセットコレクションを作ったタイミング(しかも多くても2個が限度)でしか配置できないため、今配置するのか、より高く積んでから配置するのかの判断は考えどころです。ちなみに、より多くの牌でセットコレクションを作ればセットコレクションの得点は上がっていくのですが、社はどちらにしても規定の個数しか配置できないため、どちらを優先するかは難しいところです。

 一方、メインボードの積み重なった牌同士は縦に積み重なっており、下になった牌が何かは運であり、やや先を見越した牌の選択というのが弱いような気はします。

 また、個人ボードの配置に制限が緩く、少なくとも精霊や龍カードを使用しないのであれば、個人ボードの細かい配置にほとんど意味がないため、パズル系のゲームにしてはかなり物足りない印象です。

 とまあ、上海を上手く多人数ゲームに構成しなおしたところや、この手のゲームにしては比較的軽くプレイしやすいところなどはいいところなのですが、「アズール(「自宅ゲーム会128 後半」を参照。)」などと比べると悩ましさは弱く、全体的にもう少し工夫の使用があったんじゃないかなあという物足りなさが気になるゲームでした。まあ、その結果としてのプレイ感の軽さはあると思うので、好みの問題かもしれません。とりあえず、ある程度この手のゲームに慣れている人であれば、精霊や龍カードは始めから入れた方が適度に悩ましさが加点され楽しめるとは思います。

 

 

 後半に続きます。

 

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