DIVINEFIRE/Farewell(ディヴァインファイア/フェアウェル)…2008年 | 車通勤メタル!

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児童養護施設で働くメタル好き中年保育士のCD日記。目指せ1万枚!

スウェーデン出身の

メロディアス・パワー・メタル・バンドの

4thアルバム。

 

タイトルが示す通り

彼らの最後のアルバム

…だったはずなんですが、

3年後に復活作をリリースしています。

 

このバンドはデビュー作から

方向性は見事に一貫していて、

シンフォニックかつメロディアスな

パワー・メタルを追求しています。

 

程よいネオ・クラ要素も

実にツボを心得ていて、

歌、曲、演奏ともに

説得力があります。

 

やはりクリスチャン・リレグレンの歌は強力ですね。

NARNIA、GOLDEN RESURRECTION等で

歌唱力は実証済みですが、改めて素晴らしく感じます。

 

そしてヤニ・ステファノヴィック(G・key・Dr)の

多彩な才能、作曲能力も素晴らしい。

このクリスチャンと、ヤニ、

ベースのアンドレアス・オルソンの3人編成なので、

当然ライヴ活動ができないのが残念な点ではありますが、

アルバムのクオリティの高さは間違いありません。

 

1曲目のイントロ曲「Calling The World」に続く

2曲目の「Unity」はDIVINEFIREらしい

アグレッシブな疾走曲で、安定感があります。

 

続く「You Will Never Walk Away」は

更にアグレッシブで、メロデスっぽい要素があり、

これまたDIVINEFIREっぽいですね。

 

7曲目の「King of Kings」は

ネオ・クラ疾走ナンバー。

僕的にはネオ・クラ一辺倒でも

全然構わないんですが、

そういうのを聴きたい人は

それこそNARNIAや

GOLDEN RESURRECTIONを聴いてくれというところで、

DIVINEFIREの程よいバランス感覚は

やはり貴重な存在であります。

 

8曲目の「Heal Me」は

10分超えのプロレッシヴなナンバーで、

このバンドの新境地とも言える方向性。

最後のアルバムで新境地というのも

なかなか興味深いところですが、

この方向性が「次作」につながっていくのが

皮肉なところですね…。

 

次作の復活作「Eye of the Storm」は

疾走曲やストレートな曲が無くなり、

プロレッシヴな方向に振った作風で、

微妙な作品だったので。

 

という訳で

この「Farewell」で

文字通りラストを飾っていれば

「惜しまれつつ解散した素晴らしいバンド」

だったんですが、

そこが唯一残念なところです。

 

☆「最後の花道…のはずだった、DIVINEFIREらしい快作」…☆☆☆☆☆☆☆☆☆星9つ!