INFINITY OVERTURE/Kingdom of Utopia…2009年 | 車通勤メタル!

車通勤メタル!

児童養護施設で働くメタル好き中年保育士のCD日記。目指せ1万枚!

デンマークのシンフォニック・メタル・バンドの

デビュー作です。

 

このバンドの注目は何と言っても

イアン・パリーの参加であります。

 

イアンの強力な歌声は

VENGEANCEやELEGYなどで実証済みで、

このアルバムでも歌唱力を

遺憾なく発揮しております。

 

まあイアンのソロ・アルバムを聴くと、

もうちょっとラフなロックをやりたいのかなと思いますが、

やはりそこはプロ、良い仕事をしています。

 

1曲目は壮大なイントロで幕を開け、

そこからなだれ込むようにイアンの歌声と、

シンフォニックで美麗なサウンドが展開されます。

 

そこにザクザクとしたギターが乗り、

女性コーラスとの絡みも素晴らしいです。

 

あと特筆すべきは

このバンドの中心人物のギタリスト、

Niels Vejlyt(読み方が分からない…)

のネオクラシカルなプレイであります。

 

ソロ・アルバムも出しているようで、

ラストを飾るインスト局「Warcry」は

いかにものネオクラ全開のナンバー。

 

…と、書くととんでもなく

素晴らしい作品なのかなと思いますが、

肝心の曲、メロディが今一つで、

印象に残るような展開に乏しいのが

残念なところ。

 

1曲目を聴いた段階では

「これは凄い掘り出し物じゃないか」と

期待感いっぱいだったんですが、

似たような曲調が多く、

ちょっと疲れますね。

 

歌も演奏もサウンドも素晴らしい

劇的シンフォニック・メタルには間違いないんですがね。

あまりに同じような曲の羅列で、

どの曲もハッとする展開がチョコチョコあるだけに

余計に残念感が漂います。

 

この後イアン・パリーは抜け、

Niels Vejlyt以外のメンバーも入れ替えて

2ndアルバムをリリースしましたが、

その後は続かなかったのかな?

方向性は良かっただけに残念です。

 

レーベルがLION MUSICということと、

ジャケットの雰囲気で買ってみましたが、

掘り出し物一歩手前の非常に惜しい作品。

それでもドラマティックなメタルが好きならば

そこそこ楽しますよ。

 

☆「音の雰囲気は最高にカッコいいけど、似たような曲ばかりで、メロディが耳に残らないのが残念」…☆☆☆☆☆☆星6つ!