A.C.T/Last Epic(アクト/ラスト・エピック)…2003年 | 車通勤メタル!

車通勤メタル!

児童養護施設で働くメタル好き中年保育士のCD日記。目指せ1万枚!

スウェーデン出身のプログレHRバンド、

A.C.Tの3rdアルバムです。

 

しかし何とも不思議な魅力に溢れた

素晴らしいバンドであります。

 

僕はこのバンドの2ndアルバム、

「Imaginary Friends」にドはまりしてしまい、

すっかりこのバンドの魅力にとりつかれてしまいました。

 

最近5thアルバム

「Circus Pandemonium」を聴いたんですが、

これまた凄い作品でした。

 

ただサーカスをテーマとした

コンセプト・アルバムだったので、

少し散漫な印象があり、

個人的には2ndの方がコンパクトで

聴きやすく、好みではありました。

 

さて、この3rdは2ndの流れをくむ

コンパクトな出来で、

ポップな聴きやすさは維持しながら、

プログレ要素を一歩推し進めた印象。

 

僕は2ndアルバムのレビューで

「VALENSIA+DREAMTHEATER」のような

という例えを挙げたんですが、

この3rdも方向性としては近いと思います。

まあ若干雑な例えですが…(汗)。

 

それにしても

このメロディ・センスは

素晴らしいですね。

ポップでありながらも

哀愁、切なさを感じる

感動的な展開の数々。

 

曲作りは

キーボードのジェリー・シーリンが中心なんですが、

ジェリーのセンスと技巧派の演奏陣、

それにヘルマン・サミングの甘~い歌唱が

絶妙なバランスで独特の音像を生み出しています。

 

プログレ特有の難解さは無く、

かと言ってただのハード・ポップと呼ぶには

絶妙な仕掛けや創り込みが素晴らしく、

世の音楽愛好家を唸らせるに違いない

素晴らしいバンドであります。

 

ただこういう方向性だと

どうしても聴く層が限られてしまいますよね。

DREAM THEATER的なプログレHMを期待すると、

肩透かしを食らうでしょうしね。

 

本当は一般のロック、ポップを聴く層に

もっと知られて欲しい存在ですが、

やはりレーベルからしても

HR/HMまたはプログレを聴く層から

入っていく人が多いと思います。

 

「聴きやすさ」と「プログレッシヴ」は

相反すると思われがちですが、

こういった「聴きやすいプログレ」

というものがあることを

もっと広く知って欲しいと

このバンドのアルバムを聴くと

強く思いますね。

 

☆「2ndの方向性を更に進化させた、ポップで聴きやすい、メロディアスでファンタジックなプログレ」…☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆星満点!