グラハム・ボネットのソロ・アルバムとしては
6枚目の作品。
グラハムのソロというと
RAINBOW加入前のハード・ロッカーになる前の
作品もあるので、今まで聴かずじまいでしたが、
このアルバムはHR/HM層からの評価が高いようなので
購入してみました。
スラッシュやヴィヴィアン・キャンベルなど
意外なゲスト参加もあって、
なかなかバラエティに富んだ内容。
1曲目のタイトル曲「The Day I Went Mad」は
オープニングにふさわしい軽快なHRナンバー。
グラハムの歌声の気持ちよさと共に、
ギタリストのマリオ・パルガも
なかなか心地よいギター・ソロを聴かせてくれます。
スラッシュ参加の3曲目「Oh!Darling」は
BEATLESのカヴァーであります。
スラッシュならではという感じはなく、
まあお遊びですかね。
6曲目の「This Day」は
なかなか味わい深い曲です。
カントリーっぽく、ちょっと明るさもあり、
それでいて哀愁もあり、切ない感じがあり、
こういう歌ではグラハムの表現力が
より映えますね。
この曲もマリオの流暢なギター・ソロが
良いですねぇ。
ダニー・ジョンソンも2曲参加していますが、
つくづく目立たない人ですね(苦笑)。
特に目立ったプレイは聴けず…。
しかし、何と言うか
普通の曲が多いですね。
グラハム本人は決してメタル人間では無いんですが、
RAINBOW、ALCATRAZZ、IMPELLITTERI時代を
期待する者にとっては正直物足りない。
ただこの人の面白いところは、
何だかんだ言っても
メタルに戻ってくることです。
このアルバムの翌年は
日本のANTHEMで歌ったり、
IMPELLITTERIと再合流したり、
しまいにはALCATRAZZを再結成したり…。
どれも長続きしないのが
何ともグラハムなんですが、
その合間にソロをちょいちょいやるのが
良いペースなんでしょうね。
まあ物足りなさは感じるものの、
やはりこの人、当たり前だけど
メチャメチャ歌が上手い!
歌の上手さが
存分に味わえる、
そういう意味では
聴く価値はある1枚です。
☆「メタラーには物足りない音だが、歌の上手さは相変わらず」…☆☆☆☆☆☆☆星7つ!