続けてダッシャンのバンドの作品。
こちらはIRON MASKの2ndアルバム。
前年にMAGIC KINGDOMの2ndで日本デビュー、
そして翌年にこのアルバムで日本デビューということで、
非常に勢いのあった時期とも言えるでしょう。
「光速の鉄仮面」というコテコテの邦題と、
いかにものジャケット…。
内容も期待(?)通りの出来であります。
1曲目の「Holy War」は
まさにコテコテのネオ・クラ曲で、
これは文句なしに素晴らしい曲。
演奏、歌、メロディ、展開、力強さ等、
全てがハイ・レベルの文句なしの名曲です。
ただこの大名曲に匹敵するような曲が無いのが、
残念な点であります。
疾走ナンバー以外はつまらないのは想定内ですが、
2曲目の「Freedom's Blood-The Patriot」、
5曲目の「Demon's Child」、
ラストの「Troops of Avalon」といった
疾走ナンバーは及第点ではあるものの、
もう一歩という惜しい出来ですね。
しかし演奏面や音のクオリティは高く、
これはリチャード・アンダーソンの貢献は大きいですね。
リチャードのバンドではキーボードが前面に出ていましたが、
このアルバムではちょうど良いバランスで、
安定感があります。
あとはゲッツ・ヴァルハラJr・モーレの
力強い歌声も素晴らしいです。
ラッセル・アレンやアポロ・パパサナシオ、
ヨルン・ランデなどを連想させる逸材。
次作の後に健康問題で脱退してしまったのは残念ですが、
それが無ければ、ダッシャンの右腕として
活躍していたんじゃないですかね。
やはり「Holy War」のインパクトは絶大で、
それがゆえにその他の曲が見劣りしてしまうという
印象があります。
まあそれだけ「Holy War」が素晴らしい曲という
証拠でもありますが。
☆「1曲目だけのためにも買う価値はあり。やはり捨て曲が多いけど、演奏、歌は一級品」…☆☆☆☆☆☆☆☆星8つ!