MAGIC KINGDOM/Metallic Tragedy…2004年 | 車通勤メタル!

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児童養護施設で働くメタル好き中年保育士のCD日記。目指せ1万枚!

ベルギーのネオ・クラ・メタル・バンドの

2ndアルバム。

 

このバンドの中心人物は

ベルギーのイングヴェイこと、

ダッシャン・ペトロッシ。

 

ダッシャンのバンドと言えば

IRON MASKも並行して活動しているので、

どっちがメインなのかは分からないですが、

大半の人には同じように聴こえると思います(笑)。

 

どちらもイングヴェイ直系のギター・プレイを生かした

音楽性には変わりないですが、

MAGIC KINGDOMはメロ・スピ要素が強く、

IRON MASKの方がよりイングヴェイに近い感じがします。

まあよほどのマニア以外には「誤差」みたいなもんですが…。

 

1曲目のイントロ曲、「Tazira's Magic Rite」に続く、

2曲目の「Child Of The Nile」は、いかにものメロ・スピ曲で、

期待を裏切らない出来。

攻撃的なリフとギター・ソロ、キャッチーなサビ、

勇猛なコーラスと、三拍子揃った(?)良い曲ですなぁ。

 

この「Child Of The Nile」と、

3曲目「The Iron Mask」、

4曲目「Flying Pyramids」の

疾走ナンバー3連チャンは

ネオ・クラ好きなら悶絶必至の

素晴らしい展開であります。

 

「The Iron Mask」はイングヴェイで言うと

「Forever is a Long Time」や「Vengeance」を連想させる

スピーディーなリフと、クラシカルなギター・ソロ、

キーボードとの掛け合いなど、ある意味予定通りの展開ですが、

やはり聴きたいのはコレですよ。

 

「Flying Pyramids」も素晴らしい展開。

キラキラしたキーボードが良いアクセントになっている

素晴らしい疾走ナンバー。

 

まあ雑な例えになりますが、

イングヴェイと、

STRATOVARIUSを

掛け合わせたような方向性とも

言えましょうか。

 

ただダッシャンの凄いところは

イングヴェイのクセというか、

ちょっとした間やタメ、

良い意味での「ズレ」も

かなり近いというところ。

これは凄いですねぇ。

 

あとは6曲目の「Master Of Madness」、

10曲目の「The Fight」といった

疾走ナンバーはやはりカッコいいし、

インスト曲の「Black Magic Castle」も

いかにもの展開で面白いです。

 

「The Fight」は

ティモ・トルキがいた頃の

STORATOVARIUS風のフレーズ満載で、

これもまた楽しい。

 

ただやはりその他の

ミドルテンポ、スローテンポの曲が

今一つ面白くない。

この辺も他のネオ・クラ・バンドに

通ずるものがあります…。

 

ラストのタイトル曲「Metallic Tragedy」は

10分を超える大曲で、

デス声、女性ヴォーカル、クワイア等

色々取り入れているものの、

結果的には退屈で、

素晴らしい曲と捨て曲の

落差が激しい1枚と言えますね。

 

とは言え、

疾走ナンバーの素晴らしさ、

ダッシャンのイングヴェイ丸出しのギター・プレイは

ネオ・クラ・ファンにはたまらない魅力であります。

 

IRON MASKも素晴らしいですが、

このMAGIC KINGDOMも

買って損は無いですね。

他のアルバムもチェックしたいと思います。

 

☆「メロ・スピ寄りだが、やはりイングヴェイの影響を大きく感じる、素晴らしいネオ・クラ作品」…☆☆☆☆☆☆☆☆☆星9つ!