松原靖樹さんの強み発掘を受けて

別の切り口で人生を振り返ってみています。 


【桑田和子のやりすぎ人生】1 プロローグ
【桑田和子のやりすぎ人生】2 感情から始まる
【桑田和子のやりすぎ人生】3 観察する
 

 

子ども時代から大学生までの、感情・感覚編から

その次の期間、言語編もいよいよ終盤です。

 

 

イタリアに2週間行った時に、私の内側で起こった話です。

 

 

 

初めて行くイタリアの町、初めて会う人たち。

 

どんな生活をしているのかもわからないし、最初はすべてがボンヤリしていました。

 

まぁ大人ですから、車とかお店とか、教会とかそういうのは見てわかりましたけれど。 

 

 

ホストファミリーに入ってすぐ、ホストと20〜30分話をしました。

 

向こうが言ってくれるイタリア語は大体わかったけれど、自分が話そうとすると考え考えになってしまうのです。

 

 

最初は、イタリア語を言おうとするとスペイン語が出てきてしまって、簡単な単語でさえも思い出せなくて、イタリアに来たメキシコ人みたい(メキシコ人ほどスペイン語が話せるわけではないけど)な感覚でした。

 

 

でも2〜3日もすると、すっかりイタリア語の波に乗ってきました。

 

くり返し聞こえてくる音、スペイン語に似ている言い方、フランス語と同じもの、耳に残るものを真似しながら、自分でもだんだん話せるようになっていきました。

 

 

ステイ中は、車に乗っている時間が結構あったんですが

相手は運転中だから身振りも見せられないし、黙ってるわけにもいかないし(しかも私のホストは車で音楽をかけない)、とにかくイタリア語で何か会話するしかない。!

 

そんなわけで、目につくものはすぐに聞き、頭に思いついたことは、何でも口に出していました。

 

 

より細かな構文が言えるようになると

 

目の前のことだけではなく

過去や未来、遠く離れた場所での出来事も質問したり、伝えることができました。

 

 

そうしてホームステイの2週間が終わる頃には、私はホストファミリーが住んでいる町だけではなく、その周辺の町の名前まで順番に言えるようになり

(まるで子どもが沿線の駅名を覚えるみたいに)

 

友人一人一人の仕事やその仕事場がどの町にあるかも理解し

ホームステイ中に案内してもらったところ全てを地図でさがせるほどになりました。

 

 

他にも、この北イタリアの田舎が中世の頃にはどんなだったか

町にある海に向かった大きな門がいつできて、なぜそういう名前なのかを教えてもらったし

家族の歴史、彼らの出会い、これからしたいこと、いろんな話を聞かせてもらいました。

 

 

面白かったのは、1つことばが見つかると急にそれに関するものが見えはじめること。 

 

 

イタリアには教会がたくさんあって

 

「あっ、また教会だ!イタリアはホントに教会がいっぱいだね。 まるで京都のお寺みたい。」と言ってたのですが

 

あるとき十字架が並んでて(たぶん墓地)

 

私が「キエザ(教会)じゃなくって・・・何?」と聞くと

「クローチェ」という答えが返ってきました。

 

瞬間ハーゲンクロイツということばが浮かんできて、クロイツ=クローチェって結びついたんですよ。

 

 

それは訳すって感覚じゃなくて、ピタッと合わさるっていう感覚。

 

 

すると突然、町の中にクローチェビアンカって書いてある看板が目につきはじめました。

もちろんその下には白十字のマーク。

 

 

毎日通っていた道なのにそれまでは気づきませんでした。 

 

それが、ことばを知ったとたんに私の世界に存在しはじめたのです。

 

 

他にも、ある日山の上の教会にホストカップルと友人達で行ったとき、途中にかわいい紫色の花が咲いてて、私が見てるとホストが説明してくれたんです。

 

その花はこの地方にしか咲かないらしくて、すぐそばにちゃんと説明のプレートも設置してありました。

 

珍しい花なんだと思った私はしっかり写真を撮りました。

 

ところが、帰り道近所にいっぱい咲いてるのを見て驚き、家に帰ったら庭にもあって更にビックリ!

 

なんで今まで気づかなかったんだろう。

 

 

人間の認識ってホントに面白い!

 

 

こんなふうにして、最初ぼんやりとした状態で始まった私のイタリアは、日を追い、ことばを見つけるごとにクッキリと鮮やかなものになっていきました。

 

 

ホームステイの後半には、ホストファミリーから

 

 「あと1ヵ月いたら大体しゃべれるんじゃないか。

3ヶ月たったら、ここでイタリア人相手に日本語学校を開いて一緒に儲けよう。」

 

と冗談も言われました。

 

 

「それもアリかも」

と思えたのは、私の楽天的な思考だけではなく

イタリア語がわかるとともに、この北イタリアでの暮らしという世界も一緒に見つけていけたからだと思います。

 

 

人間はことばによって、世界を見つけていく 

 

それを実感したイタリアでのホームステイでした。

 

 

 

 

留学生として、世界各地に行った高校生たちも

きっと最初の1〜3ヶ月はぼんやりした世界で生きながら

 

ことばを獲得することで

次第に目の前の世界がくっきりと鮮やかなものになっていったのでしょう。

 

 

 

 

複数の言語を理解する人々は

 

空間(イメージ)に紐付けされたことば(音声)が、多いので

 

ブログで記事を多くかき、リンクが多く張られているほど

検索に掛かりやすくなる、という状態なのだと思います。

 

 クリック 言葉は時間と空間から

 

 

 

人間だけが持つ複雑な言語

言語を持つからこそ、理解し認識していける複雑な世界

 

 

 

もし人間が、このような複雑な言語を持たなければ

時間は存在せず、過去も未来もなく

抽象概念も生まれず

高度に文明を発達させることもなかったことでしょう。

 

 

ことばはコミュニケーションのツールと言いますが

それ以上に

人間という種にとって重要な意味を持っているのです。

 

 

 

参考図書

 クリック 言葉のない世界に生きた男

 

 

つづく

 

 

 

 

 


桑田和子★ライフナビゲーター

 

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桑田和子のやりすぎ人生
1 プロローグ
2 感情から始まる
3 観察する
4 空気も石も私も同じ
5 外国語としての言語習得

6 理論としてはもっともだ

7 ブラックボックスに入ってみる

8 韓国語が浮かんでくる

9 言葉は時間と空間から

10 国際交流満載の日々

11人間にとっての言語持つ意味(この記事)