(41)冬子が髪を切ったのは何故 ?
旅行先で女三人、夜な夜な・・男100人浮気したら、100人の女性が絡むよね、中には主婦も居たりして・・と冗談で話したのを思い出していた。
「ねぇ、渡辺くんは仕事って何時まで営業してるの?」
「10時まで」
「じゃ帰り遅くなるね」
「遅くなりそうな時は施術用ベットで寝たりしたことがあったよ。狭くて一度落ちた」と、笑う。
「え〜冬子が心配するでしょ」
「ん? 金土は施術が集中するのは知ってるし、遅くなるのは分かってると思うよ」
「違うよ、落ちたら心配するでしょうに」
「ああ、そうね、もう毎度のことだから。それに忙しい時が続く時もあれば、暇な時もあるからね。最近は予約だけにしたから、気分的にも楽なんだ。前は妹の件で心配が大きかったかな・・あの頃は、電話対応や受け付けのパートさんがいると助かると思ったけどね」
身振り手振りで渡辺くんの手を見ていたが、綺麗な手をしているのに気付く。
「手ですか?道具ですからね、怪我しないよう、きれいにしてますよ」と、手を差し出してきた。まるで触ってみて・・というように。慌てた涼子が
「あの、じゃ冬子に会わない日もあるんじゃないの?」
「何日もあるよ・・最近はイライラすることもないようだし・・この間の旅行で変わったのかな」
「お母さんや子供は大丈夫なの?なんか無理やり誘ったようで」
「全然大丈夫、この頃は週二回、ボランティア活動もしているし家を空けている」
「え、そうなの?」
「家に居ると嫁姑の関係があるから、気分転換で行ってるんじゃないかな?」
夫である渡辺くんの話なので間違いはないだろう。冬子は家から飛び出していた。それも週二も出掛けているという。ボランティアって・・?私たち女三人クラスメートは25年経って変わってきていた。つづく


