(13)再び・・ 「トントン せんせー行きますよ」と声を掛けると、昼間と同じ格好で意気揚々としてドアを開けた。私たちはトレーナーに着替えてリラックス状態。夜風がいい感じで吹く中で先生は昼間と違い、駆け上がる道を避けて遠回りする。そこは外灯が道を照らしてくれる上り坂だった。
キャンプ場から歩いて行く人には近くて便利。知る人だけが通るような場所のようで、この時間帯で何組かのカップルにも遭遇。そこを息を切らしながらも黙って上る女子二人「ふー疲れるぅ」 「はぁはぁ」 「きつい」日頃の運動不足で足取りが重い。
「大丈夫かぁ〜あと一息!」と先生がリュックからペットボトルを出す。
ゆっくり時間をかけて上って行くと「おお!素晴らしい」と、先生が大きな声で感激する。
後ろから皆も「すご~い」
「半端じゃない星の輝き!」
「ここは、山に囲まれて・・盆地、下界からの光が届かないので輝きが違うんだ」
先生は息を切らしながら満足そうだった。
「冬の方が、もっと綺麗だけど・・」などと夜空を見上げて歌い始めたのだ♪ 先生は、当時から感動すると良く歌ってたのを思い出す。それが物寂しい失恋の歌ばかりで、曲に関してはノー天気だったのを記憶する。
でも今日は違うようで「みあーげてごらん ♪ 夜の星を~ちいさな星の、ちいさな光が~ささやかーな幸せを祈ってる」と気持ちを込めて歌い上げる。
「パチパチパチ」先生にも25年間で、色々あったのだろうか・・
「上手ですね、ロマンチック」
「どうも・・」と言いながらリュックを下ろすと、4枚のレジャーシートを出してきた「これ、さっきコンビニで買ったんだけど・・」
皆は疲れていたので「うれしい〜♪」酔っていたので喜んだ・・涼子は、ここには皆で来ようとしていたの ? ・・なんか私は、思い違いをした。つづく


