「健康のためなら死んでもいいラブラブ

という人がいるという、笑っちゃうような笑えないような話を先日聞きました。

いわゆる「健康オタク」の方は、ご自身が信じることを徹底的に突き詰めて実践されます。

 

 

アスリートでいうと「筋肉のためなら・・・」ということでしょうか。

筋肉LOVEラブ

 

 

筋肉と言えばたんぱく質(ほんとはそれだけじゃないんだけど)。

今日はたんぱく質のお話です。

 

 

たんぱく質の役割

 

 筋肉や内臓、骨など、体を構成する主成分になる

なんといっても「からだをつくる」のが最大の役割です。

筋肉というイメージがありますが、内臓も骨も髪の毛も、主成分はたんぱく質です。

 

 

 エネルギーを生み出す

エネルギーというと糖質が思い浮かびますが、たんぱく質も脂質もエネルギー源です。

しかも、糖質と同じ4㎉/gのエネルギーになります。

 

優先的にエネルギー源として使われるのは糖質ですが、糖質を摂る量が足りないと、

体内のたんぱく質をエネルギーとして使います。

ということは、しっかり糖質を摂らないと、私たちのからだは筋肉を壊してエネルギーを得ようとするということ。

 

せっかくトレーニングで作り上げてきた筋肉も、糖質を十分与えられていないからだではもったいないことに・・・。

糖質も必要量をしっかり摂りましょうね上差し

 

 

1日の摂取基準

 

厚生労働省が示している「日本人の食事摂取基準(2020)」によると、たんぱく質の1日の摂取推奨量は

 

8~9歳    男40g 女40g

10~11歳  男45g 女50g

12~14歳  男60g 女55g

15~17歳  男65g 女55g

18~64歳  男65g 女50g

65~74歳  男60g 女50g

75歳以上   男60g 女50g

 

となっています。

2020年の改訂では、高齢者の低栄養やフレイル(健康と要介護の間の虚弱な状態)予防のために、

50歳以上のたんぱく質摂取の下限値が引き上げられました。

 

実際私の母を見ていても、肉や魚をあまり食べなくなったなあと思います。

気を付けないと・・・。

 

一方、若い世代のたんぱく質のとり方を見ていると、ちょっと怖いなと思う場面に時々出くわします。

 

特に、老若男女問わずアスリート。

 

トレーニングが終わると、何を差し置いても「プロテイン」!

 

「30分以内にたんぱく質を摂取しないと筋肉が合成されないんだって」

 

これ、先日遊びに行った友人のご主人(筋トレ大好きハート)が言ってた言葉です。

 

あえて反論しなかったけど、たんぱく質ってそんなにすぐに筋肉合成始めないから。

帰ってから夕食をしっかり摂れば、十分間に合うのです。

 

むしろ、トレーニングで使い果たしてすっからかんになったエネルギーを、てっとり早くエネルギーになる

糖質から補充してあげないと、筋肉壊してエネルギーを得ようとするよ。

 

私たちのからだは、生きていくために必死で、エネルギーを得るためにあらゆる手段を使うようにできてます。

 

感動しませんか!?キラキラ

あたし、こういう生命の神秘とか知ると、感動しちゃう(笑)

 

 

不足すると

 

極端に不足すると、筋肉量が減って体力が落ち、疲れやすくなります。

また免疫力を高める効果や脳の働きを活性化させる効果も低下するため、病気にかかりやすくなったり

記憶力が低下したりすることが考えられます。

 

でも、フツーに肉や魚を食べることができる方は、不足することってあまりないんです。

 

 

摂りすぎると

 

今、こちらの方が話題になっています。

たんぱく質が分解され筋肉などの材料となるときに、不要な、害のある物質が生まれてしまうのですが、

これを無害の物質に変えて、体外へ排出しようと頑張るのが、腎臓や肝臓です。

 

ただでさえ休む間もなく働いている腎臓や肝臓ですが、必要以上のたんぱく質が入ってきたら、仕事が増え、

負担が大きくなって疲れちゃうんです。

 

 

がんばらせ過ぎれば、疲労感や消化不足による食欲不振、果ては病気になる可能性もあります。

 

また、組織の材料として使った残り(過剰分)は、体脂肪として蓄積されるんですよ~ガーン

 

 

 

うちの子の体験談

 

せっかくトレーニングしてるのに、体脂肪ふえちゃうアスリートって結構います。

 

うちの長男がそうでした・・・アセアセ

私の知識が足りなくて、朝昼晩たっぷり肉や魚、卵、豆、牛乳をとった上に、

トレーニング後はプロテイン。

 

高校3年の春には、なんだか体が重いという状態になっていたのです。

 

これを指摘してくださったのが、その後私の師となった公認スポーツ栄養士さんだったのです。

 

たんぱく質の摂取量を見直したら、体脂肪率が落ちて筋肉量が増え、「キレが戻った」そうです。

その後はレギュラーを奪取し、選手権も最後まで戦い抜くことができました。

 

もっと早くわかっていたら・・・と申し訳なく思いました。

だから、二男は同じ思いをさせたくないし、私がかかわらせていただくアスリートにも正しい知識をもってほしいと願うのです。

 

 

 

どれくらい摂ればいいの?

 

先ほど摂取基準を年齢・性別ごとに示しましたが、もう少し具体的に算出する方法があります。

身体活動別 体重1kgあたりのたんぱく質摂取量は

 

軽度(30分のウォーキング程度)~中程度の運動をしている人  体重×1.0~1.5(g)

高強度(毎日2時間以上のトレーニング)の運動をしている人    体重×1.5~2.0(g)

 

を目安とします。

 

 

例えば、我が家の二男は、体重64㎏、毎日2時間以上のトレーニングをしているので、Maxで摂ったとして

1日のたんぱく質摂取量は、

64×2=128gとなります。

 

単純に3食で割ると、1食42.6gほどになります。

 

ためしに今日の夕食の栄養計算をしてみたのでご覧ください。

 

 

【メニュー】

〇5分づき米ご飯 350g

〇牛肉とじゃがいも、ピーマンのオイスターソース炒め

〇ひじきとほうれん草のごまマヨサラダ

〇白菜と厚揚げのくたくた煮

〇ヨーグルト50g

〇みかん

 

この食事で、たんぱく質は37.5gとれます。ちなみにエネルギーは1250㎉!

 

そんなに頑張って入れてないんですよ。

たんぱく質が多い食品の使用量(たんぱく質量)を挙げると

 

牛肩ロース 70g(10.6g)

ツナ缶   35g(5.0g)

生揚げ   30g(3.1g)

大豆(ゆで)15g(2.1g) 

 

そして、意外かもしれませんが、

ごはんも350g食べると、7.7gものたんぱく質が摂れちゃうんです。

 

アスリートはエネルギーを得るためにたくさんのごはんを食べますから、それだけでもたんぱく質は摂れてるんです。

 

二男は今、体脂肪率が気になると言って、ごはんの量を少し減らしています。

もちろん、プロテインも摂っていません。

秋口までは補食を2回摂っていましたが、1回にしました。

 

夕食で、十分摂れているからです。

 

この量が適切かどうかは、日々の体組成測定と、トレーニング中の体感疲労度などから判断します。

 

 

アスリートにとって、筋肉は大切。

でも、たんぱく質を多めに摂ったからと言って、それだけ筋肉が増えるわけではなく、

適量があるということ、理解していただけたでしょうか?

 

 

 

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【プロフィール】加藤 扶美(ふみ)

【資格・経歴】
元小学校教諭(中学校・高校保健体育教員免許あり)
調理師(5年間飲食店勤務)
アスリートフードマイスター1級(静岡県で3人)
健康食アドバイザー
生活習慣病予防アドバイザー
ジュニア食育マイスター
アスリート料理アドバンスプランナー
身体に優しいアスリート料理認定講師
身体に優しいアスリート料理認定教室


【活動実績】
静岡県内強豪高校サッカーチーム栄養サポートスタッフ
静岡市・藤枝市・牧之原市等小中学校食育セミナー講師
J-STAR SPORTS FESTIVAL2019 「アスリートフード講座」講師
藤枝市生涯学習講座「時短・簡単バランス料理」講師
静岡市・藤枝市小学生サッカーチームセミナー講師

リビングカルチャーセンター静岡「アスリートごはん塾」セミナー講師
静岡大学サッカー部セミナー講師・食事提供
アスリートパーソナルサポート:
大学生フィギュアスケート(女子)
大学生・高校生器械体操(女子)
高校生やり投げ選手(女子)
高校生サッカー選手(男子)
二人のサッカー小僧たちを育てた母

 長男・二男とも静岡県内強豪校(二男は在学中)

 長男は関東大学リーグ一部蹴球部出身(日本代表選手、Jリーガー多数輩出)

 

【メディア】
SBSラジオ「鉄崎幹人のWASABI」出演
KMIX(FM静岡)「野菜をMOTTO presents おかえりマルシェ」出演