読書録:堀江恵治著「箱とファイルと紙だけ アナログ整理・改善術」と、ささやかな書斎 | 隠居ジイサンのへろへろ日誌

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九州北部の街で、愛するカミさんとふたり、ひっそりと暮らしているジイさんの記録

会社や役所での事務仕事は、いまでは大半がデジタルになっています。それでも、紙の手帳やノートや手書きメモが早くて便利な場合も多々あります。

アナログとデジタルをうまく使い分けて、深く、広く、効率的に仕事をやりましょう、アナログもまだまだ捨てたもんじゃないですよ、と提案する本です。

仕事の上で、スケジュール管理、アドレス(名刺)管理、顧客情報管理など、チーム内の情報共有を効率的にやるのならクラウドが便利ですが、企画のアイデアを出したり、ブレインストーミングをするにはアナログのほうが、参加者の顔が見え、課題の全体が見渡せるので、いいアイデアが出てきます。

 

営業職だった現役時代、5人ほどの営業チームでチーム長をやっていました。デジタルとアナログの使い分けは、基本的には、この本と同じような感じでしたね。ただ、スケジュール管理とTo Doリストだけは、手書きのホワイトボードを使っていました。チーム内の意思疎通とダブルブッキングを防止するには、ホワイトボードの行事予定に各人がリアルタイムに書き込んでいくほうが早いし確実にチェックできます。朝、ホワイトボードをスマホで撮影しておけば、営業先でも見られます。それに、To Doリストの作業をひとつ終了させるごとにさっさと消し込みをして、ニヤリとするのも快感でしたからね(笑)。デジタルならそんな快感が少ない気がします。

コロナ禍で在宅ワークの職種や機会が増えた現在、そういったリアルな仕事感覚というのは、どんな感じなんでしょうか。

 

この本は、紙情報の整理整頓、ファイリングの技術や書類の捨て方、手帳の使い方、ノートの取り方、ポストイットによるアイデアのまとめ方などが具体的に書かれていて、書類仕事が苦手なサラリーマンにはとても役立つ本だと思います。

 

わたしは、仕事をリタイアした今でも、本を読んだり、ブログの記事を書いたり、地方史の勉強をしたりと、事務作業のようなことをしています。そんなとき、現役時代のやり方が役立つこともあります。

例えば、当記事のような読書記録をアップするのに、娯楽小説以外の本を読むときは、写真にあるように、読んで感心したページにポストイットをどんどん貼っていきます。本を読み終わったら、ポストイットをはがしながら、感心した箇所を再読します。まあ、脳みその記憶エリアがどんどん小さくなってきていますから、収納できる量は少しだけですけどね(苦笑)。

 

この本の中で「それは同感、同感」と感心したところがありました。

そのひとつが、当面やらなければならないことを書き出して、優先順位をつける(ToDoリスト)と「心が落ち着く」ということです。

仕事をしながら、「ああ、企画書の草稿も作らなきゃ、請求書の期限も迫ってるし、お客さんに電話もしなきゃ。報告書も書かなきゃ、プレゼン資料も作らなきゃ・・・ああ、忙しい、忙しい」と思うときが、サラリーマンならだれにでもありますよね。そういうときは、これからやらなければならないことを、ささいなことも含めて全部書き出してみるってことです。わたしも経験がありますが、頭のなかで「あれも、これも・・・」と考えていては、気が散って仕事に集中できません。

「あれも、これも・・・」を全部書きだしてみると、意外と少なかったりします。これは私生活でも同じですよね。気になっていることを全部リストアップしても、案外たいしたことなかったりします。頭であれこれ考えるより、手で字に起こしてみると、頭の中までスッキリします。この本にも同じようなことが書いてありました。

原稿を書くときは、「あれも書きたい、これも書きたい・・・」ということをキーワードでメモしますから、ポストイットとメモ用紙は手近にないと困ります。

 

本を読んだり、勉強したりする「書斎」は男の憧れですけど、団地の3DKでは書斎の確保なんていうのはムリ(苦笑)。

わたしの書斎はリビングの一角。目の前にパソコン、右に小さなチェスト、左に二月堂机。

ラジカセは現役です。ラジオもよく聞きます。

 

図書館から借りてきた本、CD、広告の裏紙のメモ用紙、ポストイット、デジカメがいつも手近にあります。

これが、じいさんのささやかな書斎です。

 

(余談)

よく、家を新しく建てたら、そこのご主人が「オレの書斎がほしい」なんて言って、自分の城を作るようですね。しかし、いろんな「片づけ本」を読んだら、そういう場所は、だいたい「使わないモノの物置」になってるようです(苦笑)。

あなたの家の書斎はいま、どうなっていますか?

 

この本は、主に、会社や役所でのアナログデータの整理方法が書かれているものです。

ちなみに、家庭での「散らからない紙情報の整理」について、わが家でやっている方法を以前、取りまとめたて記事にし、ブログにアップしています。少々長い記事ですが、ご参考までに。

この本でも紹介されている紙情報の整理サイクルや野口式封筒ファイルも、同じような考え方で載っています。