馬イ ンフルエンザ.3
依然として大混乱が続く馬インフルエンザ問題だが、今日のニッカンスポーツで美浦の和田調教師が今回の問題について早期開催論を語っていが、個人的には和田師の主調には疑問に思う事も多々あるので、その件について検証していきたい。
開催慎重論が大勢を占めてることについては
「騒ぎ過ぎ。風邪ぐらいで競馬をやめること自体がナンセンス。陽性反応が出ても、発症さえしなければ100%能力を出せると自信を持って言える。もちろん発熱や鼻水せきの症状が出ていれば使わないし、元気があるかどうかは目を見ればわかる。カイ食いなど、ほかにも判断材料はある。出馬投票をする以上、プロの目を信じてほしい。」
とのことだ。だが、医師が人間を診察する際に患者と会話をしつつ様々な角度から診断しても誤診や、誤診とまではいかなくても正解とも言えない診断も多々あるのに、物言わぬ馬の目を見て全てわかるなど暴論もはなただしい。これ程の騒動が起きているのに「プロの目を信じて下さい」なんて科学的根拠皆無な言葉を「そうですか。わかりました。」と納得するファンがどこにいようか。これをファン軽視と言わずに何と言おう。
また陽性馬が未感染の馬と一緒に調教している事については、
「感染しても発症しないように予防注射をしている。ワクチンの効果で症状はそれほど重くならない。拡大を恐れる必要はない。一度感染すれば抗体ができて、再び感染することはないのだから。」
と答えている。とにかく和田師は“感染”と“発症”は切り離して考えるべきだという事を伝えたいようだが、いくら予防注射をしていても“感染”はあくまでも“発症”の予備軍であることに変わりない。この1週間だけでも150頭にも及ぶ陽性馬が出ている現状なのに、「拡大を恐れる必要はない。」とは、あまりにも危機意識が欠如しているのではないか。
和田師は獣医師の免許も持っているとのことだが、馬の健康を診断する事と公正な競馬を保つのは別問題だということに気付いてほしい。顧客が何の疑いもなく馬券を購入できなければ意味がないわけで、例えば実力馬が格下相手に見せ場もなく不覚をとったときに、その馬の馬券を買ったファンは「これはインフルエンザの影響があったんじゃないのか?」と勘ぐりたくなる。実際はインフルエンザの影響など全くなかったとしても、身銭をきった側からすればそう考えるのが自然だ。そうなれば「だまされた」、「やっぱり見切り発車だった」という意見も当然出てくるだろう。一般社会をも巻き込んだ今回の騒動だが、“公正感”をアピールするには事態がある程度沈静化するまで待つしかないのでは…。
もちろん1日でも早く馬の移動制限を解除し、1週間でも早く開催しないことには秋競馬はおろかクラシックにも影響を及ぼしかねないのは承知している。すでに青写真が狂ってしまった有力馬もたくさんいるだろう。しかし馬産地にまでインフルエンザの猛威が広まっている現状で、レースを再開することは目先の利益にとらわれているだけで、10の損失を恐れて100の損失を出す危険性があることをわかっているのだろうか?
JRAの体質からすれば、おそらく今週は強行開催に踏み切るだろう。ただレースを行うとなれば、“出走・退厩→次の馬の入厩”という馬の入れ替えは必須。菌を体内に保有しているかもしれない馬が移動する危険性は当然考えなければならないが、そのあたりをJRAがどう判断するのか注目したい。はたして結論はいかに?
開催慎重論が大勢を占めてることについては
「騒ぎ過ぎ。風邪ぐらいで競馬をやめること自体がナンセンス。陽性反応が出ても、発症さえしなければ100%能力を出せると自信を持って言える。もちろん発熱や鼻水せきの症状が出ていれば使わないし、元気があるかどうかは目を見ればわかる。カイ食いなど、ほかにも判断材料はある。出馬投票をする以上、プロの目を信じてほしい。」
とのことだ。だが、医師が人間を診察する際に患者と会話をしつつ様々な角度から診断しても誤診や、誤診とまではいかなくても正解とも言えない診断も多々あるのに、物言わぬ馬の目を見て全てわかるなど暴論もはなただしい。これ程の騒動が起きているのに「プロの目を信じて下さい」なんて科学的根拠皆無な言葉を「そうですか。わかりました。」と納得するファンがどこにいようか。これをファン軽視と言わずに何と言おう。
また陽性馬が未感染の馬と一緒に調教している事については、
「感染しても発症しないように予防注射をしている。ワクチンの効果で症状はそれほど重くならない。拡大を恐れる必要はない。一度感染すれば抗体ができて、再び感染することはないのだから。」
と答えている。とにかく和田師は“感染”と“発症”は切り離して考えるべきだという事を伝えたいようだが、いくら予防注射をしていても“感染”はあくまでも“発症”の予備軍であることに変わりない。この1週間だけでも150頭にも及ぶ陽性馬が出ている現状なのに、「拡大を恐れる必要はない。」とは、あまりにも危機意識が欠如しているのではないか。
和田師は獣医師の免許も持っているとのことだが、馬の健康を診断する事と公正な競馬を保つのは別問題だということに気付いてほしい。顧客が何の疑いもなく馬券を購入できなければ意味がないわけで、例えば実力馬が格下相手に見せ場もなく不覚をとったときに、その馬の馬券を買ったファンは「これはインフルエンザの影響があったんじゃないのか?」と勘ぐりたくなる。実際はインフルエンザの影響など全くなかったとしても、身銭をきった側からすればそう考えるのが自然だ。そうなれば「だまされた」、「やっぱり見切り発車だった」という意見も当然出てくるだろう。一般社会をも巻き込んだ今回の騒動だが、“公正感”をアピールするには事態がある程度沈静化するまで待つしかないのでは…。
もちろん1日でも早く馬の移動制限を解除し、1週間でも早く開催しないことには秋競馬はおろかクラシックにも影響を及ぼしかねないのは承知している。すでに青写真が狂ってしまった有力馬もたくさんいるだろう。しかし馬産地にまでインフルエンザの猛威が広まっている現状で、レースを再開することは目先の利益にとらわれているだけで、10の損失を恐れて100の損失を出す危険性があることをわかっているのだろうか?
JRAの体質からすれば、おそらく今週は強行開催に踏み切るだろう。ただレースを行うとなれば、“出走・退厩→次の馬の入厩”という馬の入れ替えは必須。菌を体内に保有しているかもしれない馬が移動する危険性は当然考えなければならないが、そのあたりをJRAがどう判断するのか注目したい。はたして結論はいかに?
馬インフルエンザ.2
相変わらず、先行きが全く見えない状況が続いている。
一昨日よりも昨日のほうが感染馬が増えているように、終息どころか拡大の方向に向かっているようだ。一応来週の特別登録は行う方針のようだが、この状況下ではおそらく来週も開催は無理だろう。
1~2週間程度の中止ならばまだしも、それ以上となると秋競馬は壊滅的な状況に陥ることになる。おそらく秋のG1戦線のスケジュール変更は難しいだろうから、来週も民間施設とJRA施設間の移動ができないとなれば、秋華賞の最重要ステップレースのローズSや菊花賞トライアルのセントライト記念に出走予定の長期休養馬は、万全の状態でレースをむかえる事はほぼ不可能となる。最悪でも8月中には馬の移動制限を解かなければ、秋競馬は成り立たなくなるだろう。
また、競走馬の預託料も大問題。私自身何頭かの馬に一口出資しているが、その中の一頭は不運にも問題が表沙汰になった8/16に、民間施設→美浦トレセンに移動しトレセン内で検疫を受けている最中に“JRA施設間以外の移動禁止”のお達しが発令され、泣く泣く美浦トレセン→民間施設にトンボ帰りするという憂き目にあっている。ただそのこと自体は不運だが、感染の拡大を防ぐためには当然の措置だったといえる。しかし、そうなるとレースを使いたくてもレースがなく、レースを使う準備をしたくてもさせてもらえないのに、飼い葉代や人件費といった預託料だけは払い続けなければならず、馬主サイドとしては非常に痛手をこうむる事となる。レースでの賞金が入らない分、せめて預託料だけでもJRAが保証してくれればいいが、全馬に保証金を出すとなると莫大な出費になるし、どだい無理な話しだろう。
このように開催中止による問題は山積みで、期間が長くなればなるほど事態は悪化する。しかし、それを恐れての見切り発車は一番してはいけない事で、JRAの企業としての能力が問われることになる。お役所体質が染み付いたJRAが、いままでのイメージを覆すような柔軟で繊細な対応ができるだろうか…。
一昨日よりも昨日のほうが感染馬が増えているように、終息どころか拡大の方向に向かっているようだ。一応来週の特別登録は行う方針のようだが、この状況下ではおそらく来週も開催は無理だろう。
1~2週間程度の中止ならばまだしも、それ以上となると秋競馬は壊滅的な状況に陥ることになる。おそらく秋のG1戦線のスケジュール変更は難しいだろうから、来週も民間施設とJRA施設間の移動ができないとなれば、秋華賞の最重要ステップレースのローズSや菊花賞トライアルのセントライト記念に出走予定の長期休養馬は、万全の状態でレースをむかえる事はほぼ不可能となる。最悪でも8月中には馬の移動制限を解かなければ、秋競馬は成り立たなくなるだろう。
また、競走馬の預託料も大問題。私自身何頭かの馬に一口出資しているが、その中の一頭は不運にも問題が表沙汰になった8/16に、民間施設→美浦トレセンに移動しトレセン内で検疫を受けている最中に“JRA施設間以外の移動禁止”のお達しが発令され、泣く泣く美浦トレセン→民間施設にトンボ帰りするという憂き目にあっている。ただそのこと自体は不運だが、感染の拡大を防ぐためには当然の措置だったといえる。しかし、そうなるとレースを使いたくてもレースがなく、レースを使う準備をしたくてもさせてもらえないのに、飼い葉代や人件費といった預託料だけは払い続けなければならず、馬主サイドとしては非常に痛手をこうむる事となる。レースでの賞金が入らない分、せめて預託料だけでもJRAが保証してくれればいいが、全馬に保証金を出すとなると莫大な出費になるし、どだい無理な話しだろう。
このように開催中止による問題は山積みで、期間が長くなればなるほど事態は悪化する。しかし、それを恐れての見切り発車は一番してはいけない事で、JRAの企業としての能力が問われることになる。お役所体質が染み付いたJRAが、いままでのイメージを覆すような柔軟で繊細な対応ができるだろうか…。
馬インフルエンザ
一般ニュースでも騒がれている馬インフルエンザの影響で、今週の中央競馬は中止となった。
この時期にインフルエンザとは全く予想外の出来事だったが、新聞などで言われているようにここ最近の猛暑で馬たちの抵抗力が弱っているのも大きな原因のひとつなのだろう。人間も予防接種を受ければ100%万全という訳ではないし、こんな事も起こり得るのかもしれない…。
今後の事態の推移についてはJRAからの発表を待つよりほかないが、今週の開催中止は妥当なものだろう。なぜなら仮に今週強行開催に踏み切ったところで、JRA施設以外の移動が禁止されてる以上、来週の競馬開催も不可能なはずだからだ。現行のルールでは、放牧先などJRA施設外に在厩している馬でもトレセン施設入厩後10日経てばレースに出走できるわけで、例えば昨日(8/16)放牧先から美浦トレセンに入厩した馬なら、来週の日曜日のレースには使えるということになる。昨日からJRA施設以外移動禁止例が出されているのだから、昨日トレセン施設に入厩する予定だった馬は来週末のレースには使えなくなったわけで、そう考えれば今週開催したところで来週も開催することは公平ではなく、それなら今週も中止にして事態の終息に努めるのは至極当然のことではないか。むしろ昨日の段階で今週開催する姿勢だったことのほうが問題ありだ。
中止になった分の代替開催が行われるのかはわからないが、各陣営の今後のプランが大きく狂ったのだけは間違いない。
まず今秋凱旋門賞に挑戦予定だったメイショウサムソンは、事の成り行きを見守る以外に方法はなく、渡仏できるか否かは全くの白紙となった。8/22に出国予定のようだが、予定が遅れればステップレースを使えないケースも想定され、その場合どちらかと言えば叩き良化型のサムソンは厳しい戦いを余儀なくされそうだ。
また、この時期は秋のG1レースを目標にしている有力馬が夏休みを終えて、美浦・栗東の両トレセンに続々と帰厩する時期でもある。特に秋華賞や菊花賞はトライアルシーズンが目前に迫っており、事態が長引けばローテーションが大きく狂うことは必至の状況だ。
予定が狂うのはピラミッドの頂点にいるオープン馬だけではない。ピラミッドの一番下にいる3歳未勝利クラスの馬たちにとっても、この開催中止は大打撃となる。3歳の未勝利馬はまさに今が正念場。今週を含めあと3週間以内に勝ち上がれない馬は一定条件を満たさない限り引退を余儀なくされる。
(ちなみに一定条件とは、“キャリア5戦以内”もしくは“前走2・3着の馬”に限り、あと1走できるというもの。)
もし、中止になった開催分の代替レースがなければ、最後の最後に賭けた未勝利馬たちは、その舞台に上がることなく去っていくことになる。もっとも、未勝利馬への対応はJRAもしっかり考えてくるだろうが…。
いずれにしても、今回の件で多方面に多大な影響が出た事だけは間違いなく、今後事態がどう進展していくのか見守りたい。
この時期にインフルエンザとは全く予想外の出来事だったが、新聞などで言われているようにここ最近の猛暑で馬たちの抵抗力が弱っているのも大きな原因のひとつなのだろう。人間も予防接種を受ければ100%万全という訳ではないし、こんな事も起こり得るのかもしれない…。
今後の事態の推移についてはJRAからの発表を待つよりほかないが、今週の開催中止は妥当なものだろう。なぜなら仮に今週強行開催に踏み切ったところで、JRA施設以外の移動が禁止されてる以上、来週の競馬開催も不可能なはずだからだ。現行のルールでは、放牧先などJRA施設外に在厩している馬でもトレセン施設入厩後10日経てばレースに出走できるわけで、例えば昨日(8/16)放牧先から美浦トレセンに入厩した馬なら、来週の日曜日のレースには使えるということになる。昨日からJRA施設以外移動禁止例が出されているのだから、昨日トレセン施設に入厩する予定だった馬は来週末のレースには使えなくなったわけで、そう考えれば今週開催したところで来週も開催することは公平ではなく、それなら今週も中止にして事態の終息に努めるのは至極当然のことではないか。むしろ昨日の段階で今週開催する姿勢だったことのほうが問題ありだ。
中止になった分の代替開催が行われるのかはわからないが、各陣営の今後のプランが大きく狂ったのだけは間違いない。
まず今秋凱旋門賞に挑戦予定だったメイショウサムソンは、事の成り行きを見守る以外に方法はなく、渡仏できるか否かは全くの白紙となった。8/22に出国予定のようだが、予定が遅れればステップレースを使えないケースも想定され、その場合どちらかと言えば叩き良化型のサムソンは厳しい戦いを余儀なくされそうだ。
また、この時期は秋のG1レースを目標にしている有力馬が夏休みを終えて、美浦・栗東の両トレセンに続々と帰厩する時期でもある。特に秋華賞や菊花賞はトライアルシーズンが目前に迫っており、事態が長引けばローテーションが大きく狂うことは必至の状況だ。
予定が狂うのはピラミッドの頂点にいるオープン馬だけではない。ピラミッドの一番下にいる3歳未勝利クラスの馬たちにとっても、この開催中止は大打撃となる。3歳の未勝利馬はまさに今が正念場。今週を含めあと3週間以内に勝ち上がれない馬は一定条件を満たさない限り引退を余儀なくされる。
(ちなみに一定条件とは、“キャリア5戦以内”もしくは“前走2・3着の馬”に限り、あと1走できるというもの。)
もし、中止になった開催分の代替レースがなければ、最後の最後に賭けた未勝利馬たちは、その舞台に上がることなく去っていくことになる。もっとも、未勝利馬への対応はJRAもしっかり考えてくるだろうが…。
いずれにしても、今回の件で多方面に多大な影響が出た事だけは間違いなく、今後事態がどう進展していくのか見守りたい。