◆11月13日(水)
この日はとりあえず街の雰囲気をつかむため、ぶらぶら歩いてみようと考えていました。
もちろん、Dimaのお墓にも…。
その前に、徒歩では行きにくい場所を手っ取り早くまわれる観光ツアーを申し込むことにしました。
ホテルでお願いすれば間違いないと思い、宿泊したホテル・クラスノヤルスクの2階にあるビジネスセンターという、小さな事務所のようなところを訪ねました。
2人の女性事務員さんがいらっしゃり、私の拙い英語+ポケトーク(今回大活躍!)の会話にとても親身になって対応してくださり、翌日の10:00にホテルロビーでガイドさんと合流することになりました。
「1人で参加するの!?」って驚かれたけど…(汗)
これで、今日は徒歩圏内でまわれるところに集中できます。
ホテルの部屋でいつも聴こえていたビッグ・ベン。
ホテルから出たらすぐ左手に見えました。
右手には、ホロストフスキーの名がついたオペラ・バレエ劇場が見えます。
劇場の入り口にはこんなポスターが。
"ХВОРОСТОВСКИЙ. ВОЗВРАЩЕНИЕ ДОМОЙ"…「ホロストフスキー、帰国」というタイトルで、Dimaへのオマージュとなる新作のようです。
クラスノヤルスクの中心部には3つのメインストリートがあり、それぞれが東西に走っています。
北からレーニン通り、ミーラ・プロスペクト(平和大通り)、カール・マルクス通りとなり、ホテルから一番近いのはカール・マルクス通りです。
Dimaのお墓があるシベリア国立(州立?)芸術研究所(こちらもDimaの名前がついています)は、レーニン通りにあります。
ガイドブックの地図はざっくりとしか書いていないので、事前にGoogleマップからプリントアウトしたものを握りしめながらの散策。
今回は本当にスマホの地図アプリ(2GIS、Googleマップ)が役に立ちました。
この日の計画は、まずカール・マルクス通りを東に進み、Dimaがクラスノヤルスクで最後にコンサートを行ったホール(Красноярская краевая филармония)に行き、そこから北へ向かってお墓のある学校へ行くことにしました。
しかし…
ホテルからどうやってカール・マルクス通りに出ればいいのかわからん←いきなり躓くヤツ。
見えてはいるけど、どうやって行けば辿り着けるのか~!
自分が歩いている通りは、はたして本当に合っているのか?
時々出てくる通り名と番地の看板を確認しながら20分ほど歩くと、それらしい建物が見えてきました!
あ~、良かった!
正面から見るとこんな感じ。結構近代的な建物です。
2017年6月2日、Dimaはここでコンサートを行い、故郷の人々に別れを告げました。
5月28日にペテルブルクで転倒して右肩を脱臼。
彼は腕を吊った状態で登場しました。
とても歌える状態ではなかったと思いますが、どうしても彼は来なければなりませんでした。
この約5ヶ月半後、彼は旅立ちました…。
ホールの近くにはこんな門のようなものがあったのですが…何かはわかりません。
ただ、上部にある赤い部分にクラスノヤルスクの紋章が見えます。
ホールを後にして、いよいよお墓へ向かいます。
今来た道を少し戻って、レーニン通りまで北へ向かいます。
10分ぐらい歩いたでしょうか…写真で何度も見ていた学校が目の前に!
これは嬉しかった。迷わずに自力で来られるとは思っていなかったので…。
不思議なもので、学校の正面玄関が見えると、直感的にお墓はこの右側を降りたところにある…と、自然に体がそちらに動いていました。
初めて来たのに、なんで知っていたのか…?謎です。
ちなみに。
これは帰国してから知ったのですが、地図アプリ2GISでこの学校の場所を検索し、拡大すると…
ちゃんとПамятник Дмитрию Хворостовскомуと出てました。
今年の9月にモニュメントが建てられ、除幕式の時にはたくさんの花に囲まれていたのですが、私が行った11月はずいぶん寂しい状態になっていました。
モスクワのお墓は冬でもたくさんのお花に囲まれていたので、ちょっと悲しい気持ちになりました。
私ももちろんお花を供えるつもりだったのですが、地図アプリで検索した花屋さんが見つからず、この日は手ぶらで来てしまいました…。
人に訊けばよかったですね…
昨年モスクワに行った時もそうだったのですが、Dimaのお墓の前では「ありがとう」の言葉しか浮かびません。
私はDimaに出会って、本当に世界が広がりました。
毎日がとても楽しくて、Dimaの歌を聴き、Dimaの笑顔を見るだけで生きている喜びを感じました。
彼に出会わなければ、私はロシア語に触れようともロシアに行こうともしなかったと思います。
人生を大きく変えてくれたDimaに、心から「ありがとう」を伝えたい。
それが私が彼のお墓を訪ねる理由です。
学校の近くのバス停には、こんなポスターがありました。
Dimaの誕生日である10月16日に開幕し、26日まで行われていた"Dmitri Hvorostovsky Festival"のポスターです。
この日は11月13日…もう閉幕して半月以上経ってるんですけどね
でも、残しておいてくれて良かった。おかげで写真も撮れましたし。
この日はクラスノヤルスク出身の画家、ワシリー・スリコフ記念美術館にも行きました。
クラスノヤルスクの象徴でもあるスリコフ像
ミーラ・プロスペクトには有名な像がもう一つあります…って、歩いていてたまたま見つけたんですが
Andrew Pozdeevという画家の像…だそうです
鼻がてかっているのは、みんな触るからなんだそうです。
何かご利益があるんでしょうか?←触ってこなかったヤツ。
遅めの昼食。
お勧めいただいた気軽なロシア料理のお店、Кинзаに入りました。
安いし早いし美味しい!
やっぱりボルシチ、そしてクヴァス!
たぶん、ペリメニ…たぶん…
この日は早めにホテルに戻り、ゆっくり寝ることにしました。
明日は午前・午後にツアー参加です!