先日は、ザルツのオネーギンの映像を見つけて、ちょっと動揺してしまった私ですが、冷静になって、ウェブラジオから録った音声を聴いてみました。
あの変な演出(私にとっては)だとは知りながらも、音声だけですから、それは見えなくて助かります
で、配役。
オネーギン:ペーター・マッティ
レンスキー:ヨーゼフ・カイザー
タチヤーナ:アンナ・サムイル
オリガ:エカテリーナ・グバノーヴァ
グレーミン公爵:フェルッチョ・フルラネット
そして、指揮はダニエル・バレンボイム
フルラネットって、ロシアもの歌うんだぁ。
そういえば、昔買った本に、ワイセンベルクのピアノで、ロシア歌曲を歌ってる・・と書いてあったっけ。
マッティとサムイルは、この秋来日する、ベルリン国立歌劇場の「ドン・ジョバンニ」でも共演しますね。
指揮のことはよくわかんないけど、ゲルギエフのこってりした、それでいて熱い演奏になれちゃってるからか、バレンボイムのは、さら~っとした感じに聴こえました。
個人的な好みから言うと、やっぱりゲルギエフの暑苦しい演奏が好き(笑)
で、マッティのオネーギン、いいんじゃないですか~♪
今まで、「セビリアの理髪師」のフィガロ、「フィガロの結婚」のアルマヴィーヴァなんかを聴いていましたが、それよりは、若干声が太めっていうか、トーンが低めっていうか、暗めっていうか。
そりゃ、オペラそのものが違うから、そうなるのが当然なんでしょうけど。
でも、彼もやっぱり、さら~っとしていて、爽やかな印象。
ホロストフスキーは、激しい一面も垣間見せたオネーギンだったけど、マッティのオネーギンはとってもクールな印象。
マッティが水性ペンで、ホロストフスキーが油性ペンって感じ?←なんだよ、そのたとえ。わかんねー。
ところで、マッティって、いい声ですねー。
爽やかなそよ風のようだけど、ちょっとセクシーなとこもあって、ファンが多いのもわかります。
だからこそ、スタンダードな演出で歌わせてあげたかった~
だって、あの演出だと、たとえ映像が出てきたとしても、私は見る気がしないもの。
レンスキーのカイザーは、やや細めの声ながらも美声だと思います。
でも、やっぱりさら~っとした印象。
METのオネーギンは、全体的に、みんな熱かったもんな(笑)
おぉ~、フルラネットのグレーミン、なんか一人だけ熱いぞー。
声もまろやかだぁ~。ロシアっぽくないかも・・・・(^_^;)
あ、今回のオネーギンは、3幕のエコセーズがカットされてる~。
タチヤーナのサムイルは、可もなく不可もなくって感じかしら・・・。
声自体は嫌いじゃないけど、あんまり感情が伝わってこなかったかなぁ。
声にあまり抑揚がないっていうか。
で・・・全体的には、“オネーギンを聴いた”って気分になれなかった。
もちろん、私の個人的な感想だし、好みですけど。
彼らは意識してないかもしれないけど、ゲルギエフとホロストフスキーのような、ロシア人が主要なパートを務めていると、自然とロシア的なものが溢れてくるような気がするんです。
こっちが、そういう意識で聴いてるだけかもしれないんだけど。
やっぱり、なんていうか、もうちょっと分厚い音楽が聴きたかったかも。
指揮のせいもあるのかなぁ。
な~~んか、ちょっと欲求不満になっちゃった
今回の舞台の様子はこちら↓
ポスターかしら?