私ごときが、彼の評価について述べるのは、とってもおこがましいのですが・・・。
今日、本屋さんで、某音楽雑誌を立ち読みしてきました。(すみません、買ってません)
その中で、「今、注目の若手&中堅歌手たち」という特集記事があり、興味深く読ませてもらいました。
ま、それほど期待していたわけではありませんが、私のお気に入り、ディミトリー・ホロストフスキー
は、1人の評論家だけが取り上げていただけで、日本ではやっぱり、評価がそれほど高くないんだなー・・と思いました。
昨年、一昨年の彼のコンサートは、お客の入りがとても悪かったしね。
この雑誌には、ホロストフスキーのことを
「渋いルックスで人気が高いが、それも実力のうちである」
と書いてありました。
確かに。
オペラの場合、感情移入できるかどうかは、私にとって大事な要素ですので。
彼は、確かにオペラ歌手とは思えない容姿で、特にアメリカでの人気が高そうですが、日本では、そんな彼を評価すると、ミーハーだとか、レベルが低いと思われるのかもしれません。
以前、誰かがTVで、
「チャイコフスキーが好きだと言ったら、“素人だね~”と言われてしまった。三大B(=バッハ、ベートーヴェン、ブラームス)やブルックナーだと、通らしい。」
と言っていたことがありました。
インテリ層に受ける作曲家、演奏家っていうのがあるのかなぁ?
ちなみに私は、チャイコフスキーが一番好きな作曲家でございます。
ホロストフスキーは、確かにカッコいいけど(くどい!)、それだけじゃないと思うんだよねー。
確かに、ぱーんと届く声じゃないし、声量があるとは言い難いですよ。
だけど、あのベルベットのような、艶のある柔らかい声がいいんじゃん。
あの、Sotto Voceがいいんじゃん。
決して怒鳴らないForteがいいんじゃん。
彼の繊細な表現は、小さなホールの方が、真価が発揮されると思います。
声の表現もそうだけど、表情とか、演技とか。
大袈裟な動きをしないから、“大根”って言われてるけど、ちゃ~~んと目で追ってあげると、とても細かい演技してます。
彼のパフォーマンスを堪能するには、こちらも、相当の集中力が必要なので、ぽやや~~んと見てる(聴いてる)人には、彼の魅力は伝わりにくいかも。
映像向きの歌手なのかもね。
そういうオペラ歌手がいても、いいじゃない?
ま、彼の演奏活動は、オペラ半分、コンサート半分って感じだし、例のWar Songsのコンサート・ツアーなんかもあるから、オペラ歌手としてどうなのよぉ~?って思われるのかもしれないけど。
で、結局、何が言いたいのか。
ま、日本で評価されなくても、ミーハーだねーと言われようと、好きなものは好きだーってことが言いたかったのです(笑)