ことこと列車【2】感動的な食事 | 車内販売でございます。

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車内販売を13年半で10000回を利用してきた「車内販売大好きな乗客」が書くブログです。 各地の観光列車に乗り鉄しています。

平成筑豊鉄道の「ことこと列車」に乗った話、

先日の「車両」に続き、今回は「食事」について。

非常に水準の高い食事で、驚きの連続でした。

 

【1】はじめのテーブル

初めのテーブルには、このようなものが置いてありました。

右には、地元のミネラルウォーターがあります。

左には、メニューの紙の上に、石炭が置いてあります。

そして、飲み物が揺れる車内で動かないように、茶色いゴム製の滑り止めのマットが置かれています。

 

【2】地ビールを注文

直方駅を発車して、料理が出されるまで、少し時間がかかります。

その間に、地ビールを頼みました。

頼んだのは「福智リッチビール あまおう苺」です。(330mL 700円)

その土地独自の珍しいビールを頼むことにしていますが、やや甘いイチゴ風味で、単独で飲むのには実に美味しいです。

アサヒスーパードライ350mLも500円で頼めますが、ここでは地ビールでしょう。

 

【3】ことことBOX

初めに出された食べ物は、こちらの「ことことBOX」です。

「ことこと列車」のロゴが描かれた風呂敷に、料理が包まれていました。

中には、料理が入っています。

この料理は、地元の名産を集めたものです。

「ことこと列車」が走る地元の料理を、この「ことことBOX」に詰め込んだのです。

次の写真にあるように、たとえば④「ホルモン鍋コロッケ」は、田川名物ですし、

⑥「竹の子と玉ねぎのキッシュ」は、香春町産です。

特に気に入ったのは、①と⑨です。↓

①は「日向夏釜サーモンと春菊のタルタル」で、イクラがミカンの中に入っています。

⑨は「スモークサーモンとチーズのベーグルサンド」で、右のロゴ入りパンは、味も良いですよ。

イキナリ地元の料理が結集して、襲ってきたぞ。

 

【4】地元産かぶのブランマンジェ

この料理は、器で驚きました。

カブの料理ですね。器と調理の斬新さで、味は忘れてしまいました。

 

【5】帆立と数の子のフリット

次の料理は、真黒な揚げ物です。

上の写真の石炭と同様の真黒な料理です。

これもすごく美味しいのですが、味よりも見た目のインパクトの方が、より大きいです。

なお、お皿も黒でぶつけてきました。黒い料理のバックを黒にして映えるなんてよく考えたものです。

画像の明るさを最大限に調節すると、ロゴが分かるようになります。

 

【6】福智町あまおうソーダ

地ビールがなくなったので、次の飲み物を頼みました。

珍しい物を探したら、ありました。

「福智町あまおうソーダ」700円です。

福岡県産のイチゴリキュール+福智町あまおうソルベ+トニックと書いてありましたが、やや甘いイチゴのお酒です。

冷たいジェラート状態のものが入っていて、これは美味しいです。

 

【7】メインディッシュ

「ことこと列車」のメインディッシュと言えるのが、こちらです。

「和牛頬肉のパピオット ~上野焼を感じながら~」です。

金田駅に停車中に、パピオット(包み焼)料理が出されました。

包みを開くと、和牛が入っているではないですか。

シチュー状態で、これが何と柔らかいことか!

隣のパンと一緒にいただきました。

お皿は、地元の上野焼(あがのやき)です。

そして、もう一品も↓。

こちらも熱々です、感激してしまいました。

 

【8】最も感激した料理

私は今まで多くのレストラン列車に乗ってきました。

50万円以上する3つのクルーズトレインは乗っていませんが、

全国の9割近くの観光列車に乗ってきて、様々な料理を食べてきました。

その多数の料理の中で、この牛肉料理は、最も感激しました。

非常に美味しいのに加えて、熱いんです。

ほんのり温かいではなくて、すごく熱いんです。

金田駅に調理場を作って、「ことこと列車」が着いたらすぐ熱々の料理を、乗客に食べてもらう流れを作ったのです。

1日の運転は片道1本、基本的に土曜日曜だけの運転ですから、月に8回だけのために、専用の施設を作ったのです。

カネもかかるし手間もかかるのに、ここまでしてくれた姿勢に脱帽!

 

多くのレストラン列車では、施設の関係もあり、温かいのはスープだけになることが多いのです。

熱い料理をそのまま提供するのがいかに大変かは、多くのシェフ並びに鉄道会社が感じてきたことだと思います。

でも、熱い料理を提供したいという気持ちがうれしいですし、その気持ちが乗客を温かくするのです。

(「或る列車」で、丁寧な接客だけで物足りなさを感じた直後だっただけに、一層嬉しく感じました)

これは一度乗ったら、また乗りに行くリピーターが多くなるでしょうね。だから満席の日が多いのに納得しました。

 

【9】枡パルフェ

日本酒の枡に、春らしく桜のスイーツを入れました。

中には、イチゴと冷たいアイスが入っています。

熱い牛肉の後に、冷たいスイーツ、いいですね(^^)/

もちろん、見た目も美しく、季節感を感じることができます。

 

【10】コーヒー

最後に、ホットコーヒーが出されました。

これで本日のメニューは終了です。

 

素晴らしい料理の数々でした。

無難な定番の料理は、最後のコーヒーだけと言っても良いくらいです。

客を満足させるために、どんな料理にするか、よく考えられている創作料理だと思います。

海原雄山も満足するかも。

 

ことこと列車は、アテンダントさんたちの「おもてなし」も、素晴らしかったです。

「おもてなし」等は、次回の記事へ。