食事が出来る観光列車は、現在多くの地域で走っています。
その中で「元祖」と言える列車のひとつが、『肥薩おれんじ食堂』です。
九州新幹線開業に伴って、第三セクターとなった路線です。
【1】「モーニング」に乗車
この「おれんじ食堂」に、この3月に乗車してきました。
「おれんじ食堂」に乗車したのは、2015年、2016年に続いて3回目です。
いずれも朝食ですが、理由は簡単、朝食は安いからです。
スペシャルランチ21000円は、簡単には乗れない金額ですから、今回も4000円で気軽に乗れる朝食の「モーニング」にしました。
時間的に、「モーニング」なら乗車した後に、他の観光列車に乗れるという事情もありますが。
★「モーニング」4000円
出水8:26→新八代10:14
★「スペシャルランチ」21000円
新八代11:10→川内14:56
最も豪華な食事です。
★「スウィーツ」6500円
川内15:24→出水17:17
スウィーツとサンセットを組み合わせた乗り方もできます。
★「サンセット」9000円
出水17:35→新八代19:07
(9月から一部時刻は変更されます。区間も変更されることがあります)
【2】1号車の座席
「おれんじ食堂」は、2両編成です。
そのうち、私が乗ったのは、1号車です。
おなじみ水戸岡風のテーブルと木製のイスです。
テーブルの上のライトも、水戸岡デザインです。
【3】2号車の座席
2号車の方が、どちらかというと豪華な気がします。
ソファー席には、カーテンがついています。
ソファーは海に向かって座れる席です。
窓が大きめですし、海のすぐ近くを通りますから、座りながらでも海を見ることもできます。
今回は、2号車に他のお客さんが2人いました。
もともと「モーニング」は、乗客が少なめですが・・・。
2人用テーブルの席もあります。
よく見ると、イスが窓の方に少し向いています(下の写真の赤矢印に注目)
テーブルで食事をしながら、車窓を楽しみやすく工夫されています。
元祖「おれんじ食堂」の後から、全国に様々な観光列車が誕生しました。
先発の車両ですから、オーソドックスな豪華さと言えます。
もっと目立つ車両が登場してきた現在では、観光列車に乗り慣れたものにとっては、車両だけ見て驚くほどのことではないです。
でも、車両以外の「おもてなし」など他の面が、より強く客を感動させますから、オーソドックスな豪華さがむしろ望まれると感じます。
【4】様々な設備と備品
★記念撮影ボード、置き傘、消毒液
先頭には、子ども向け展望席があります。
その近くに、いくつかの備品があります。
このご時世ですので消毒液。これは必須ですね。
その下にあるのはは置き傘。下車観光する時に雨が降っていれば、乗客が使えるようです。
★停車駅・時刻案内・発車の鐘
「オレンジ食堂」の停車駅を案内するのに、ローテクな方法を利用している。
駅名のところに札をかける形式です。
そして、次の駅を発車する時刻を、掲示しています。
「水俣8:54」と表示しています。
これは乗降扉の前に置かれていて、分かりやすいです。
下車観光する駅を発車する際には、鐘を鳴らします。
液晶画面や電子音でなくて、こういうの、雰囲気が良いんですよね。
★カウンター
飲み物や料理を配膳するカウンターです。
出発前の様子ですが、準備が始まると、この上には料理で埋まります。
私は、カウンターの動きが見たくて、カウンターのすぐ横の席を指定しました。
★特産物紹介の棚
水戸岡車両の定番とも言える棚です。
地元の名産品、伝統工芸品を展示する棚です。
★のれん
1号車と2号車の間に、下げられている「のれん」です。
ロゴが入っていて、カッコ良いですね。
★清掃中の案内板
1日4本運転される「おれんじ食堂」ですから、折り返し運転する際には、掃除と車内整備を行います。
その際に使う案内板です。こういう案内、丁寧で好きです。
【5】海が見える
肥薩おれんじ鉄道は、海沿いを走る区間が多くなっています。
景色が良い海岸沿いを走るのですから、観光列車としては有利な路線と言えます。
写真のように、海の近くを走るのは、非日常感を十分感じられる。
いいなあ。
朝食の内容、おもてなし等は、こちらの記事。
※2015年に乗った話は、こちら「車両」「食事」「下車観光」
※4月13日現在、「肥薩おれんじ食堂」は、新型コロナの影響で、他の観光列車同様、運転を休止しています。