接客水準が高い新人アテンダントは・・・ | 車内販売でございます。

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車内販売を15年半で11000回を利用してきた「車内販売大好きな乗客」が書くブログです。 多数の観光列車に乗り鉄しています。

今回は写真無しで、理屈っぽくて、読むのに疲れる記事!

 

全国各地の観光列車や、首都圏の普通列車グリーン車に、多くのアテンダントが乗務している。

新しくアテンダントを始める前には、研修は行われるが、やはり実際に乗務するのとは大きく異なる。

はじめは笑顔で一生懸命頑張るものの、手際は悪く、ミスも目立つ。

 

しかし、新しくアテンダントになったばかりなのに、腕の良い人も、少数ではあるが存在する。

「腕が良い」とは、大きく2つあると思う。

「《A》ミスがなく手際が良い」「《B》積極的に気配りできる」の2つだ。

 

このうち「《A》ミスがなく手際が良い」は、接客業の経験がある人は圧倒的に有利だ。

たとえば「マクドナルドでアルバイトしてました!」という人は、経験値が多い。

280円のビールに対してお客が勘違いして270円しか出さない時に、笑顔で「あと10円ですね」と言える。右の客にお茶を渡している途中で左の客が「ビール頂戴!」と言われても、「少々お待ちください」などとあわてず案内できる。

接客業をしていなくても、人生経験が長い人(30歳以上)は、難なくこなせている。

とはいえ、接客業の経験が無い若い人でも、2カ月もすれば、慣れていって、最低ラインの仕事は、問題無くこなしていけるように感じる。

 

差が激しいのは「《B》積極的に気配りできる」かどうかだ。

余裕のない新人は、最低限のことをミスしないでこなすのが、優先される。だから、新人で入って来て、感動的な接客をすることは、ほとんどない。

しかし、車内販売をものすごい回数利用してきて感じるのは、新人で「《B》積極的な気配りができる」のは、2種類だと感じている。

 

1つは「観光列車のアテンダント」の場合。

JR九州やJR四国の観光列車では、観光客に満足してらうために、積極的な気配りをするように指導されている(らしい)。4人組の客のうちの1人が、3人を撮ろうとしたら「よろしければ御撮りしましょうか」と声かけるものだが、これならマニュアル・基本動作として習うことができる。

観光列車で私が驚いた場面が2つあった。

【1】JR九州の「ゆふいんの森」の先頭の展望席に、研修中のバッジを付けた新人がワゴン販売に来た。

私は交通系ICカードで払ったが、普通列車グリーン定期券のSuicaだった。これを見た新人アテンダントは、「二階建てのグリーン車にお乗りなのですね」と、鉄道ファンの気持ちを刺激した声かけをしてくれた。この話は、こちら

【2】JR四国の「四国まんなか千年ものがたり」が琴平を発車する際、私がホームで手を振ろうとしていた。同じく見送る側の新人アテンダントは、昨日乗車した私が見送ろうとしていると気づいた。そこで、走ってきて、私に見送り用の旗を手渡して貸してくれた。これも、凄い気配りだ。この話は、こちら

 

これらの気配りは、JRを方針をアテンダントが研修を受けて見に付けたという面がある。ただ、観光列車ならではの事情がある。アテンダントが3人4人と乗務するので、先輩の「個人技を直接見て吸収できる」のが大きい。普通の特急の車内販売員は、1人乗務だから、他の販売員の仕事を直接見る機会がほとんどないのとは異なるわけだ。

 

もう1つは、「旅行系専門学校の出身者」の場合。

専門学校に在学中に、技術はもちろん、仕事に向かう心構えを徹底して身に付けさせる。卒業生がいい加減な姿勢で仕事しては、後輩の就職が厳しくなりかねないので、仕事に向かう心構えは、徹底して身に付けさせることだろう。

そして案外大事なのは、卒業後に別の職場で同級生が頑張っていると、自分も頑張らなくては!という決意を新たにする点がある。

勝手な想像をすると・・・・・乗務を始めて4か月、一通りの仕事が問題なくこなせるようになった時に、旅行系専門学校の時の同級生と会う。すると、何だ、自分より高いレベルを目指して苦闘しているなんてことに気づく。これは、自分も頑張るぞ、という強い刺激になる。

新人なのに凄いアテンダントさんだな、と感じた人と話していると、その何人かは旅行系専門学校の出身と分かった。なるほどな、と納得したものだ。

実は私は大学に7年間通っていた。5年目からは、就職した同級生と酒を飲むと「まだまだ仕事ができないけど頑張るぞ」という話をしてくる。その夜は「今のオレ何やってんだ」と更に深酒することになる。テレビをつければ、出世頭(?)の同期がアナウンサーになっていて、我々の世代の《カリスマ》筑紫哲也の隣でニュース読んでいる。こんな状況だから6年目7年目は「これではいけない」と、もがく毎日だったっけ。だから、最低ラインの仕事できればOKという感覚では、気持ちがもたない人が多いのではないかと、勝手に想像するわけだ。

最近では、こういうグリーンアテンダントさんがいた。ある日、新人アテンダントさんからチューハイを買った。淡々と品物とお金のやりとりをして、特に何か話したわけではない。その17日後に、またその新人アテンダントさんが来て呼び止めたら「今回もチューハイですか?」と声をかけてきた。

多くの客を相手に販売しているのに、覚えていて、それを見える形で出してくれたことに感激した。こういうアテンダントさんからは、お土産品のシウマイを買いたくなっちゃうんだよね。

読みにくい文を最後まで読んでいただき感謝です。