南九州まで乗り鉄に出かけた。
1日目は「海幸山幸」、2日目が「指宿のたまて箱」に乗車した。
「指宿のたまて箱」は、今まで2往復乗ったが、今回は3年ぶりの乗車になる。
【1】白黒の車体
「指宿のたまて箱」は、白と黒で塗られた車体だ。違和感がある人もいるが、斬新なデザインであるのは事実だ。
鹿児島中央駅、指宿駅とも、白い塗装の側から乗車する。
黒い側から見るのは、案外難しい。
たまて箱をイメージした立方体の箱が、等角投影法で車体にデザインされている。
古い車両だが、キレイに塗られている。線路の状態も関係するのだろうけど、揺れは大きいが。
【2】たまて箱の「霧」
終点に着くと、玉手箱をイメージして、乗降口の上部から「霧」が発生する。
浦島太郎の伝説の地元らしいイベントだ。
「指宿のたまて箱」は、到着後は9~10分で折り返す。座席の転換など、すごく慌ただしい。
だから、『霧が出るから、早く降りてもらって、折り返し準備を早く済ませたい』という意図もあるのかもしれない。
【3】様々な座席
水戸岡鋭治氏が設計した観光列車だけあって、変化を持たせた車両だ。
《リクライニングシート》
ほぼ半分は、普通のリクライニングシートになっている。これで一定の席数を確保している。
テーブルは、まんなかのひじ掛けから取り出して使う。
《海に向いたカウンター席》
人気があるのが、錦江湾に向いたカウンター席だ。桜島も眺めることができて、最も景色が良く見える。
弁当などの食べ物を置くスペースも、十分にある。
東京周辺の液に置かれている指定席券売機では、「やませみかわせみ」だと普通のリクライニングシートしか指定券を取れないが、「指宿のたまて箱」ならカウンター席も取ることができる。
《ソファー席》
海の反対側は、さほど景色が良くない山側だ。そのため海のほうを向いたソファー席になっている。
座り心地は最も良い。テーブルに飲み物も置けるが、揺れで転げ落ちないように注意が必要。
《こども用座席》
指定席ではないが、子ども用の小さな席が3つ用意されている。
小さな子連れには助かるスペースだ。
【4】記念撮影ボード
客室乗務員が、記念撮影のためのボードを持って、巡回する。
いぶたまの車両に、日付が入ったシンプルなデザインだ。
この日も、往復乗車したが、笑顔で撮影を勧めてくれた。
帽子も用意してあった。
【5】のれん
「指宿のたまて箱」は、2両編成の気動車だ。(増結して3両編成になる日もある)
隣の車両に行く際には、のれんをくぐる。キレイなデザインだ。
【6】記念乗車証
乗車した記念に、ハガキ大の乗車証が用意されている。これがあるから全制覇したくなった人も多いと思う。
3年前とデザインは変わっていない。
【7】指定席券の購入
今回は、最初の「指宿のたまて箱1号」で出かけて、最後の「指宿のたまて箱6号」で戻る行程だ。
当日、1号を3号に変更したかったけど、前日には満席となっていた。
観光シーズンでない平日の火曜で、満席続きというのは、立派なものだ。
ちなみに、運賃と指定席特急料金の合計は、片道で2140円だ。
ただし、「指宿レール&バスきっぷ」だと、往復で3090円と安い。
遠方からの観光客は、鹿児島についてから買おうとすると、満席になって買えない可能性大だから、使いにくい。
【8】車内販売メニュー
観光列車だから、地元鹿児島産のメニューが中心だ。
いぶたまプリンを、帰りに買おうとしたら、品切れになっていた。残念。
販売カウンターでも販売しているけど、ワゴン販売にやってくる。
上段はグッズ、下段は重たい飲み物だ。
【9】往きに買った品
車内販売マニアだから、車内販売を利用するのが主な目的だ。行きの1号では、3つ購入した。
《サンドイッチ》
新商品との説明を受け、美味しそうだったこともあり、買った。鹿児島県内の業者ではないが、購入してみた。パンがやや硬かったが、具は美味しい。売れ行きが良くて、6号では売り切れていた。
《カメロンパン》240円
いぶたまの車両と似ている2色のメロンパンだ。
朝食を腹いっぱいたべたため、帰りの6号で食べた。
見栄えもいいが、味も立派なものだ。
《指宿サイダー》260円
地元の瓶入りサイダー。暑かったこともあり、美味しい。
以前、いぶたまプリンが列車の揺れで、テーブルから転げ落ちたが、これも危なかった。
【10】帰りに買った品
帰りの6号でも、車内販売を利用した。
《サッポロビール》
地ビールもあったが、西郷隆盛ラベルのビールにした。
《かつおスライス》
枕崎と指宿市山川は、かつお節の生産が盛ん。
かつおを薄切りにして長期保存できるようなつまみを買った。これは美味い、素晴らしい。
《かつおせんべい》
もう1点、かつおせんべいも買った。客室乗務員は2人乗っていたが、1人から何度買っても「1回の利用」とカウントするマイルールがある。そこで、もう1人の客室乗務員から買いたくて、タイミングを見て購入した。
《記念タンブラー》
JR九州で、客室乗務員発足30周年を記念して、限定タンブラーを販売していた。
私はタンブラーを使用する生活習慣は全くないから本来は不要な品と言える。
しかし、25年くらい前は、毎年2回くらい九州に乗り鉄に出かけて、つばめレディの立派な応対に感激しまくっていた思い出がある。
そして、この品物だけを持って売りにきた「単品売り」のアテンダントさんは、昨日「やませみかわせみ」にも乗務していた非常に親切な人だった。
さすが鹿児島ベース! と、うならせる見事な仕事っぷりだった。ここ3年は四国の観光列車にばかり乗って、JR九州にしばらく乗っていなかったけど、毎年1回は来たくなる。
そんな応対をしてもらったわけだから、これは買うしかないでしょ、と決意して購入したわけだ。
帰りにLCCジェットスターに乗るときに、手荷物の数・大きさに制限があって、カバンの中に入れるのに苦労して、買ったのを若干後悔したけど。
記念タンブラーについては、こちらが詳しい。
【11】列車から見える景色
「指宿のたまて箱」からは、錦江湾と桜島が見える。
この日は晴れていて、素敵な景色が見えた。
唯一残念だったのは、窓ガラスがかなり汚れていた点だ。
週末だけ運転する列車なら、平日の昼間にスタッフが空いている時間を見つけて、窓ガラスを磨くことができる。
ただし「指宿のたまて箱」は、毎日運転だから条件的にやや厳しいのは理解できるが、できればキレイな窓ガラスだと嬉しい。
「指宿のたまて箱」に乗って、1号で出かけて6号で帰ってきた。
その間の時間を使って、西大山駅に行ってきたのだけど、今回はただでさえ分量が多いので、この話は近いうちに。
(ほんとは、この内容で2回分にしようと思ったのだけど、分けるのはかえって面倒になってしまって・・・)
3年前に「いぶたま」に乗った話は、こちら。