今回は、「指宿のたまて箱」から乗り継いで、JRの最南端の駅になる指宿枕崎線の西大山駅に行った話。
【1】西大山に行ってきた
私が「指宿のたまて箱」に乗ったのは、3回目だ。
3回とも、指宿駅に着くとすぐに、帰りの「指宿のたまて箱」に乗って鹿児島中央駅に戻っていった。
あと3駅で最南端の西大山駅なのに、今まで3回とも、すぐ戻った。その理由は単純で、
『乗り放題切符を持っているのだから、乗りまくらないと損だ』という感覚からだ。
指宿から先の西大山方面は、本数が非常に少ない。西大山から戻る列車は、西大山9:10発の次は、14:18だ。5時間以上列車がないから、一度行ったら乗り放題切符が有効に使えない、だからすぐ折り返したのである。
ところが今回は、乗り放題切符ではなく、必要な区間だけ乗車券を買う乗り方だ。平日は「はやとの風」が走ってないから、「じゃあ、暇だから、西大山まで行こうかな」という消極的な理由で、最南端の駅まで出かけることにした。
【2】指宿から普通列車
「指宿のたまて箱」から、普通列車に乗り継ぐ。
西大山駅に13:38着だ。14:18の列車で折り返すから、40分滞在。適度な長さである。
この日は晴れていて、開聞岳がよく見える。九州南部は梅雨の時期なのに、ラッキーだ。
2両編成の白い気動車が、西大山のホームを発着する。
静かな駅に、時だけエンジンが鳴り響く。
ローカル線だけど、冷房がついているのはありがたい。
ボタンを押したら回転する扇風機も天井にある。
ボタン式の扇風機は、レトロな雰囲気で、マニアにはウケそうだ。
指宿駅で、往復乗車券を購入した。
【3】ホームの様子
西大山のホームに降り立った。
ホームには、撮影スポットが記されている。
ここに立つと、開聞岳と最南端の表示が、よく撮れる。
乗り降りする乗客よりも、自動車で来る観光客のほうが多くて、撮影スポットは混雑していた。
それでも40分のうちには空く時間があり、私も1枚パチリ。
JRの最南端を案内する看板がある。
私は稚内にも、佐世保にも行ったことがある。東根室は、通ったけど降りなかったから「東西南北全制覇」、とは言えないかな。
思い出ノートがホームに用意されている。
大雨でも濡れないように、ビニールの中に入っている。
【4】駅前のみどころ
西大山駅前には、様々な名所が作られている。
《幸せのベル》
ホームの目の前に、幸せのベルがある。観光客が鳴らすことができる。
下に咲いている黄色い花が、美しい。
ベルには、「ここ菜の花王国 訪れる人にやすらぎ・・・」などと刻まれている。
《幸せを届ける黄色いポスト》
本来は赤いポストなのだが、黄色いポストが、西大山駅前に設置されている。
実際に切手を貼って投函すれば、宛先に届く。
《絵画》
ホームの外側の壁には、地元の生徒による絵が描かれている。平成19年度卒業とのことだから、10年以上経っているのに綺麗な状態で残っている。
【5】土産物店
西大山駅を降りると、徒歩30秒で、土産物店「かいもん市場 久太郎」が店を構えている。
店の前には、インスタを意識したボードが用意されている。
土産を買わなくても、使えるそうだ。
私は、ボールペン200円と、「JR日本最南端の駅到着証明書」を購入した。
裏には日付が入ったスタンプを押してもらえる。
【6】各種注意
西大山駅には、4か国語で注意事項が書かれていた。
ホームに待ち構えていた中国語を話す観光客約10人のうち、4人が迷惑行為を乱発した。
扉が開いて、私を含めて6~7人降りようとすると、扉の前に並んで自撮り撮影をはじめた。降りるのを物理的に邪魔したきたわけだ。数秒立っても動かないので、やむなく押しのけて列車から降りた。
さらに彼らは、開いている扉に半分体を入れて自撮り。乗らないのに、開いた扉に体を半分入れて、ポーズを変えながら30秒以上撮影を続けた。日本人はもちろん、他の中国語を話す人たちも、冷たい視線を浴びせているのに。
2月に「ゆふいんの森」に乗った際は、半分以上が中国系の人だったが、全員周りをよく見ている素敵な人たちだったんだけどね。