高校生が車内販売【志国高知幕末維新号】 | 車内販売でございます。

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車内販売を15年半で11000回を利用してきた「車内販売大好きな乗客」が書くブログです。 多数の観光列車に乗り鉄しています。

今回は、高知県を走るトロッコ列車「志国高知幕末維新号」の続き。

車両については、前回の記事の、こちら

今回は、車内販売について。

 

【1】高校生が車内販売

今回、「志国高知幕末維新号」に乗るために、羽田から高知まで飛行機に乗って出かけた。

この「志国高知幕末維新号」に乗りたいと思ったのは、高校生が車内販売をしているからだ。

地元の商業高校の生徒たちが、車内販売と一部観光案内をすると聞いて、これは行かなくては!と決意したのである。JR四国のホームページにも載っているが、伊野商業高校と高知商業高校の生徒たちが、車内販売をする日があるので、その日程に合わせて出かけることにした。

 

【2】強風で苦労

この日は、南国・高知でも、すごく寒かった。特急「南風」が走る地域だが、「寒風」が吹き付けていた。観光客は、寒かったら暖房の利いた一般車両に避難できる。しかし、車内販売をする高校生は、トロッコ車両でも販売をしなくてはならない。

唯一の男子は、薄いハッピを着ていた。かなり寒いハズだが、元気に笑顔で頑張っていた。

女子はコートで寒さ対策をとっていた。ピンボケになってしまった写真↑があったので、丁度いいや、1枚アップする。

寒くて強い風が吹き付けるトロッコ車両の中で、客から10000円札を受け取って8000円のお釣りを手渡すわけだ。これは、慣れた販売員でも、過酷な環境なのだから、高校生にとってはシンドイのは間違いない。

 

【3】ワゴン販売

「志国高知幕末維新号」で、高校生が押してきたワゴンは、JR四国の丸亀~琴平・観音寺間で使われているワゴンと同じ形式のようだ。

車内販売マニアと名乗るわけだから、当然購入した。

上段には、ミカンの小袋、パン、クッキーがある。

中段には、土佐のお茶、ジュースがある。

高知県の地元の品ばかりなのだ。1000円くらいのお土産があったら買おうと思っていたけど、無かった。その場で自分が食べるのに適した品物ばかりだ。

私は、話のタネに、3点購入した。

馬路村の、はちみつ入りゆずジュース150円だ。

ほどよい甘酸っぱさで、美味しいぞ。

こちらは、帽子の形をしたパン150円だ。「ぼうしパンは、高知生まれの名物パンです」と表示されている。帽子の中のクリームが美味い。

そして、高知家のビスケット。200円で、分量も多い。ビールのつまみに良い。

 

【4】酒の単品売り

弁当とビスケットを食べながら、ビールを飲んだ。

キリン一番搾り「高知に乾杯」だ。旅行に来たという気分が出て、素敵な品だ。

このビールは、保冷剤が入ったクーラーボックスから購入した。

ビールとカップ酒の2種類があった。

この販売員くん、2週目の巡回では、先ほどビールを買った客には、「カップ酒もありますが、いかかですか」などと声をかけていた。販売の基本が身に着いていて、素晴らしいや。

 

【5】「龍馬のお弁当」を予約

このトロッコ列車では、「龍馬のお弁当」が車内販売される。

午前の高知駅発「立志の巻」で、予約限定だ。

4日前までに、指定券を確保した上で「仁淀ブルー観光協議会」に電話予約すれば、購入できる。

特注品だけに、直前のキャンセルは不可となる。ドタキャンされないように、連絡先を伝えるのは、順当かな。これで予約完了。

「龍馬のお弁当」は、伊野駅で積み込まれた。

高校生の販売員から、代金2000円と引き換えて、お弁当をゲットした。

 

【6】「龍馬のお弁当」の中身~二段の重箱

「龍馬のお弁当」は、二段の重箱になっている。

これを開くと、こうなった。普通車両のテーブルをはみ出る大きさだ。さすが2000円の弁当で、様々な料理が入っている。

これを開くと、こうなった。普通車両のテーブルをはみ出る大きさだ。

さすが2000円の弁当だ。様々な料理が入っている。

こちら↑は、「鮎の塩焼き」「川海老のうま煮」が入っている。

風を受けて土佐の景色を見ながら、鮎を食べると、美味く感じるから不思議だ。(寒くてすぐトロッコ車両から普通車両に避難したけど)

こちら↑は、「鯨カツ」「鰹の天ぷら寿司」などが入っている。

お品書きは、こちら↓。私のように、料理に詳しくない者にとっては、どこに何かあるというお品書きがあると助かる。(料理の一部には、変更があるかも)

これだけ品数が多くて、鯨カツ、鰹の天ぷら、鮎の塩焼きといった高知の名物が食べられるのだから、欲張りな弁当と言える。2000円出して予約して、良かったな。

 

【7】素敵な接客

車内販売には、慣れているハズもなく、「えっ、どうしよう」と友達と相談する場面もあったが、頑張っている姿には好感が持てた。

特に、ちょうど弁当を食べ終わったころに、袋を広げながら「弁当の空き容器の回収」に来たのは、素晴らしい!!ごみの回収は、首都圏の普通列車グリーン車では、一部の凄腕アテンダントさんだけが行う技なのである。

そして、寒いトロッコ車両でも、良い思い出を作ってもらうために、毛布の貸し出しも行っていた。520円の指定券の追加だけで、座席をトロッコ&普通車両&の2席確保できて、さらに毛布まで勧めてくれる(上の写真)なんて、凄すぎるぜ。

 

【8】手作りの記念乗車証

もうひとつ、高校生のおもてなしに、記念乗車証がある。

1人1まいだけど、もう1枚お借りして表と裏を同時にパチリ。

この乗車記念証が凄いのは、土佐和紙で作られている点だ。地元の和紙なのだが、高校生が手間をかけて漉いた和紙を、乗車記念証に使用しているのである。

これは、気持ちが伝わってくる。素晴らしい。

 

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JR四国は、旅客のJR各社の中では最も規模が小さいだけあって、地域密着の取り組みが、多数行われている。若者の参画は、今回の他に、当ブログで取り上げたものには、次のような取り組みがある。

★「伊予灘ものがたり」2周年の歓迎

★予土線のパン販売

多くの人々に参加してもらうのは、鉄道と住民の距離を縮めることにもつながると思う。