高校生&小学生からの「おもてなし」~伊予灘ものがたり | 車内販売でございます。

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  伊予灘ものがたり運行2周年では、様々な人たちから歓迎を受けた。
 普段から歓迎してもらっている「五郎駅たぬき駅長」や、「大洲城はたふり」は、今回も規模を大きくして、歓迎してもらった。
 2周年の歓迎で特に心に残ったのは、地元の高校生と小学生からの歓迎だった。
 今回は、高校生と小学生からの「伊予灘ものがたり」2周年の歓迎に関する話をまとめることにする。

【1】愛媛県立大洲農業高校《大洲編》
愛媛県立大洲農業高校の生徒が、途中から「大洲編」に早乙女衣装を着て乗り込む。そしてジャム・ストラップをプレゼントしたそうだ。私は大洲編には乗らなかったが、伊予大洲駅で高校生を目撃した。
 
 双海編が発車する際には、手を振って見送ってくれた。
 

【2】長浜ボーイズ《双海編》
 少年野球チーム「長浜ボーイズ」が練習するグラウンドの近くを、「伊予灘ものがたり」が通る。普段から、練習中には手を止めて、列車に向かって手を振ってくれた。
 
 この日は、大洲編で手を振ると予告されていたが、2番目の双海編でも、元気に手を振ってくれていた。乗客の多くも、手を振り返した。

【3】伊予上灘駅《双海編》
 
 「双海編」の名前になっている「双海」とは、現在は伊予市の一部となった旧双海町から来ている。旧双海町の中心なのが、伊予上灘駅で、双海編の乗客に、駅で特産物の販売を行っている。
 2周年では、何と地元の小学生が、合唱してくれたのである。AKB48の「365日の紙飛行機」を乗客にプレゼントしてくれた。
 もっとも、乗客に聞かせるという意識より、地元テレビ局のカメラに向かって声を出していたのは、子どもっぽくて好感もてた。

【4】愛媛県立伊予農業高校《双海編&道後編》
 双海編と道後編では、伊予農業高校の生徒たちが、学校で作った「伊予農クッキー」をプレゼントしてくれた。140gだから、かなりの分量になる。
 
 品物は、直接手渡すのが、気持ちが伝わる。受け取る方も嬉しいし、手渡す側も勉強になったと思う。こういうの、いいな。
 

【5】愛媛県立松山商業高校書道部
 松山商業高校書道部による「書道パフォーマンス」が、松山駅のホームに掲げられた。
 
 分かりやすい書道作品の反対側は、斬新な作品だ。
 
 近頃の書道部は、枠にとらわれずに、「美術部か?」と思わせる作品を作ることもあるようだ。

【6】愛媛県立八幡浜高校の商業研究部《八幡浜編》
 八幡浜高校の商業研究部の生徒たちから、乗客にプレゼントをしてくれた。品物はと言うと、1つは小さいけど甘い「みかん」、もう一つは「いよかんクッキー」だ。クッキーの形は五角形で、「ごうかく」につながる縁起が良い形だ。商品開発と流通の勉強をしているようで、心強い。
 
 プレゼントは、高校生が列車に乗り込んできて、乗客ひとりひとりに手渡してくれた。次の写真は、乗客として乗り込んでいたJR四国の幹部に、クッキーを手渡す生徒たち。
 
  八幡浜高校の生徒たちは、終点の八幡浜駅でも、歓迎してくれた。垂れ幕や、大漁旗で、乗客をおもてなししてくれた。
 
 これとは別に、私が最も感激した八幡浜高校からの「おもてなし」があるが、これは後日まとめる。

【7】八幡浜市立江戸岡小学校の金管バンド部
 地元の小学校の生徒による演奏、という先入観があったが、演奏とその表情を見て驚いた。ものすごく練習したと実感できた。小学生なのに、すごくカッコいいぞ。
 
 この水準なら、記念イベントで演奏するのにふさわしいレベルだ。それだけに、演奏する生徒の母親が大勢来ていて、ホームはかなり混雑していたが。

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 これ以外にも、大洲城でも、中学生・高校生が旗を振ってくれたようだし、八多喜駅でも小さい子たちが手を振ってくれた。書いていけば、キリがない。

 私は伊予灘ものがたりを、このように思っている。
『伊予灘ものがたりは、アテンダントの頑張りもあり、道後温泉・松山城などと共に、愛媛の重要な観光資源の一つになった。旅行会社が組むツアーでも、伊予灘ものがたりを入れるのは定番のコースになった。』
 八幡浜編に乗って2周年の挨拶をしたJR四国の幹部も、私の考えに近い考えを示してくれた。
 こういう地元の観光を活性化させる大きな貢献をしているのが「伊予灘ものがたり」なのだ。
 とはいえ、個々の住民は、経済的なメリットはほとんど感じないと思う。しかし、それ以外の効果があるのではないか。
 以前、1両編成の気動車しか走っていなかったローカル線に、SLが走り始めて、観光客が来るようになった。すると、住民は「俺たちの地元には、SLが走っていて、大人気なんだぞ」と、改めて地元に誇りを再認識するようになったそうだ。
 こういう、様々な効果を、「伊予灘ものがたり」は生み出していると思う。だからこそ、地元の人たちや学校は、伊予灘ものがたりに協力的なのだろうなと考える。